ADHDの子どもが最初はすぐ仲良くなれるのに、なぜか段々距離を置かれてしまう…。ADHDの子どもが嫌われる理由は、友達との小さなすれ違いと受け取りのズレにあるかも!関わり方を自分で考える力を育てる、お家でできる支援を紹介します。
1.最初はすぐ仲良くなれるのにだんだん誘われなくなる息子
「クラスのみんなに嫌われている」
「いじめられているから、学校に行きたくない」
「いじめられているから、学校に行きたくない」
こんな衝撃的な言葉が子どもから出たら、学校で何が起きているのかと心配になりますよね。
息子は、物心ついた頃からほとんど人見知りをすることはなくて、初めて会った子にも自分から話しかけて遊びに巻き込んでいくようなタイプでした。
転校生が来たときにも自分から声をかけて仲良くなっていて、「不安だったから話しかけてくれてうれしかった」と言われたこともあります。
息子に友達がいない、と思ったことはありません。友達のことが会話に出てきていたし、放課後遊びに行くこともあったからです。
一方で、関わる期間が長くなってくると少しずつ遊びに誘われなくなっている気がして、友達関係が気になっていました。

仲良いのかな?と思っていた子とは段々遊ぶことが減って、気付けば遊ばなくなっている。
しかし、完全に遊ばないかと言えば、たまには遊ぶし、その間ほかの子と遊んだりもしている。
特定の仲の良い友達がいないだけなのかな?となにか引っかかりながらも過ごしていました。
そして高学年になった頃、その引っかかりがついにトラブルとして形になってしまったのです。
友達が話を聞いてくれない。
みんなが遊びに行くときに自分だけ誘われない。
自分がわからない話題で盛り上がって話に入れない。
みんなが遊びに行くときに自分だけ誘われない。
自分がわからない話題で盛り上がって話に入れない。
そんなことが起こるようになり、息子は「みんなにいじめられている」と言うようになったのです。
2.ADHDの子どもが嫌われる理由は関わるほど見えてくる小さなズレ
息子のように割と活発で、出会ってすぐの段階では仲良くなれるという注意欠如・多動症(ADHD)グレーゾーンの子どもは多いです。
これはADHDグレーゾーンの子の強みだと思います。
ところが、友達関係が続いていくと、ただ同じ場所で遊ぶだけでなく、相手の話を聞いたり気持ちや意図をくみ取りながらやりとりを続ける力が必要になりますよね。
実は、友達と遊ぶということは、
・相手が何を伝えようとしているかを察する
・今、どんな話をしているのかを把握、理解する
・相手も同じ遊びをしたいと思っているのかを考える
・今、どんな話をしているのかを把握、理解する
・相手も同じ遊びをしたいと思っているのかを考える
といった複数の情報を受け取りながら会話や行動を調整する力がいるので、脳の中でも高度なはたらきを必要とします。
ADHDグレーゾーンの子どもは、この高度なはたらきをする脳の部分の発達が遅れていることが多いと言われていて、友達との関わりに必要なこういった力は苦手だったりします。
つまり、一緒に過ごす時間が増えると、少しずつ話がかみ合わなくなったり、相手の意図をくみ取れない場面や会話のズレが見えやすくなるのです。

本人は「仲良くしたい」「一緒に遊びたい」という一心でも、相手には「自分の話を聞かない」「気持ちが伝わらない」と思われているかもしれません。
この小さなすれ違いが重なることで、友達の中に違和感が生まれ、少しずつ距離を置かれてしまうのです。
これが、ADHDグレーゾーンの子どもが嫌われると感じる理由の1つです。
さらに、ADHDグレーゾーンの子どもはネガティブな感情ほど記憶に残りやすいため、一つの出来事を実際より大きく受け取ることがあります。
数人に言われた言葉でも、クラスみんなから言われた!のように受け取ってしまったり、表現したりします。
実際にいじめに繋がることもあるので、周りの大人は注意して観察する必要がありますが、なぜ友達が離れていったのかを本人が理解できないままだと、「嫌われる」「いじめられた」という結論だけが残り、こじらせる原因になっていきます。
では、こんな風に友達から距離を置かれるADHDグレーゾーンの子の友達との関わり方をどうにかしたい、と思ったらどうしたら良いのでしょうか?
3.「嫌われた」で終わらせない!友達関係を立て直す力を育てる方法
子どもが「みんなに嫌われている」「いじめられている」と言いたくなる場面に直面したとき、自分で関わり方を考えられるようになれるといいですよね!
そんなとき家庭でできる支援は、気持ちを受け止めてから、出来事を整理することです。
ただ整理するのではなく、気持ちを受け止めるというファーストステップが大事なポイント。
ここで「本当にいじめられてるの?」など事実確認から入ると、子どもは自分のつらさを分かってもらえないことに怒ったり、ネガティブに受け取ってしまうことがあります。
先に本人の気持ちや考えを受け取ることで親子の信頼が生まれ、子どもも落ち着いて話しやすくなります。
次に、本当に起きていたことを整理するために、順番になにが起きたかを聞いていきます。
このときお母さんは、子どもの話を聞きながら「起きたこと・感じたこと・考えたこと」に分けながら聞くのがおすすめ。
息子の話で具体的に言うと、
起きたこと=「自分だけお出かけに誘われなかった」
感じたこと=「悲しかった。仲間外れにされたと感じた」
考えたこと=「クラスのみんなが自分をいじめている」
感じたこと=「悲しかった。仲間外れにされたと感じた」
考えたこと=「クラスのみんなが自分をいじめている」
という風に分けます。
こうすると、本当にいじめが起きている問題のある出来事なのか、友達とのやりとりを一緒に振り返る必要があるのか、つらさから考えが広がっているのかが見えて来るので、お母さんが対応を考えやすくなります。

起きたことは「そうだったんだね。」と話を聞きます。
ここで一旦そのまま受け入れます。
ここで一旦そのまま受け入れます。
次に、感じたことは「こんな風に思った?」など共感したり、代わりに言葉にしてあげたりして寄り添います。
考えたことは「クラスのみんなが、あなたをいじめているんだね」と言葉をそのまま伝えます。
この対応をすると、子どもは「お母さんは話を聞いてくれる」という安心感を持っているので落ち着いて話を聞いたり言葉にしやすくなっていきます。
そうすると、考えたことまでいったときに「あれ?本当にそうだったかな」と冷静に受け取れるようになっていきます。
もし自分で気付かなければ、「本当にそうだった?」と振り返るようなフォローをしてあげると良いですね!
こんな風に、ADHDグレーゾーンの子には起きたことと自分の受け取り方を一緒に整理してズレに自分で気づけるように手伝ってあげましょう。
「みんなに嫌われている」と思っていた子も、何が起きたのかが見えてくると
「次は相手の話も聞いてみよう」
「別の言い方で話しかけてみよう」
「別の言い方で話しかけてみよう」
と、友達との関わり方を選び直せるようになります。
友達と過ごしている場には、いつもお母さんが一緒にいるわけではありません。
だからこそ、子どもが体験した出来事をお家で一緒に整理し、「何が起きたのか」「次はどうするか」を考える経験を重ねていきましょう。
この積み重ねが、子ども自身で相手とのズレに気づき、関わり方を選び直して友達との関係を立て直す力につながっていきます。
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執筆者:しまざきあいか
(Nicotto Project 発達科学コミュニケーションアンバサダー)
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