毎日たくさんでる宿題、途中でイライラしたり気が散ってなかなか終わらない!というお子さんはいませんか?特に発達障害グレーゾーンの子どもには、宿題が苦手な子が多いです。宿題が終わらなくて癇癪を起こしていた子どもがさくっと終わらせられるようになった我が家のサポート術をご紹介します。
1.発達障害グレーゾーンの子どもの宿題問題に困っていませんか?
毎日の宿題を嫌がったり、宿題をしているとイライラして癇癪を起こしてしまうというお子さんはいませんか?
声をかけても、なかなか宿題に取りかからなくてハラハラしてしまうママも多いのではないでしょうか?
やっと宿題をやり始めたと思ったら、すぐに気が散ったり、「上手く書けない!きれいに消せない!」と怒り出してしまう。
ママも「この字、間違ってるよ!」「ちょっと、集中してやりなよ‼」などと強い口調で言ってしまい、親子バトルに発展…毎日やらせるのは本当にストレス‼なんてこともありますよね。
2.毎日の宿題が親子バトルになってつらい!
子どもが小学生になると、我が家でも毎日宿題バトルが起こっていました。
宿題をやり始めたと思ったら、すぐに気が散って他のことをしたり、突然「ああ!もう!」とイライラして怒り出すのです。
うちの場合は、特にひらがなや漢字の書き取り練習をしている時に機嫌が悪くなりやすかったです。
「字がきれいに書けない!」
「書き直そうとしてもうまく消せない!」
「消していたらプリントが破れた!」
「書くのが多すぎて終わりが見えない!」
と言ってイライラ…。
私は、そんな子どもに対して、
「ちゃんとプリント押さえなよ!」
「もっときれいに消したら?」
「この字、間違ってるよ!」
と強い口調でダメ出しを連発…
私は当初、息子が字が汚いのもすぐに書き間違えるのも、やる気がなくて、ちゃんとお手本を見ずに書いているからでは?ぐらいにしか思っていませんでした。
私が横でこのように口うるさく言うので、子どもはやる気をすっかりなくし、書くのを止めてしまうこともしばしばありました。
私はさっさと宿題を終わらせない子どもにイライラして、早くやらせようとし、子どもは癇癪を起こしてしまう…毎日、最悪の親子バトルに発展していたのです。
当時は、子どもに毎日宿題をやらせることが、私の夕方の最優先事項で最も疲れることになっていました。
3.発達障害グレーゾーンの子どもが宿題を嫌がるのには理由がある
なぜ書き取り練習の宿題を嫌がるのでしょうか。
当時はまだ気がついていませんでしたが、息子は発達障害グレーゾーンで、その特性から書き取りの宿題がストレスになりやすい4つの理由があったのです。
1.目をうまく使えない、見る力が弱い
通級指導教室の先生から「目をゆっくり動かせずパッパッと動かしてしまうようです」と言われたことがありました。
字を書くには、目でお手本の字をよく見て、その形や「とめ」・「ハネ」・「はらい」などの細かい情報を理解して、手を動かすというステップを踏みます。
息子の場合は、この第一段階の「よく見ることが苦手で、目を上手に動かせていない」ことが字がうまく書けない原因の一つだったのです。
2.見通しをたてることが苦手
今日の宿題はどれくらいのボリューム?
どれくらいの時間で終わる?
自分にとっての難易度はどれくらい?
実際にプリントを目の前にしていても、これらの見当がつかないので、終わる気がしない…と感じてやる気がなくなり、なかなか進みませんでした。
3.繰り返しの作業が苦手
書き取り練習は何度も同じ字を書きますよね。
その単調な繰り返しの作業自体がそもそも苦手だったのです。
4.完璧主義
当時のクラスでは、翌日に間違っている字や汚い字は先生から書き直しを言われるシステムでした。
繰り返し字を書きたくない息子は、できるだけきれいに書いて一発合格をしたいと思っていたようです。
しかし、自分の理想とは違い、うまく書けないのでイライラして癇癪へと発展…
以上の4つのような理由から、宿題へのハードルが上がり、やる気も起きないし、やったとしても宿題が面白くない苦行になってしまっていました。
4.宿題がさくっと終わるようになった我が家のサポート術
字が汚くなってしまう理由がやる気の問題ではなく、発達障害から来る特性によるものだと知った私は、自分の接し方をガラリと変えました。
宿題をやろうかなと動き始めた時にすかさず、「お!宿題出そうとしてるね~。」と褒めます。
さらに「今日は何分でやる?何問やる?」と終わりが見通せるような声かけをしました。
そして、一番のポイントは「汚い字はもう見て見ぬ振り」をすることです。
字が汚くても、隣のマスにはみ出て書いていてもOK!
それよりも綺麗に書けている字を見つけて、その字を褒めました。
「この字はとても丁寧に書いていたね」
「この漢字、枠の中に入っているね。すごくバランスも良くて綺麗」
といった具合です。
漢字まるまる一つが綺麗に書けていなくても、「このはらいがとってもきれい!」など一部分でも綺麗に書けている字は必ずあります。
その部分だけでもいいので褒めてあげるようにしました。
すると、息子もまんざらではない様子で、どんどん書くことができました。
自分から「この字はやっぱりもう一回書く!」と書き直しをすることも。
これまでは途中でやる気をなくして癇癪を起こしていた息子が、最後まで集中力が切れることなく、さくっとやれるようになりました。
今でも字を書くのは苦手そうですが、以前よりも丁寧に書こうとする様子が見られます。
そして自分から宿題しようかなとさっと取り組めるようになっています。
これからも学習習慣がつくようにサポートしていきたいと思います。
宿題バトルにうんざりしているママの参考になれば嬉しいです。
執筆者:よしみつ りこ
発達科学コミュニケーション リサーチャー