母子登校中の親子の気持ちがお互いに楽になる3つのSを使ったコミュニケーション術

母子登校
3学期も後半、学校でも1年間のまとめをする時期です。母子登校中のお子さんやママにとっては少しプレッシャーのかかる時期ではないでしょうか。そんな不安が膨らむ時期に意識して欲しいのが表情や声色です。この記事では母子登校中のママへ、今すぐ学校でもお家でも実践できるコミュニケーションをお伝えします。
 
 

1.新学期が不安!3学期の後半は母子登校ママも子どもも不安が膨らむ時期

 
 
3学期も後半、次の学年への準備をする0学期とも言われるこの時期、お子さんの様子はいかがですか?
 
 
母子登校中のママにとっても、この3学期の後半は、今の状況をみながら次の学年に上がるけど、「大丈夫かな〜」と心配が膨らむ季節ではないでしょうか?
 
 
「次の学年への準備期間だよ」
 
 
「もうすぐ〇年生だね」
 
 
「高学年の仲間入りだね」と先生や周りから聞こえてくるエール。
 
 
母子登校中のママや母子分離不安のお子さんにとっては、プレッシャーのかかる言葉かもしれません。
 
 
ですが、今からできることがあります。
 
 
この記事では、これらのエールの言葉を受け止めて、不安を安心に変える!
 
 
次の学年へ繋げる力に変えるコミュニケーション術をお伝えします。
 
 
コミュニケーション
 
 

2.私も不安がいっぱいのママでした。

 
 
私の息子は発達障害・グレーゾーン不安がとても強い母子分離不安の子ども
 
 
小学校1年生の夏休み明けから母子登校をしていました。
 
 
私が見えなくなると、「お母さん」と家の中を探し回る
 
 
そして、自分の思い通りにならないとすぐに癇癪を起こし、ずっと泣いていました。
 
 
母子登校をしていた時、分離不安の症状が一番激しかったのが3学期の後半。
 
 
「担任の先生は変わるの?」
 
 
「教室も変わるの?」
 
 
「保育園に戻りたい」などと、不安でいっぱいの息子でした。
 
 
そんな様子をみて、私も不安でいっぱい
 
 
不安から「少しの時間でも行ってみよう!」と毎日、学校へ一緒に母子登校。
 
 
学校についてからも、先生と話し合いながら色々試行錯誤するもどうしても離れない。
 
 
夏休み明けからスタートした母子登校から半年、状況は変わらず、先が見えない暗闇の中でした。
 
 
私自身も笑うことを忘れ、いつも不安で、息子にあれしなさい、これしなさいと叱りつけ、また言い過ぎてしまったと、眠った息子を見てため息をつく日々を過ごしていました。
 
 
悩む
 
 

3.不安な表情や声色はママも子どももダメージを受けます

 
 
突然の登校しぶり、私からべったり離れられないという初めての経験に、私はどう対応すればいいのか分からずパニック、そして毎日毎日が不安で仕方ありませんでした。
 
 
発達科学コミュニケーションを受講を始めたのは母子登校を1年間続けたあとです。
 
 
受講してから、『非言語情報』という言葉を知りました。
 
 
非言語情報とは、言語に依らないコミュニケーションのことで、表情や仕草、声のトーンのことです。
 
 
私の不安が表情や声色に表れていて、息子へダイレクトに届いていたことに気がつきました。
 
 
一緒にいる時間が長いことから
 
 
・叱る時の怖い顔
 
・これから先どうなるのだろうかという、不安な顔
 
・ボソボソと低い声で話す
 
 
一緒にいる息子にとっては寄り添うどころか、もっと不安を膨らませる対応をしていました。
 
 
言っているママもしんどい、聞いている子どももしんどい状況が重なり合っている状況でした。
 
 
ですが、逆を返せば表情や声色を少し変えてハッピーな表情や声色で伝えることでグーンと状況が好転していくんだ!ということが腑に落ちました。
 
 
母子登校中という一緒にいる時間が長いからこそ、チャンスです!
 
