殴り書きの小5女子を動かした“がんばりシール”

日常のかかわり方

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殴り書きの小5女子を動かした
“がんばりシール”
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今日は、
私が塾講師だった頃の
少し苦い経験をお話しします。

小学3年生を過ぎた頃から、
字が少しずつ乱れ、
勉強へのやる気をなくしていった
女の子がいました。

その子は小5でした。

できるはずの問題なのに、
プリントを前にすると
なかなか取り組もうとしない。

声をかけても、
机に突っ伏して寝てしまう。

褒めても、励ましても、
うまくいかない。

殴り書きした字は、
読むのも困難なほど。

注意すると、
不貞腐れて、
ますます動かない。

当時の私は、
正直、どうしたらいいのか
わからなくなっていました。

私の教室では、
その日のプリントが満点になると
「がんばりカード」にシールを貼る
という仕組みがありました。

シールが30個たまると、
安価な文房具のごほうびが
もらえる。

低学年の子には
人気でしたが、

私はどこかで、

「高学年の子にとって、
こんなカードは
もう励みにならないだろう」

と思い込んでいました。

けれどもある時、

100点ではなくても、
取り組んだ分だけシールを
貼れるように
仕組みを少し変えてみたのです。

すると、
その女の子の表情が変わりました。

やる気が戻ってきたのです。

今思えば、
その子にとってシール1枚は、
ただのごほうびでは
ありませんでした。

「今日、私はがんばった」
そう思える証
だったのだと思います。

その子は家では、
3人の弟や妹のお姉ちゃん。

きっと、
できることは当たり前。

できないことばかりに
目が向けられやすい立場
だったのかもしれません。

私は当時、
塾講師としての自負が
ありました。

教え方を知っている。
伸ばしどころがわかる。
子どもの性格や行動タイプも
ある程度わかっている。

そう思っていました。

けれども、それはすべて、
教える側の私の解釈でした。

「これだけ考えているのに」
「こんなに思っているのに」
「なぜ伝わらないんだろう」

うまくいかないとき、
私は子どもを見ているようで、

本当は自分の正しさ
握りしめていたのだと思います。

書けない子を前に、
“正しくやらせること”に
必死でした。

けれども、
正しくやらせようと
すればするほど、
その子は止まっていったのです。

あの女の子が教えてくれたのは、
書き直しよりも、
満点よりも、
まず必要だったのは、

「私もできる」と感じられる
小さな証だった
ということでした。

大事なのは、
正しくやらせることではなく、

その子がもう一度
「やってみよう」と思える
入り口を見つけること
だったのです。

これは、
家庭でも同じことが起こります。

「わが子のことは、
私が一番よくわかっている」

私は、わが子に対しても
そう思っていました。

けれども、
子育てを正しく学ぶことで
わかったことがあります。

それは、
一番近くにいる母親だからこそ、
思い込みで見てしまうことが
たくさんあるということです。

近すぎるからこそ、

「できるはず」
「わかっているはず」
「これくらいやれるはず」

という見方になってしまう。

だからこそ、
私がおススメしたいのは、
根拠のある理論を学ぶこと。

正しく学ぶことで、
子どもの行動の見え方
間違いなく変わります。

見方が変わると、
迷いがなくなり、
かかわりが変わります。

かかわりが変わると、
子どもの行動も変わり始めます。

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