水泳の授業を嫌がり学校に行きたくないと言う小学生。発達グレーゾーンや不安が強い子どもの場合、水泳そのものではなく感覚過敏や不安が原因かもしれません。実体験を交えながら関わり方を解説します。
1.水泳の授業が嫌で学校に行きたがらない…
「明日はプールだから学校に行きたくない」
そう言われて困っているママはいませんか?
特に発達グレーゾーンのお子さんや不安が強いお子さんの場合、水泳の授業がきっかけで登校しぶりにつながることがあります。
親としては、「みんな頑張っているのに…」「わがまま言わないで」と思ってしまいますよね。
私も実際にそうでした。
けれど、我が子の水泳の授業を嫌がる理由を知ったとき、「もっと早く気づいてあげればよかった」と強く感じました。
この記事では、水泳の授業を嫌がる子どもの本当の理由と、親としてできる関わり方について、わが家の体験も交えながらお伝えします。

2.水泳の授業を嫌がる小学生は意外と多い
水泳の授業を嫌がる子どもは決して珍しくありません。
特に小学校低学年の子どもは、まだ自分の気持ちを上手に言葉にすることが難しいため、「嫌だ」「行きたくない」という言葉だけで気持ちを表現することがあります。
そのため大人は、「泳ぐのが苦手だからかな」「水がこわいのかな?」と考えてしまいがちです。
ですが実際には、子ども自身も理由がよく分かっていないことがあります。
そして、発達グレーゾーンの子どもや不安が強い子どもの場合、その「嫌」の背景には大人が気づきにくい困りごとが隠れていることが少なくありません。
だからこそ大切なのは、「どうして頑張れないの?」ではなく、「何が嫌なんだろう?」という視点で考えてみることです。

3.水泳の授業が嫌な理由は「泳ぐこと」だけではありません
子どもが水泳の授業を嫌がる理由は一つではありません。
実際には泳ぐことそのものではなく、別のことに困っている場合があります。
◆感覚過敏があり、水泳そのものが苦痛になっている
発達グレーゾーンの子どもの中には感覚過敏という特性を持っている子がいます。
例えば
- 塩素のにおいが苦手。
- 髪や顔が濡れる感覚が不快。
- シャワーの水が痛い。
- 耳に水が入る感覚が怖い。
こうしたことは、大人から見ると些細なことに思えるかもしれません。
ですが、本人にとっては強いストレスであり、「またあの嫌な思いをする」と考えるだけで不安になってしまうのです。
◆過去の嫌な経験が忘れられない
- 以前プールで顔に水がかかって怖かった。
- 鼻に水が入って痛かった。
- 寒くて震えた。
そんな経験が強く記憶に残っている子もいます。
発達特性のある子どもは、嫌だった経験や失敗した経験を長く覚えていることがあります。
去年の出来事でも、プール開きが近づくだけで不安になる子もいるようです。
◆不安が強く、プール特有の環境が負担になる
プールは普段の教室とは環境が大きく違います。
- 子どもたちの声が響く。
- 先生の指示が聞き取りにくい。
- 何をすればいいか分からない。
- 周りの子が急にぶつかってくる。
予測できないことがたくさん起こります。
不安が強い子どもにとっては、それだけで大きな負担になることがあります。
◆本人も理由を説明できないことがある
親が「なんで嫌なの?」と聞いても、「分からない」と答えることがあります。
これは理由がないのではありません。
本人も自分の気持ちをうまく言葉にできていないだけなのです。
だからこそ、子どもの言葉だけではなく、表情や行動にも目を向けてあげることが大切です。

4.わが家も最初は「甘え」だと思っていました
実は、私の娘も小学生の頃に水泳の授業を嫌がっていました。
ですが、娘は幼い頃から水泳を習っており、泳ぐことは好きでしたし、得意でもありました。
だから私は「泳げるのに嫌がるなんて甘えだろう」と思っていたのです。
そして、「行けば大丈夫だよ」「みんな頑張っているよ」と言いながら学校へ送り出していました。
ところがある日、娘が本当の気持ちを話してくれたのです。
娘が嫌だったのは泳ぐことではありませんでした。
プールの中に浮いている虫が気持ち悪く、水が汚く感じること。
プール前のシャワーがとても冷たく、こめかみが痛くなるほどだったこと。
体が震えるほど寒いこと。
そして何より「早く入りなさい」という雰囲気の中で、自分のペースで心の準備ができないことが怖かったそうです。
特に梅雨の時期など気温が低い日は、極端に嫌がる様子が見られました。
私はそこで初めて気づきました。
娘が嫌だったのは水泳ではなく、その環境だったのです。
そこで学校の先生に相談しました。
すると先生方は
- プールに浮いている虫をできる範囲で取り除くこと。
- シャワーは娘のペースでゆっくり浴びられるよう配慮すること。
- どうしても難しい日は見学しても良いこと。
そんな対応をしてくださいました。
すると娘は、「今日はやってみようかな」と言う日が少しずつ増えていったのです。
この経験から私は、子どもはできないのではなく、安心できない状態になっていることがあるということを学びました。

5.水泳の授業を嫌がる子への親の関わり方
子どもが水泳を嫌がるとき、まず大切なのは気持ちを受け止めることです。
親としては「頑張ってほしい」と思います。
ですが、不安が強い子どもにとっては、まず安心できることが何より大切です。
「それは嫌だったね」
そんな言葉をかけてもらうだけで、子どもの気持ちは落ち着いていきます。
そして、なぜ嫌なのか。
どんな場面が苦手なのか。
何ならできそうなのか。を一緒に探していきましょう。
必要であれば学校の先生に相談してみましょう。
子どもが安心して参加できる方法は、意外とたくさんあります。
少しの配慮で参加できるようになる子も少なくありません。

6.子どもの行動には必ず理由がある!
水泳の授業を嫌がる子どもを見ると「甘えているのかな。怠けているのかな。」と思ってしまうことがあると思います。
私自身もそうでした。
ですが娘の話を聞いて分かったのは、『子どもの行動には必ず理由がある』ということです。
大人から見ると小さなことでも、子どもにとっては大きな困りごとかもしれません。
だからこそ「どうして頑張れないの?」ではなく「何に困っているんだろう?」という視点で見てあげてください。
子どもは理解してもらえると安心します。
そして安心できると、自分から一歩を踏み出せるようになります。
もし今、お子さんが水泳の授業を嫌がっているなら、まずはその行動の裏にある気持ちに目を向けてみてください。
そこに、お子さんを理解する大切なヒントが隠れているかもしれません。

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