ママべったりの母子分離不安にどう対応する?分離不安の専門家が教える対応の鉄則

ママから離れたくない!ママべったりで離れられないお子さんの様子に困っているママはいませんか?お子さんのその症状。もしかしたら「分離不安症」かもしれません。母子分離不安の専門家が「分離不安症」とその対応の基本について解説します。
 
 

1.ママにべったり…。うちの子、大丈夫かしら?

 
 
子どもが登校拒否をする原因は様々ですが「ママから離れたくない」と言って、登校拒否をしているお子さんはいらっしゃいませんか?
 
 
✓小学生にもなって、まだ母親から離れられないなんて、うちの子ちょっとおかしい⁈
 
✓うちの子だけ、ママべったりで、友達とも遊べない…。
 
 
このようなお子さんの様子を心配されているママさんもいらっしゃるかもしれませんね。
 

2.母子分離不安とは?

 
 
母親と離れることに大きな不安を感じてしまうお子さんの状況を「母子分離不安」というのはご存知でしょうか?
 
 
母子分離不安とは、母親と離れることに対して、継続的に強い不安を感じる状態のことを言います。
 
 
分離不安は、ほとんどのお子さんが正常な成長過程の中で見られることです。
 
 
生まれてまもない赤ちゃんは、まだ自分で欲求を満たすことができません。
 
 
母乳やミルクを与えてくれたり、オムツを替えてくれ欲求を満たしてくれる1番近くに感じている大人=母親に依存して生きています。
 
 
母親から離された時、赤ちゃんが拒否することは、自己防衛本能。むしろ子どもの発達段階において正常な反応だと言えます。
 
 
子どもは成長するにつれて、段々自我が芽生え、自分の世界を持つようになります。この時期になると、子どもは母親から離れる経験を繰り返し、離れることに極端な不安を感じなくなっていきます。
 
 
母子分離不安は、大体、3歳くらいまでは発達上、当たり前のことだとされていますが、ある程度の年齢になってからもひどく分離不安が続くようであれば、注意が必要です。
 
 
分離不安が続く原因は様々ですが、お子さんの生まれ持った特性環境によるストレス、また親子関係が複雑に絡み合って、分離不安を悪化させている場合が多いようです。
 
 
なかなか母子分離不安がなくならない。むしろ、ひどくなっているような気がする。
 
 
分離不安が長く続いたり、分離不安による苦しみで社会生活に支障が伴う場合は、子どもの不安障害の一つ「分離不安症」と診断がつくことがあります。
 

3.分離不安症とは?

 
 
分離不安症とは、家や愛着を持っている人物と流れることに過剰に反応を示す不安障害です。
 
 
アメリカ精神医学会の診断と統計マニュアル:DSM-5では、「分離不安症/分離不安障害」の名称で記載されています。
 
 
DSM-5で示されている「分離不安症」の診断基準の一部をご紹介します。
 
 
A.愛着をもっている人物から離れることに対して、過剰な恐怖または不安を示す状態。
 
 
以下のうち少なくとも3つに当てはまる。
 
 
①家または愛着をもっている人物(母子分離不安の場合は母親)からの分離が予測される時や離れた時に過剰な苦痛を感じる状態が続く。
 
②愛着をもっている人物を失うかもしれない、または、その人が死んでしまうかもしれない、危険が及ぶかもしれないという過剰な心配が続く。
 
③愛着をもっている人物から分離される、運の悪い出来事(例:迷子になる、誘拐される、事故に遭う、病気になる)を経験するという過剰な心配が続く。
 
④分離への恐怖のために、家から離れ、学校や幼稚園に行くことへの拒否が続く。
 
⑤1人でいること、または愛着をもっている人物がいないで、家または他の状況で過ごすことへの抵抗や拒否が続く。
 
⑥家を離れて寝る、または愛着をもっている人物の近くにいないで就寝することへの抵抗または拒否が続く
 
⑦愛着をもっている人物から分離することに関する悪夢を繰り返し見る
 
⑧愛着をもっている人物から分離される、またはそれを予想した時に、頭痛・腹痛・吐き気などを症状を訴えることが続く。
 
 
B.これらの症状は、子どもでは少なくとも4週間、成人では6カ月以上持続する。
 
 
C.その障害は社会的障害を引き起こしている(学校に行けない、会社に行けないなど)
 
 
D.その障害は他の精神疾患によってはうまく説明されない。
 
 
お子さんは、これらの症状に当てはまりますか?
 
