母子分離不安で育児が辛い親子を支える、不安が強い子への声かけ

母子分離不安で育児が辛い親子を支える、不安が強い子への声かけ
母子分離不安で育児が辛く、外に出られない毎日。わがままではなく、原因は強い不安でした。不安が強い子への声かけを変えることで、親子に安心と自信が少しずつ戻っていきました。
 
 

1.突然始まった育児が辛い毎日

 
 
「ママ行かないで!」
 
子どもに毎回そう言われて、以前の私は家を出ることができませんでした。
 
 
仕事も、美容院も、歯医者も、少し前までは当たり前に行けていた場所に、一人で行けなくなってしまいました
 
 
子どもと離れられない生活が続き、気づけば自分一人の時間はまったくありません
 
 
「このまま我慢し続けるしかないのかな」
 
そう思いながらも、 「誰か助けて」 と心の中では悲鳴を上げていました。
 
 
落ち込む女性
 
 

2.「一人で待てない」わが子と向き合い、私の生活が止まった日々

 
 
子どもが学校に一人で行けなくなってから、それまで当たり前にできていたことが、次々とできなくなりました
 
 
特に困ったのは、私以外の人と待てなくなったことです。
 
 
パパとも、祖母とも、以前は問題なく一緒にいられていたのに、ある時から、私がいないと待てなくなりました。
 
 
出かけようとすると、1時間以上大泣きすることもしょっちゅうありました。
 
 
泣きすぎて過呼吸のようになってしまうこともあり、その姿を見るたびに、胸が締めつけられる思いでした。
 
 
パパに抱っこしてもらい、やっと私が外に出られても、子どもは泣きながら裸足で追いかけてくることもありました。
 
 
「何時に帰ってくるね」と伝えても、
「帰りに好きなものを買ってこようか」と声をかけても、
 
まったく効果はありませんでした。
 
 
次第にパパも
 
「俺、ここにいる意味ある?」
 
イライラするようになり、家の中の空気も重くなっていきました。
 
 
どこへ行くにも、出かける前から気持ちがすり減り、ただ疲れていく毎日でした。
 
 
泣いている男の子
 
 

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3.わがままではなく、不安が強い子の心で起きていたこと

 
 
あの頃のわが子の様子は、母子分離不安の特徴そのものでした。
 
 
母子分離不安が強くなると、子どもは「ママと離れること=危険なこと」と感じるようになります。
 
 
実際に何か悪いことが起きるわけではなくても、頭ではなく体と感情が先に反応してしまう状態です。
 
 
わが子も、ママと離れると
 
「何か悪いことが起きそう」
「取り返しのつかないことになる気がする」
 
そんな強い不安を感じていました。
 
 
だから、
 
・どれだけ説明しても安心できない
・時間や約束を伝えても待てない
・不安が高まりすぎると、泣き止めなくなる
 
こうした行動が起きていたのです。
 
 
「どうしてこんなに泣くのだろう」
「どうして私じゃないとダメなんだろう」
 
と、ずっと考えていました。
 
 
わがままでも、甘えでもなく、私と離れること自体が怖かったのです。
 
 
気持ちをコントロールできないほど、不安が強くなっていたサインでした。
 
 
言葉が足りなかったからでも、親の関わり方が間違っていたからでもなく、不安が強すぎて、安心して考えたり、我慢したりできる状態ではなかったのです。
 
 
4つの不安の積み木と困っている人形
 
 

4.辛い状況を変えた、不安が強い子への声かけ

 
 
私が実践したのは、発達科学コミュニケーションで学んだ「肯定の注目」でした。
 
 
肯定の注目とは、できなかったことや不安な行動を指摘するのではなく、できた行動に意識を向けて伝える関わり方です。
 
 
特に私が意識したのは、ただ褒めるのではなく、私自身が「喜ぶ」「驚く」反応をはっきり見せることでした。
 
 
例えば、大泣きしたあとでも、ほんの少しの時間、パパと待てたときには
 
「パパと待っていてくれて、ママうれしいな」
 
と、気持ちをそのまま言葉にしました
 
 
また、私がいない間にパパと公園へ行けていたと聞いたときには
 
「え、公園に行けたの?すごいね。ママびっくりだよ〜」
 
と、大げさなくらい驚いて伝えました
 
 
「不安がなくなったか」ではなく、不安があっても行動できたことに注目するようになりました。
 
 
この関わりを続けたことで、「泣かせないようにしなければ」という私の焦りが少しずつ減り、不安があっても大丈夫だと、私自身がわが子を信じられるようになっていきました。
 
 
滑り台をすべっている男の子
 
 

5.母子分離不安の中でも、「行ってらっしゃい」と言えた朝

 
 
肯定の注目を続けていく中で、わが子の様子は少しずつ変わっていき、今では誰かと一緒ではなく、一人でもお留守番ができるようになりました
 
 
私が出かけるときも、泣いて引き止めるのではなく、笑顔で「行ってらっしゃい」と言ってくれるようになりました。
 
 
また、ある日、私が「今日は友達とごはんに行ってくるね」と伝えると、 なんと「よっしゃー!」とガッツポーズをしたのです。
 
 
その姿を見たとき、私は驚きと同時に、「もう大丈夫なんだ」と感じました。
 
 
不安がまったくなくなったわけではありませんが、肯定の注目から安心できる経験を積み重ね、少しずつ自信をつけていったことで、確実に子どもが変わっていきました。
 
 
ピースを出して笑顔の男の子
 
 

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執筆者:夏井 さや
発達科学コミュニケーション トレーナー
 
 
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