HSCとは「Highly Sensitive Child」の略語で、『ひといちばい敏感な子供』のことを示します。本記事ではHSCの10の特性とチェックリストをご紹介しています。HSCというお子さんの素晴らしい特性を開花させるために、ぜひご家族が特性をしっかり理解し、一番の味方になって全てを受け入れてあげてほしいと願っています。
1.HSCとは?
H:Highly
S:Sensitive
C:Child
HSCは「Highly Sensitive Child」の略語です。
HSP=【ひといちばい敏感な人】という言葉を聞いたことがある方も多いと思いますが、HSCはHSPの子ども版のようなものと言えばわかりやすいでしょうか?
HSC=【ひといちばい敏感な子供】は、アメリカの心理学者エレイン・N・アーロン博士によって提唱された言葉です。
最近はHSCに関する書籍も多く存在するようになり、ネットやSNSでも認知が広がっていますよね。
✔️生まれつき感受性が強い。
✔️深く考えて行動する。
✔️豊かな想像力がある。
✔️悲しみや喜びを他の子よりも強く感じてしまう。
お子さんの様子で「同年代の子どもに比べてなんかうちの子、感じ方が違う?」と感じていたママ。
もしかすると、お子さんは物事をひといちばい敏感に感じてしまうHSCかもしれませんね。
『育てにくさを』を感じているママ必見!!
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2.HSC診断〜10の特性とチェックリスト〜
HSCには、病気のような診断基準はありません。
HSCは、生まれつき『ひといちばい敏感』という個人の気質であって、病気ではありません。ですので、病院で医師から「あなたはHSCです」なんて言われることは決してありません。
HSCかどうかを判断するためには、エレイン・N・アーロン博士が作ったチェックリストを参考にするよ良いでしょう。
詳しく知りたい方は、アーロン博士の和訳されている書籍が販売されているので、ぜひ読んでみてくださいね。
The Highly Sensitive Person
本記事では、私がこれまでHSCとして育ってきた記憶やHSCの子どもたちと関わってきた経験からHSC診断〜10の特性とチェックリストを作成してみました。
アーロン博士の23のチェックリストとあわせて、ぜひ参考にしていただけると幸いです。
①刺激に敏感である
・衣服でチクチクするのが苦手
・痛みに弱いが、薬はよく効く
②騒音や臭い、刺激を嫌がる
・人混みが苦手ですぐ具合が悪くなったり、機嫌が悪くなる
・人の家の生活臭やパパの加齢臭が苦手
③1人が好き
・とにかく家が好き
・友達と遊ぶのは嫌いじゃないけど、できれば家にいたい
④すぐキャパオーバーになる
・同時に複数のことをやろうとするとイライラしはじめる
・完璧主義で、幼い頃から順序立てて物事を考えるのが好き
⑤人の気持ちを敏感に感じとる
・不機嫌な表情のママやパパ、先生が苦手
・自分の言ったことが人を傷つけてしまっていないか後でものすごく後悔する
⑥悲しい話題にひどく落ち込む
・ハッピーエンドではない物語は嫌い
・ニュース番組で見た怖い事件はずっと覚えている
⑦自然や芸術に感動する
・美しい景色や芸術を見ると涙が出てくる
・季節を心で感じることができる
⑧正義感が強い
・ポイ捨てが大嫌い
・ルールを守らない友達を許せない
⑨想像力が豊か
・ああなったらいいのにな。こんな風になりたいな。想像するだけで幸せになる
・ディズニー作品が大好き
⑩感情の起伏が激しい
・思い込みが激しい
・幼い頃は癇癪がひどく手がつけられないことも…
HSCと言っても、お子さんの性格や家庭環境によって様々なタイプがあります。
あくまでも参考までに考えていただけると幸いです。
3.HSCだった子供の頃の記憶
HSCの起源となっているHSPに関する書籍が初出版されたのは1996年。
前述したようにアーロン博士がHSCに関する書籍が初出版されたのは2002年。
