子どもの好き嫌いの多さが気になっているママはいませんか? もしかしたら、感覚の過敏さが関係しているかもしれません。 好き嫌いの多い娘が「食べてみる!」と挑戦できるようになった記録を紹介します。
1.好き嫌いの多さは感覚の過敏さが関係している?
「にんじん、食べたくない。」
「きのこ、好きじゃない。」
偏食とまでは言わないけれど、子どもの好き嫌いが多いなぁと感じているママはいませんか?
ただの好みや甘えではなく、感覚の過敏さが関係しているのかもしれません。
この記事では、好き嫌いの多かった娘との体験を通して、感覚過敏との関係や、私が大切にしてきた関わりについてお伝えします。

2.娘の好き嫌いはもしかして感覚過敏?気が付いたきっかけ
私の小学4年生の娘は、好き嫌いが多く、食わず嫌いなものもたくさんあります。
実は私は、好き嫌いの多さを気にしていませんでした。
なぜなら、私自身好き嫌いが多いからです。
がんばり屋さんの娘は、給食では苦手なものもがんばって食べていました。
だから、家ではバランスさえとれていれば、好きな物を食べていればいいと考えていました。
ところが年長のときに、給食で大の苦手だったしめじを無理に食べたことで、吐き戻してしまいました。
その時娘は、「しめじはぐにゅってするのが嫌なんだよね。」と言いました。
そこで初めて、娘の好き嫌いは感覚過敏からきているのではないかと気が付いたのです。

3.感覚過敏とは
好き嫌いの理由は子どもによってさまざまです。
わが家では、感覚の過敏さや不安の強さが関係していたように感じています。
感覚の敏感さというもの自体は、以前から知っていました。
けれど、それが娘の好き嫌いと結びついて考えられるようになったのは、このときが初めてでした。
感覚とは、視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚の五感のことです。
そして、感覚過敏とは、その五感で受け取った刺激を強く感じすぎてしまう状態のことを指します。
見た目や味、におい、食感。
食事の場面にはたくさんの刺激があります。
それらを強く受け取ってしまうと抵抗が生まれ、食べたくても食べられないことがあります。
娘の「食べたくない」は甘えやわがままではなく、体が精一杯出していたサインだったのかもしれない。
そう気づくことができました。
また、今思えば、娘はもともと、うまくいくか分からないことや、失敗するかもしれないことに、強い不安を感じやすいところがありました。
不安が強い状態では、感覚の刺激もより強く感じやすくなることがあります。
「食べたら危険かもしれない」
そんな風に脳が強く警戒している状態では、感覚の過敏さも強くなり、食べることがますます難しくなってしまうのです。
娘の場合も、新しい食べ物に対して「嫌だ」「怖い」という気持ちが強くなることで、刺激をより強く感じていたのかもしれません。

4.感覚過敏に対して、私がしたこと
ただ、そう分かったからといって、私が偏食に対して何かをしようとしたわけではありませんでした。
私が意識していたのは、「何を食べたか」ではなく、娘が安心して過ごせているかどうかでした。
日々の関わりの中で、
- 安心して話せること
- 否定されないこと
- できているところに目を向けてもらえること
そうした時間を積み重ねるにつれて、不安の強い状態から安心感へとつながり、結果的に娘が刺激を受け取れる余力につながっていったのだと思います。

5.感覚過敏は和らぐ!挑戦できるようになった娘
そんな日々を過ごすうちに、娘の口から、「それ食べてみたい!」という言葉が、少しずつ聞かれるようになりました。
そして、一口食べて、「おいしい!」と笑うこともあれば、「ちょっと辛すぎた…。」と途中でやめることもありました。
それでも娘は、もう挑戦することを怖がらなくなっていました。
「それ食べてみたい!」という言葉は、食べられるようになったサインというより、挑戦しても大丈夫だと思えたサインだったのです。
感覚に触れられるようになったのは、不安が和らぎ、安心の中で一歩を出せる状態になったから。
そう感じています。
この半年ほどで、娘の食べられるものはたくさん増えました。
娘の様子を見ていると、脳の発達とともに感覚の過敏さが少しずつ和らぎ、不安も軽くなってきたように感じています。
これからも娘が自分のペースで挑戦する時間を、一緒に楽しんでいけたらと思っています。

執筆者:くろかわ えり
発達科学コミュニケーション トレーナー