 
この母子登校の時間を子どもを伸ばす時間にしていきましょう。
 
 
表情
 
 

\自分で考えて行動できるようになる/

 
 

4.母子登校中の母子分離不安っ子の元気がみるみる復活する合言葉は3つのS

 
 
母子登校中のママも子どもも気持ちが楽になって元気を取り戻す『3つのS』をご紹介します。
 
 

◆Smile(笑顔)

 
 
母子分離不安っ子は、母子登校中もママのことをどこにいるかな〜と確認することが多いです。
 
 
ぜひ目が合うたびに、ニコッと笑顔を返してみてください。
 
 
子どもにとって大人とは身長差もありますし、子どもが大人を見上げる時、下から見るママの顔って怖いです。
 
 
話す時は、身長に合わせてママがかがんで、視線を下げてあげる工夫があるとより安心につながります。
 
 

◆slow(ゆっくり間をとって)

 
 
子どもの脳は大人の脳と比べて処理する速さがゆっくりしています。
 
 
1個伝えたら、間をとる、1個伝えたら、理解したかな?と少しだけ「間」をとってください。
 
 
矢継ぎ早に言わないことがポイントです。
 
 

◆sweet(優しい声で)

 
 
これは大人同士もそうですが、カドのないまるい優しい声を意識してみてください。
 
 
同じセリフでも、優しい声色で声をかけると、伝わり方がガラッと変わります。
 
 
提案する時や、お願い事をする時、どう伝えると伝わるかな?と少しお子さんを観察してみてください。
 
 
うちの子にはこの言い方が、スムーズに伝わるなーと感じる声のかけ方があると思います。
 
 
ポイント
 
 

5.3つのSを徹底したことで息子の笑顔が増えました

 
 
ここからは、我が家での実践結果をお伝えしますね。
 
 
3つSの1つ目、Smile
 
 
まず、徹底的に笑顔を作りました。
 
 
初めは慣れずに難しいなと感じていましたが、目が合うたびに「ニコニコ!」を届けました。
 
 
こちらがニコニコを届け続けると、息子の笑顔が少しずつ増えていきました。
 
 
2つめのSlow
 
 
あれしなさい、これしなさい!と矢継ぎ早に伝えていた指示出しを分解していきました。
 
 
伝えた後、今の声かけ届いたかな?と少しの間を意識しました。
 
 
指示の出し方は、母子登校中だけでなく家の中でも実践しました。
 
 
「お風呂に入ろう」「宿題の音読をやってみよう」と〇〇しなさい。という声かけをやめて、
 
 
〇〇しよう、〇〇やってみよう!と分かりやすく伝えていきました。
 
 
3つめのSweet
 
 
優しい声で、ゆっくりと伝え続けました。
 
 
これまでは、優しい声では伝えていませんでした。
 
 
「お母さんはいつも怒っている」印象を与えていたと、振り返り反省しています。
 
 
この3つのSを意識するだけで自分の気持ちも緩んだ気持ちになりました。
 
 
息子から「おかあさん、なんか優しくなったね」という言葉が出てきました。
 
 
声かけを変えてすぐに、この言葉が出てきたのでとてもびっくりしましたが、子どもは親の顔や声色を真っ直ぐに受け取っているんだな。と感じる瞬間でした。
 
 
そこからさらに、笑顔で優しくゆっくりと間をとって伝えていこうと意識がアップしたことを覚えています。
 
 
久しぶりに会った人に「ママも〇〇くん(息子)も表情が明るくなったね!」と言ってもらえた日もありました。
 
 
母子登校という大変な状況で一大ピンチのママへ届けたい。
 
 
ピンチをチャンスに変える3つのS。
 
 
ママのことが大好きなお子さんを、そして一緒に寄り添うママを救う合言葉です。
 
 
これから不安が膨らむこの季節、お子さんの不安を考える時間を、お子さんの成長を楽しむ時間へチェンジしていきましょう!
 
 
母子登校
 
 
執筆者:堀このみ
発達科学コミュニケーション トレーナー
 
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