子どもにストレスのサインは見られませんか?本記事では、自閉スペクトラム症(ASD)の子が「学校行きたくない!」となるワケ、そしてストレスを抱えた子どもにママができる1つの対応をお伝えしています。参考にしていただけたら嬉しいです!
1.子どもにストレスのサインは見られませんか?
新学期を迎えて疲れやストレスが溜まってくる時期です。
子どもの心や脳のストレスが表に出てくるタイミングですよね。
お子さんに次のような様子は見られませんか?
・朝、なかなか起きられない
・朝、お腹が痛いという
・身体の不調が出てくる
・やる気が出ないみたい…
・疲れが溜まっている様子
・学校のことを話したがらない
・怒りっぽくなっている
このようなサインはストレスが溜まってる可能性があり、ママが見逃さないことが大事です。
特にASD傾向のお子さん達は自分のことを表現するのが苦手なので、親に言葉で上手く説明できずに身体に症状が出てくることが多いのです。
本記事では、子どもが「学校へ行きたくない!」と言う前にママができる1つの対応をお伝えしています。
参考にしていただけたら嬉しいです!

2.ASD傾向の息子の行きしぶりの始まり
我が家の息子は、ASD傾向があり、小学1年生の5月より学校への行きしぶりが始まりました。
私は、初めて息子に「学校行きたくない…」と言われた時に、息子の気持ちをしっかり聞かず、
行くのが当然!行かないなんてありえない!という対応をしてしまいました。
「えっ?! なに言ってるの?」
「ママもパパもお仕事だし、学校に行くんだよ!」
私は、息子のストレスのサインに気付かず、息子が言葉で伝えてくれた後も、学校へ無理やり連れて行っていました。
学校へ行った後は、先生からは、「友達と遊んだり楽しく過ごしていましたよ」とそれなりに過ごせており、
夕方帰宅してくるときは別人のように元気になっており、「大丈夫そうだな」と私自身、軽く考えていました。
6月に入ると、息子は朝から「学校へは行きたくない!」と癇癪がひどくなってきました。
私と主人は困り、息子を必死で説得する日々でした。
だんだん息子の抵抗も激しくなり、学校を休むことも増えていきました。
あの時、もっと息子に向き合って別の対応をしていたら…と後悔しています。

3.ASDの子が「学校行きたくない!」となるワケ
ASDの子どもは、特に次のような理由で日々ストレスが蓄積され、学校が嫌!となる事があります。
・見通しが立たないことへの不安 (曖昧な表現は理解できない)
・新しい環境の変化 (進級・進学)
・音の感覚過敏 (ザワザワした音・先生の怒鳴り声)
・友達との人間関係が苦手 (社会性の発達がゆっくりで1人が好き)
・白黒思考 (合わないやり方での勉強)
ASDの子は、表面上、頑張ればなんとか適応できる場合もあるため、ママや先生も気付きにくい場合があります。
人知れず緊張感や不安を募らせている子が多いです。
ですので、ASDの子ども達はだんだん「学校へ行くのがしんどいな…」となるのです。
ママからしても、急にお子さんが「学校行きたくない」と言い始めて驚きますし、先生も「いや、お子さん、頑張ってますよ!」という感じが多いです。
事前になかなか気付きにくい部分もあるかもしれませんが、ママが子どものストレスを和らげるためにできることはなんでしょうか。

4.ママが毎日できる!ストレスを和らげる方法
・「毎日、よくやっているよね」と労いの声をかけましょう
・「スキンシップ」を心がけましょう
頭を撫でたり、ハグをして安心感を与えましょう。
スキンシップにより幸せホルモンの「オキシトシン」が分泌されます。
特に寝る前と学校へ行く前にスキンシップを心がけると効果的です。
・家を充電・安心の場所にしましょう
一緒に好きなことをしたり、週末にはお楽しみを準備したりします。
・できたことを認める
小さな成功体験を積むことで自信が生まれます。
「ご飯食べたね!」
「着替えできたね!」
と当たり前のことをママが声にして子どもに伝えてあげるだけで大丈夫です!
これらを実践することで、子どもが家で安心感を得られ、翌日学校へ行くためのエネルギーを蓄えられます。

5.「行ってきマンモス!」と元気に登校するようになった息子
寝る前、学校へ行く前のスキンシップを心がけてから、1年生の2学期の始業式は、「行ってきマンモス!」と元気に登校する息子の姿がありました。
あんなに毎朝、癇癪を起こしていた息子でしたが、
できないことを家で無理してさせることをやめ、家で楽しく安心して過ごすことを心がけるようになって、行きしぶることが減りました。
これからも息子が嫌がらないうちは、親子でもスキンシップをたくさんしていきたいと思っています。
期間限定の親子のスキンシップで子どもに安心感を与えていきませんか?
スキンシップや声かけは簡単に始められる方法なので、ぜひ試してみてください。

執筆者:たるみ あや
発達科学コミュニケーション リサーチャー