小学生でもスマホを持つことが
普通になっている今の時代。
子どもたちは外の情報を
容易に入手することが
できるようになりました。
そこで、困るのが
吃音の情報です。
吃音は「どもる」と言われ、
以前は差別用語とされていました。
「吃音は移る」と
言われていた時代、
吃音のある子は学校にも行けず、
家庭内でも隔離されていた
時代があるからです。
そんな時代の影響もあり、
吃音について語ることは
タブーのようにされ、
吃音がよくなったとしても
そのことを語る人は
なかなか出てきませんでした。
今ではSNSの影響で、
吃音はあるけど、
こうやって上手に付き合っているよ、
などの発信が増えてきました。
それをみた吃音×発達凸凹キッズが
思うことは何かというと、
「この人、大人なのに
吃音治ってないんだ」
ということです。
子どもたちの多くは、
吃音に気付いたとしても、
「いつかよくなる」
と思っています。
それが時間経過とともに、
「なんでまだよくならないんだ?
早くよくなってほしい!
いつよくなるの?」
という怒りの時期がきて、
次第に、
「きっともうよくならないんだ。
私の人生はずっと
このままなんだ。」
と自暴自棄になったり、
受け入れようとする時期がきます。
ですが、受け入れの時期がきても
それは簡単なことではありません。
長く葛藤することとなります。
吃音を隠すために
一生懸命工夫を重ねる時期があり、
どんどん吃音の沼にはまっていきます。
そんな沼にはまっている時期と
多感な時期、
将来の選択を迫られる時期が
重なるわけです。
受験や就職など
何かの折にふれて、
吃音のことがよぎります。
面接が大きな壁になります。
職種も吃音のせいで、
制限をかける子が出てきます。
本当にいきたい学校なのに、
本当はやりたい職種なのに、
吃音を理由にあきらめてしまう子が
います。
私のところには、
そんな壁にぶつかって悩んでいる
10〜20代の子から、
相談が多数寄せられます。
なぜ、そんなことになるのか?
それは
小さい子どもの頃に
対応されてこなかったから
です。
吃音は脳が発達してくれば
よくなるんです!
このことを誰も教えてくれなかった。
「吃音はよくなる子もいるけど、
よくならない子もいるよ。
よくならなかったとしても
上手に吃音とつきあっていこうね」
と教えられてきた子もいます。
その子はずっと、
自分の吃音はよくなるのか、
ならないのかどっちなんだろう?
と悩むことになります。
よくならなかったら
どうやって生きていくんだろう?
とマイナスのことを想像して
不安を膨らませてしまう子もいます。
誰かが自信を持って
子どもたちに言い切ってくれないと、
「吃音は治らないもの」
と次第に認識を深めていって
しまいます。
この認識がまた吃音を
悪化させていきます。
過去にどもったシチュエーションと
似た場面になると、
「きっとまたどもる!」
と不安が過って
どもるようになります。
苦手な音はこれ!と思うと、
その言葉を発しようとするたびに、
「これはどもりそう…」
と不安になり、
本当にどもるようになります。
この負のスパイラルに
はまらないようにするには、
「今、どもっちゃったけど、
うまく言えている時もあるし、
いつかよくなるよね!」
という考え方が大事になります。
子どもたちに、
「吃音は気にしないでいいんだよ。
その方がよくなるんだよ。」
だけ伝えても子どもたちの心(脳)は
簡単に切り替わりません。
「吃音はよくなるから、
大丈夫だよ。」
と未来に希望を持たせて
言い切ってほしいのです。
外からの情報は止められないし、
変えられません。
まだまだ吃音に関して
ネガティブな情報が
たくさんあります。
「吃音はよくなるよ」のママ言葉が
子どもにスッと入るかどうかは、
それまでの親子の関係によって
左右されてきます。
ママがいつもガミガミ怒っていたり、
怒っていなくても指示だしばかりで
できていないところばかり、
指摘していると、
子どもたちの中には、
「ママは私をできない子
だと思ってる」
と疑念の気持ちが残り、
ママの言葉を素直に受け入れたり、
信じることができなくなります。
だから!
日頃の声かけが大事。
日頃から
「ママは私の最高の理解者!」
と子どもに思われていることが
大事になります。
人は、
自分を否定する人は信じません。
自分を肯定し、認め、愛情を
示してくれる人のことは信じます。
それって誰?
と言ったら、
世界中どこを探してもNo.1に
躍り出るのがママです!
お子さんを日々、
肯定し、愛情を示して、
そして、
吃音はよくなるから大丈夫よ!
と笑顔で言い切ってください!