 
もし、当てはまるようであれば、お子さんのママべったりの原因は「分離不安症」にあるのかもしれません。
 
 
 

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4.分離不安の専門家が教える対応の鉄則

 
 
本記事では「子どもの分離不安を治したい!」そう強く思っていらっしゃるママたちへ、2つ究極のアドバイスをさせていただきます。
 
 
究極のアドバイスとは…母子分離不安のお子さんに対して「一番やってほしいこと」「一番やってほしくないこと」対応の鉄則です。
 
 
◆①一番やってほしいこと
 
 
母子分離不安の対応として、絶対にしてほしいこと。
 
 
それは、子どものありのままの姿を受け止めること。
 
 
「ママがいい」は子どもからのSOS。今はママのところにいたいというサインです。
 
 
その欲求をまずは受容してあげてください。
 
 
特にお子さんとの会話の中で大切にしてほしいのは、ママが返答する時に必ず肯定のリアクションを入れることです。
 
 
◎「ママがいい!」とママから離れないお子さんに対して
 
 
(対応)
 
そうだね。ママの〇〇くんのこと大好きよ」・・・OK
 
「ママにべったりなんて、もうかっこ悪いよ!」・・・NG
 
 
◎「学校行きたくない!」と登校をしぶるお子さんに対して
 
 
(対応)
 
そうだね。嫌だよね。嫌な気持ち教えてくれてありがとう」・・・OK
 
「みんなも学校に行ってるでしょ!がんばって行きなさい!」・・・NG
 
 
ここで注意してほしいのは、子どもの全ての欲求を受け入れるわけではありません。
 
 
会話の中で、子どもから想いの発信があった時は、まずは気持ちを発信してくれてありがとうの気持ちを込めて、肯定のリアクションから入りましょう。
 
 
◆②一番やってほしくないこと
 
 
母子分離不安の対応として、一番やってはいけないのは、子どもを責めること。
 
 
だって、ママから離れられなくて苦しんでいるのは子ども自身だから。
 
 
母子分離不安の場合、ママから離れられないため、働けなくなったり、外出ができなくなったり、中にはトイレにすら行けなくなってしまうことも。
 
 
自由がきかなくなるため、ママがストレスを感じる場面も多いかと思います。
 
 
「もう、いい加減にして!」そう思ってしまう気持ちも十分に理解できますが、子どもが分離不安であることを否定するような言葉を使うことは絶対に避けてください。
 
 
母子分離不安っ子の心の支えはママしかいないんです。
ママから否定されたり、拒否されると、心の拠り所がどこにもなくなってしまいます。
 
 
また、子ども自身が自分を責めてしまい、自己肯定感もどんどん下がって自信をなくしていきます。
 
 
そうなってしまうと、逆効果
 
 
子どもは本能的に自分の心を守るため、もっとママへの依存を高めていきます。
 
 
要するに、否定や拒否は、母子分離不安の症状をもっと悪化させてしまうのです。
 

5.一人で悩みを抱え込まないで!

 
 
母子分離不安の子どもに「一番やってほしいこと」「一番やってほしくないこと」のアドバイスをさせていただきましたが、この究極の2つを実行するためには、まずはママのマインドを整えることが大切です。
 
 
母子分離不安はまだまだ社会の認知が低いため、周りから理解してもらえないことが多いと思います。
 
 
周りから、母子分離不安を「甘え」として捉えられ、あなたの育児を否定されることもあるかもしれません。
 
 
母子分離不安の子育ては、孤独との闘いでもあります。ですので、どうか一人で悩みを抱え込まないでほしいのです。
 
 
ふたばスクールには、分離不安で悩むママがたくさんいます。
そして、分離不安を乗り越えて、親子共々自立し、充実した生活をおくっているママたちも。
 
 
母子分離不安の子育てを経験した人にしかわからない、痛みや苦しみを共有しながら、みんなで成長し合える仲間たちがいます。
 
 
そして、母子分離不安の専門家がパーソナルトレーナーとして子育てを教えてくれる環境があります。
 
 
母子分離不安の子どもを子育てする環境で、こんな心強い環境は他にはありません。
 
 
 
また、今記事を読んでいただいているこのサイトは、日本で唯一の分離不安専門のサイトです。
 
 
分離不安といっても
 
 
・発達凸凹がある分離不安っ子
 
・自閉スペクトラム症(ASD)タイプの分離不安っ子
 
・注意多動欠陥症候群(ADHD)タイプの分離不安っ子
 
・HSC(敏感で繊細な子)タイプの分離不安っ子
 
 
100人子どもがいたら、100通りの分離不安っ子がいます。
 
 
ふたばスクールのサイトには、分離不安の子育てで悩むママへのラブレター=記事がたくさん掲載されています。現在(令和5年9月現在)の時点で、400記事以上‼
 
 
もし、子どものタイプ別に母子分離不安の子どもの対応を知りたい方は、検索窓でお子さんのお悩みをキーワードで検索してみてくださいね。
 
 
 
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