お子さんがどもっていることについて相談してきた時、みなさんはどのように対応されていますか?
・どもっていることを気にさせてはいけないから聞き流す(スルーする)。
・「気にしなければ大丈夫だよ」と励ます。
多くの方が対応に迷われる瞬間のようで、一番ご相談件数の多いお悩みでもあります。
小学1年生の吃音キッズを持つSさんは、吃音について話題にするのはよくないのでは、と感じてずっと話ができていない状態でした。
講座を受講し、親子で話しておいた方がいいと知ったもののきっかけがつかめず迷っておられました。
そんなSさんからこんなメールが届きました。
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「『(小学校の)発表の時にたくさん繰り返しが出た、他の子はならないのに・・・』(と子どもから話してくれました)
という思いを聞いて「今、成長段階だからだよ(一部省略)」と先生からアドバイスされた通り、落ち着いて声をかけることができました。
講座を受けていなければ、見て見ぬ振りしかできませんでした。本当にありがとうございます。」
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Sさん、ありがとうございます。
お子さんからお母さんに悩みを打ち明けてこられたというのは、2つ良い点があります。
一つはお母さんとなんでも話ができる関係ができていることです。
もう一つは、吃音について「言葉を覚える子どもの時期にはどもってしまう子もいるんだよ。成長とともによくなるから大丈夫だよ」 と吃音について正しい知識をお子さんに教えられたことです。
吃音の子は、3歳でも声が詰まるブロック(難発)が出始めれば、吃音に気づきます。
早い子は4〜5才から、遅くても小学校低学年頃には、「なんでうまく話せないんだろう?」と悩み始めます。
それを親にも打ち明けられず、1人で悩んでいるお子さんが多くいます。
理由は様々ですが、お母さんが心配するんじゃないか、お母さんは吃音のことよく思っていないんじゃないか、悩んでいることを知られたくない、などです。
吃音の子の中には繊細だったり、賢さゆえに「いい子」になりすぎてしまっている結果、親にも遠慮をしてしまう子がいます。
そんな子ほど吃音の悩みを1人で抱えてしまって症状を悪化させてしまうので、吃音に限らずどんな悩みでも親子でサラリと話しあえる関係を築いておくことが大切です。
Sさん親子もまさにその状態でした!親子関係は良いのですが、お互いがお互いを思いやった結果、必要のない距離感ができている状態というものです。
でも、発コミュで対応すれば、親子の関係を程よい距離に縮めることができます。
講座ではそのために普段からお母さんに心がけていただきたい声かけのポイントをお伝えしています。
吃音に限らず、自分の弱みもダメなところも全部さらけ出して、 受け止めてもらえるところがおウチにあるって、とっても安心ですよね。
吃音キッズを1人で悩ませない。吃音ママを1人で悩ませない。
みんなで正しい知識を身につけて吃音を恐れず楽しく過ごしていただきたいと願っています。
執筆者:おざわつきこ
(発達科学コミュニケーションマスタートレーナー)
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