吃音を「様子見」にしないでなるべく早く対応を開始してほしい理由

吃音

子どもの脳は、

乱暴な言い方をしたら

どこもかしこも未熟です。

 

いろんな経験を経て

脳の細胞と細胞をつなぐ

神経繊維がつながっていき、

 

ネットワークが強く太くなって

俊敏に反応できるように

なっていきます。

 

脳.jpg

 

そんな発達途上の脳に、

 

どもらず流暢に話せる

ネットワーク

 

と、

 

どもるネットワーク

 

の両方を生まれながらに

もっている吃音キッズたちは、

 

文で話せるようになってくると

「どもるネットワーク」が

顕在化してきます。

 

ことばの未熟さ、

考える力の未熟さ、

感情をコントロールする力の未熟さ

などからおしゃべりだって

まだ上手じゃない上に、

 

どもって思うように話せない!

ということまで重なると、

脳の中はパンパン!!

 

「なんか思うようにいかないな〜」

 

という体感だけがジリジリと

記憶されていきます。

 

この記憶が厄介なんです。

 

記憶はどの角度からみるかによって

呼び方がいろいろあるのですが、

 

今回ご紹介するのは、

記憶しているものを

「想い出している!」

と実感があるかどうかで分けた、

 

健在記憶(explicit memory)

潜在記憶(implicit memory)

 

についてお話します。

 

 

実感があるのが健在記憶

実感がないのが潜在記憶

 

です。

 

 

吃音について子どもから

話してこないし、

どもっても構わず

話しているから大丈夫、

とは言い切れない、

というお話です。

 

先ほども書いたように、

子どもの潜在記憶の中に

「なんか思うように話せない」

という記憶はジリジリ

積み上がっているからです。

 

意識にのぼらない記憶ですが、

ちょっとのことで不安に感じたり、

イライラ怒りっぽく

なっていく子もいます。

 

甘えやわがままがひどくなる、

癇癪がひどい、

できることもやろうとしない、

 

など子育ての困りごとが悪化し、

叱られる場面が増えていく

こともあります。

 

 

こうなると負のスパイラル!

 

 

なんだかイライラするし、

ママには叱られてばかりだしもうやだ!

という別の健在記憶が生まれて

しまいます。

 

 

吃音をよくしたい!

と思ったら幼児さんは特に、

生活スキルを身につけさせて

「できてるね!」

という成功体験の記憶

授けたいんです。

 

 

なぜなら、

負の潜在記憶を上書きしたいから

 

脳の発達が未熟な内は

どもってしまうのは

仕方ないんです。

 

そこは流暢に話す

ネットワークが育ってきたら

自然とどもりにくくなって

いくから焦らず、

 

「なんかうまくいかない」

という潜在記憶を

「なんかうまくいきそう!」

という健在記憶で上書き

していきます。

 

そのために、日頃から

否定的な注目よりも

肯定的な注目を増やしてください!

とお願いしています。

 

 

吃音キッズ達を

自然発生的に明るく前向きに

生きてもらおう!

と期待しても場合によっては

難しい子もいます。

 

 

ママの声かけ

「いいね!いいね!」

「いいよ!いいよ!その調子!」

と当たり前にできていることも

肯定しもらえると

子どもは前向きな気持ちになれます。

 

自分では気づいていなかったことも

「僕/私がしたことは

 良いことだったんだ!」

健在記憶として

貯めていくことができます。

 

ママの声かけが子どもの

やる気や意欲を育て、

自信を育て、

吃音がよくなる土台が

育っていきます!

 

だから、様子をみないで

積極的に子どもが前向きに

なる言葉をかけてあげてくださいね。

 

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