暴れて癇癪がひどい子どもとのお出かけは何がきっかけで暴れ出すか分からず避けたくなります。しかし癇癪の対応が八方塞がり状態でも正しい対応をすると必ず落ち着きます!癇癪を起こす理由は何なのか?どうしたら落ち着くのか?そんな視点をお伝えします。
1.暴れる子どもとの外出が恐怖でした…
皆さんはお子さんと一緒に出掛けることが楽しみですか?
一緒に公園に行くことが好きですか?
電車に乗ることが好きですか?
ショッピングセンターに行くことが好きですか?
お友達のおうちに遊びに行くことが好きですか?
動物園に行くことが好きですか?
実は以前の私はどれも大っ嫌いでした!
なぜならば私の息子はこだわりが強く完璧主義で、感情のコントロールが苦手だったので、公園に行っても、滑り台で順番を守らない子どもに本気でキレて喧嘩になっていたからです。
電車では「座りたい!!」「早くしろー!!」「まだかよ!!」と暴言の嵐。
ショッピングセンターに行ったら「おもちゃが欲しい!」と寝転んで暴れて、さらに泣き叫びその場から離れない!
お友達のおうちに遊びに行っても気持ちの切り替えが苦手なので、帰る時間になっても「帰りたくない」とグズリだす!
スーパーでは、ガチャガチャの前を通るたびに、「やりたい!!」と暴れて、何を言っても言うことを聞かない!
だから私はいつの間にか楽しいはずの外出が怖くなり、出かけることを避けるようになりました。
どうやったらこの癇癪が落ち着くのかが分からず、息子への手の掛け方も分かりませんでした。
2.子どもの困りごとは脳のせい!
発達障害グレーゾーンの子どもは特性として、こだわりが強かったり、興味や行動への偏りがありますが、その特性も重なって自分の欲求が満たされないと、暴れたり、暴言を吐いたりするなどの癇癪につながってしまいます。
子どもの脳はまだ発達途中で未熟なことから、脳内の神経伝達物質の回路がうまく繋がらず、感情を司る脳のエリアにうまく情報が伝達されずに癇癪へと繋がってしまいます。
また、子どもは過去の経験からも学習しており、自分が怒ったり暴れたりしたことで自分の要求が通った経験をしていたら、同じような状況になったとき、必ずまた同じことをしてしまいます。
例えば、暴れて癇癪を起こしたことで好きな物を買ってもらった、暴れることでしたくないことをしなくて済んだ、などの経験を過去にしていれば、ここぞという時に暴れて癇癪を起こすようになります。
そして、何度も同じことを繰り返していると脳は、暴れたり、暴言を吐くという行為が必要不可欠な行為として判断し、脳内により強く刷り込まれてしまいます。
そうすると、いつでも直ぐに癇癪を起こす脳ができあがってしまうのです。子どもの意思で癇癪を起こしていると言うよりは、脳の仕業で癇癪は起きてしまっているんです。
じゃあ、癇癪を起こす子どもはどうしたらいいの? 暴れている子どもの癇癪を止めることはできないの?と不安になると思いますが、大丈夫です!
実は「脳はわかる言葉を聞いたとき脳で酸素を使って発達する」と言われています。
つまり、
ママが子どもにどんな言葉をかけるのか?
どんな話し方をするのか?
どんな言葉を選ぶのか?
がとっても大事になります!おもしろい!楽しい!やってみたい!と脳が感じると、どんどん行動につながり、どんどん脳が発達していきます。
暴れている子どもの癇癪に悩んでいるママ!子どもの困りごとは、すべて脳のせい!!です。 だから脳を発達させることが全ての困りごと解決への第一歩なんです。
3.脳に言葉が届くためにすること
脳を発達させるために大切なことは子どもに言葉が届くようにすることです。
暴れて癇癪ばかり起こしている子どもの脳にはいくら言葉をかけても入っていきません。
そこで、言葉が届くような状態にすることを目指し、子どものやりたいこと、おもしろいことが見つかったときに、即!できるような脳の状態にしていきましょう。
色々と方法がある中で、今回は2つご紹介します。
♦①子どもに肯定の言葉をかける
発達科学コミュニケーション(以下、発コミュ)では一番最初に肯定の言葉かけを徹底して子どもにします。
いつでも子どものことを肯定する気持ちで見てあげてくださいね。
ママがどんなことでも肯定して見てくれていると、子どもはママのかけてくれる言葉やママの優しい眼差しから、親子関係が良好になり、みるみる自信がついていきます。
そうすると自分から積極的に行動するようになっていきます。
子どもにかける言葉が見つからないときにおススメな言葉は、
「ありがとう」
「大好きだよ」
です。
「生まれてきてくれてありがとう」
「〇〇ちゃん、大好きだよ、おやすみ~」
と普段のあいさつの中で言ったり、存在自体を認める言葉として使うことができるので、何か上手にできなくても、どんなときでも子どもに掛けられる言葉です。 たくさん使ってママの言葉が届く脳にしていきましょう。
♦②癇癪行動は見て見ぬ振りをする
子どもが暴れて癇癪を起こしてしまうと感情に巻き込まれて、ママもガミガミと言いたくなりますが、同じ土俵に立って子どもを注意しても癇癪はなくなりません。
癇癪が起きたときは見て見ぬ振りをするのが一番です!安全の確保だけして、後はジッと子どもの気持ちが落ち着くのを待ちましょう。
ママは家事をしたり、本を読んだりして注意をそらしながら見守ります。
不適切な行為は反応しない!適切な行為をしたときは褒める!
この方法を徹底していると、子どもは癇癪を起こしても何も自分に得することがないと学習します。すると段々と癇癪を起こす回数も減っていきます。
自分で気持ちを落ち着かせることができたときはシッカリと褒めてあげてくださいね!
最後に…生徒さんの変化成長をちょっとお伝えさせてください。
私の生徒さんのTさんは、発コミュを実践して今まで行けなかったところへ行けるようになりました。
お子さんは暴れたり癇癪がひどく人が居ない所ばかりに行っていましたが、念願かなってお子さんの好きな動物園に行けました!と嬉しい報告をしてくれました。
お腹が空いたと言うのが苦手でそのときに一度癇癪になりましたが、それでも少しずつ感情を言えるようになっており、家族皆が楽しく過ごせたそうです。
Tさんのお子さんのように必ず癇癪は落ち着きます!年齢が早ければ早いほど対応がしやすいです。ぜひ、困っている方はご一報くださいね。