その邦訳本が日本で出版されたのは、つい最近の2015年なんです。
当然、私が子どもだった1980年代は、当然HSCなんて言葉は世の中にはありませんでした。
子どもの頃の私を知る人たちは「感情の起伏が激しく、扱いにくい子だった」とみんな言っています。
赤ちゃんの頃はよく泣く子で、顔を真っ赤にして泣き続けることもあったそうです。
また、大人への好き嫌いが激しく、幼稚園や学校にもなかなか慣れることができませんでした。
そのため、両親も「ひといちばい敏感」な私の特性をひどく心配したそうです。
私自身も実はびっくりするほど子どもの頃の記憶が残っています。
・人の表情をよく読むので、機嫌の悪い幼稚園の先生や学校の先生が苦手でした。
・人が気づかないことまですぐ気づいてしまうので、よく疲れてしまう子でした。
・感情の起伏が激しく、子ども頃はよく癇癪を起こして手がつけられない状態になることもあったそうです。
成長していくにつれ、この「ひといちばい敏感」な特性によって、私は苦しむことが増えていきました。
ただでさえ「ひといちばい敏感」な私なのに、思春期は更に多感になり、周りの人の目が気になってとても苦しい日々を過ごしました。
成人して、就職しても「ひといちばい敏感」なことで、仕事のミスで過度に責任を感じて落ち込んだり、上司との関係に悩むこともしばしばありました。
HSCだった私は特性が故に辛い思いもたくさんしてきましたが…
幸いなことに…
私はひといちばい幸せを感じることができる『HSP』に成長することができました。
それはきっと辛い経験以上に、HSCだから感じることのできる幸せな経験をこれまでにたくさん積んでこれたからだと思っています。
何気ない日常の日々に幸せを感じ、自然の美しさを感じ、周りの人々に感謝を感じることのできる。
そんなHSPである自分を誇りに思っています。
そんなHSPである自分を誇りに思っています。
私はHSCに生まれて、HSPとして生きることができて、本当によかったと心から思うのです。
4.HSC育児の秘訣。全肯定と理解が大切
HSC=ひといちばい敏感な子は、人よりもいいことも悪いことも強く反応してしまいます。
また、私の経験談でもお話しましたが、HSCは特性からネガティブな記憶を残しやすく「こんな弱い自分なんて…自分の心が弱いから…」と自分のことを肯定できずに自信をなくしてしまう傾向があります。
時には苦しいと思うことも、なんで自分だけこんなに感じてしまうんだろうとHSCであることを嫌に思う時だってあるでしょう。
しかし、周りの大人がHSCの特性を理解し、HSCに合った環境や声かけで成功体験を積むことができれば、必ず幸せなHSPに成長することができます!
HSCを育てる上で1番大事なこと
それは「あなたはあなたのままでいい」という子どもの存在自体を全肯定すること!
家族や周りの大人から肯定される環境=ひといちばい安心できる環境を作ってあげてくださいね。
お子さんにとって一番の安心できる環境は家族であり、ママです。
HSCというお子さんの素晴らしい特性を開花させるために、ぜひママが特性をしっかり理解し、一番の味方になって全てを受け入れてあげてほしいと願っています。
もし、HSCの子育てで悩んだら…
ふたばスクールではHSC=ひといちばい敏感な子どもの育児に役立つ記事を公開しています。
◆子どもに診断がついても子どもの才能を諦めずに伸ばすママになるための心構え
https://desc-lab.com/itagakihimari/4044/
◆教室が怖い…HSCの子どもが教室に入れない原因とその対処法とは
https://desc-lab.com/itagakihimari/4787/
◆繊細な子どもは不登校になりやすい?登校しぶりのある子どもの背景にある子どもの特性HSCとは
https://desc-lab.com/itagakihimari/4767/
HSCの最大の味方になるためのヒントを見つけてくださいね。