子どもが動かない時、ママが先に手放すもの

日常のかかわり方

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子どもが動かない時、
ママが先に手放すもの
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宿題を前にして、
子どもが急に不機嫌になる。

「もう無理」

「やりたくない」

「今日は疲れた」

机の前に座っているのに、
まったく手が動かない。

そんな姿を見ると、
ママはつい言いたくなります。

「どうしたの?」
「何が嫌なの?」
「早く始めなさい」
「今日はここまでやらないと」

もちろん、ママとしては、

勉強をさせたい。
時間内に終わらせたい。
早く切り替えてほしい。

その思いがありますよね。

けれども、

子どもが泣いている時。
怒っている時。
黙り込んでいる時。
「もう無理」と言って動けない時。

その状態の子に、
すぐに正しい方向へ戻そうとしても、
なかなか届きません。

発達科学コミュニケーションの
レクチャーの中に、

ホームカウンセリング
というものがあります。

勉強が苦手な
発達グレーゾーンの子のママには、
ぜひ習得してほしいかかわり方です。

カウンセリングと聞くと、
何か特別なことをするように
感じるかもしれません。

けれども、
家庭で使うホームカウンセリングは、

難しい言葉で子どもの心を分析する
ことではありません。

子どもをすぐに変えようとせず、
子どもが自分の中を整理できるまで
待つかかわりです。

以前、
私が塾で子どもたちとかかわっていた時
のことです。

教室に入ってきた瞬間から、
明らかに不機嫌な子がいました。

表情は暗い。
返事もそっけない。

椅子には座っているけれど、
とても勉強を始められる状態では
ありませんでした。

こういう時、大人はどうしても、
「勉強を始める方向」に
持っていきたくなります。

けれども、
そこで私がまずしたのは、
勉強を始めさせることでは
ありませんでした。

その子の不安や不満を、
ただ聞くことに徹しました。

アドバイスもしない。
説得もしない。
「それは違うよ」と正さない。

「そっか」
「それは嫌だったね」
「今日は疲れてるんだね」

そうやって、子どもの言葉を
笑顔で受け止めていきました。

すると、話しているうちに、
少しずつ表情がゆるんできました。

そして最後には、子ども自身が、
「今日は疲れたから、これだけやる」
と、自分で決めて
動き出すことができたんです。

もしかすると、ママから見ると、
「これだけ?」と思う勉強量だったかも
しれません。

けれども、ここが大事です。

その子は、
大人にやらされたのではなく、
自分で決めたんです。

だから、決めた分を
やりきることができました。

こういうことは
珍しくありませんでした。

最初は「今日は少しだけ」
と言っていた子が、

やっているうちに落ち着いてきて、
自分から追加して勉強することも
ありました。

私が意識したのは、
子どもを先導して、
無理に動かそうとしないことでした。

「早く始めさせたい」
「ちゃんとやらせたい」
「気持ちを切り替えさせたい」

その大人側のゴールを、
いったん横に置いたのです。

子どもが荒れている時、
動けない時、
黙っている時。

大人が結論を急ぐほど、
子どもは追い詰められます。

反対に、ママが結論を急がず、
子どもの感情に巻き込まれず、
安心できる空気を作ると、

子どもは少しずつ、
自分の中を整理し始めます。

ホームカウンセリングは、
子どもを動かすための技術では
ありません。

子どもが
「じゃあ、どうしようかな」
自分で考えられる状態
戻すためのかかわりです。

宿題を前にして、
子どもが怒ったり泣いたり
固まったりしている時ほど、

ママの中にある
「早くやらせたい」という思いを、
いったん横に置いてみてください。

そのひと呼吸が、
子どもが自分で動き出す準備
なります。

 

 

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