毎日突然起こる子どもの癇癪にイライラし、つい大声で怒ったり、溜息をついたりしてしまう、そんなママはいませんか?脳のクセを知り、そんなイライラから解放された私の経験談をお伝えします。
1.毎日、理由もわからず突然起こる子どもの癇癪にイライラしているママへ
毎日毎日、誰かのふとした言動がきっかけで子どもの機嫌が突然変わり、癇癪を起こして泣いたり怒ったりして暴れ出す。
なんでこの子はこんなにも育てにくいのか…
他の子はこんなことないのに、私の育て方が悪かったのかな…
などと不安に思って溜息をついたり、悲しい気持ちになってしまう、そんなママはいませんか?
でも大丈夫。
癇癪は脳の特性が原因で起こることで、育て方のせいではないのです。
育てにくい子の育児で途方に暮れていた私が、脳のクセを知ってイライラから解放された体験談をお伝えしますね。
2.ギャー!と叫んだり、プンプン怒るだけで理由を言わずにスネていた
我が家の次男は、小さい頃からよく癇癪を起こす子でした。
しかし、長男も癇癪は時々起こしていたし、同じ男の子だし、きっと小さい時期はみんなこんなものだろう、と思ってさほど気にも留めていませんでした。
いつか大きくなったら癇癪は治まるだろう、
おしゃべりができるようになればだんだん減るだろう、
と軽く考えていました。
ところが、心配事は形を変えて次々にやって来たのです。
小学校1年生の秋から急に学校の行き渋りが始まり、
学校に行くのも宿題もイヤ!
テレビを消すのもイヤ!
お風呂に入るのもイヤ!
と癇癪は減るどころか益々増える一方でした。
言葉が出始めるのは周りより少し遅かったものの、普段は相手にきちんと気持ちを伝えられるくらいの会話力はあったのに、です。
途方に暮れた私は、インスタグラムでフォローしていたいたがきひまりさんのふたばスクールで発達科学コミュニケーションを学び始めました。
そこで子どもの困った行動は、脳の構造を知り、ママの声かけ次第で良くなって行くんだと知ったのです。
3.息子は言われた言葉を理解できずにイライラしたり、からかわれていると勘違いをして腹を立てていた
その後、次男は発達検査を受けて自閉スペクトラム症(ASD)があると判明。
言語理解が周りの平均よりも低いということも判りました。
ASDは生まれつきの脳の特性で、本人や周りが治せるものではありません。
脳には本能の脳と理性の脳があり、癇癪は本能の脳が『危険だよ!』と知らせることによって起こる、防衛機能なのです。
自分を守る為に、本能が激しく危険を知らせているのです。
癇癪を頻繁に起こすのも、生まれつきの脳の特性が関係していたからと知り、『生まれつきならイライラしても仕方ない。この子のせいじゃないんだから』と納得しました。
よくよく観察してみると、わが子の癇癪が起こる理由は主に次の2つ。
①よくわからない言葉を言われて理解できず、イライラする。
脳は、わかる言葉を聞くと酸素を使って動き、わからない言葉を聞いても動きません。
確かに、次男は同年代の子よりも語彙力が足りないところがあったので、
周りがすんなりと理解できることでも言葉や言い回し次第ではわからないままになり、それでキー!と癇癪になることが多々ありました。
②「ちゃんとできたね」と褒められても、抽象的な言い回しで、からかわれていると勘違いして腹を立ててしまう。
長男と年の差もあり、家族の中で一番年下で可愛がられて来た次男。
小さい頃からの声かけのまま両親や長男が褒めると、『うるさい!』とプンプンと腹を立てることがわかりました。
こちらは褒めているつもりでも、本人にはマイナスにしか伝わっていなかったのです。
これにはASDのこだわりや思い込みの激しさの部分が影響しているようです。
4.ママの言葉の変換術で、癇癪っ子が言葉で気持ちを伝えてくれるように!
発達科学コミュニケーションを学んだことによって、私はイライラしても立ち止まり、どうしてこの子は今癇癪を起こしているのか?を冷静に考えられるようになってきました。
先ほどお伝えした、わが子の癇癪ポイント2点に対しては以下のように対応していきました。
①言われた言葉が理解できずイライラする子に「難しいよね。△△ってことだよ」と共感し、わかる言葉に変換して伝える。
②「パパが褒めてくれたね」「〇〇くん、ちゃんと手を洗えたね」などと家族の真意を伝えたり、できたことを具体的に褒めてフォロー。
そうしていくうち、癇癪の頻度もだいぶ減り、次男は
「あの言い方じゃわからない」
「バカにされてるみたいでイライラする!!!」
と自分の気持ちを少しずつ言葉で言えるようになってきたのです!
以前は子どもが癇癪を起こしてばかりで私もイライラしていましたが、きっと気持ちがわかってもらえない本人が一番辛かったのだと思います。
子どもが『ギャー!』となったら、みなさんも一度冷静になり『一体この子は何に困っているのだろう』とよく観察してみて下さい。
きっとママならお子さんの癇癪のポイントを発見できると思います。
執筆者:しまたに あすみ
発達科学コミュニケーション リサーチャー