吃音のある子どもを注意してばかりいるママが視点を変えることが出来る対応

吃音
吃音のある子どもに対して、ママはどんな時に声をかけることが多いでしょうか?注意するときの方が多いというママに、是非知って欲しい子どもを見るポイントと対応についてお伝えします。

見つけてしまうのは吃音のある子の良くない行動ばかり

普段、吃音のある子どもと過ごす中で、子どもを褒める場面はもちろんあると思います。
 
 
しかし、それ以上に多いのは子どもの良くない行動に対する注目ではないでしょうか?
 
 
 
 
「またジュースこぼしたの?」「まだ着替えてないの?」「遅いよ、早くしなさい!」など子どもの行動の良くない部分に対してすぐに反応して注意をしてしまうことはありますよね。
 
 
このようにママは、つい子どもの良くない行動ばかりに目が行き、反応してしまっているのです。
 
 

吃音のある息子を注意ばかりしていた私

私には吃音のある息子がいます。
 
 
以前の私は、3歳の息子のできていないことを見つけて注意することが、得意技かのように息子に注意の言葉を浴びせていました。
 
 
反対に肯定するということは、ほとんどしていないというママでした。
 
 
できていないことばかりを毎日言われる息子は、やる気も素直さもなくしていました。
 
 
私が注意すると嫌な顔をしたり、「ママうるさい」と小さな声でいったりして、もううんざりという感じだったのかもしれません。
 
 
しかし、当時の私には悪気はなく「息子のことを思って」の愛情で言っていたのです。
 
 
その愛情は伝わるどころか息子の素直さ、やる気を奪う空回りママになっていました。
 
 
 
 
入園前で、ずっとママと一緒にいるのに安心できる場所がない状態を作ってしまい、ストレスを感じることで吃音は悪化していきました。
 
 

ママの視点をチェンジしよう!

褒められることよりも注意されることが多いと、吃音のある子どもは「ママはいつも僕を注意してばかりで全然褒めてくれない」というママに対する不満が強くなります
 
 
それは人間の脳にはポジティブな出来事よりも、ネガティブな出来事の方が強く長く記憶に残るという性質があるためです。
 
 
なので、褒めるということをしていても「注意された」というネガティブな記憶の方が子どもの脳には残っているので「ママは注意ばかり」という気持ちが強くなってしまいます。
 
 
子どもにそんな感情を持ってほしくはないですよね。
 
 
そこで、ママの視点を変えてみましょう
 
 
 
 
ネガティブな記憶の方が強く残るのであれば、それ以上に肯定をたくさんすればいいのです!
 
 

いい行動に目を光らせよう!対応法

私がやったことはとてもシンプルです。
 
 
「注意したくなる行動」には、ぐっとこらえて何も言わずに反対の「良い行動」をしたときに肯定するというものです。
 
 
例えば、子どもが美味しそうにご飯を食べている時、食べこぼしがひどいとします。
 
 
「こぼさないで食べて」と言いたくなりますが、そこは言わずにスルーします。
 
 
反対に「ご飯を食べている」ということを肯定します。
 
 
「ご飯たべてるね」「美味しそうに食べてくれてママ嬉しいな」などです。
 
 
 
 
褒めるというと、「どう褒めていいかわからない」「褒めるところがない」などと思うママもいらっしゃるかもしれません。
 
 
私がそうでした。
 
 
しかし、当たり前にできていること、子どものやっていることを実況中継のようにそのまま口に出すというものなので、今日からできますよ!
 
 
この対応で、以前のように「うるさい」ということもなくなって素直さを取り戻しました
 
 
「注意したい」という場面をスルーして、良いところを肯定していくと、行動を認めてもらえることで息子のストレスを取り除くことが出来て、吃音が落ち着きました
 
 
不安やストレスがあることが吃音を悪化させる要因になります。
 
 
ストレスを取り除いてあげることがとても大切なんです!
 
 
「ママにまた注意されるかもしれない」という気持ちは、子どもの積極性や行動力を奪い、それは「またどもって上手く話せないかもしれない」という不安な気持ちを持つ考え方につながっていきます。
 
 
これは絶対に避けたいですよね。
 
 
そのために、吃音のある子どもの「良くないところ」に、目を光らせて注意するのではなく、子どもの「良いところ」を見つけるということをママの得意技にしましょう!
 
 
 
執筆者:広瀬つばき
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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