吃音×登園しぶりのある子どもが、素直じゃないなと感じることはありませんか?素直さのない態度にママはイライラしてしまうこともあるかもしれません。そんな子どもの素直さを引き出す方法をお伝えします。
子どもが素直じゃない態度をとる意味が分からない
本当は欲しいのに「いらない」と言ったり、好きなのに「嫌い」といったり子どもが素直じゃないと感じる場面はありませんか?
ふざけて言っている場合もありますが、そうではなくそんな態度が続いて行けば、次第にママのイライラも増えていきますよね。

そして、最終的には「本当は欲しいんでしょ!どうして素直に言えないの!」と、叱ってしまうというパターンになるということもあるのではないでしょうか。
子どものそんな態度に、疲れてしまいますよね。
吃音×登園しぶりのある息子が素直じゃないのは私のプレッシャーのせい?
私には吃音×登園しぶりのある息子がいます。
息子は素直な子でしたが、だんだん素直さがなくなっていきました。
休みの日に出かけたとき、息子の好きなお菓子があって「これ〇〇くんが好きなお菓子だね!」言うと「これ、好きじゃないよ」といったり、親戚が息子がプリンを好きなのを知っていてわざわざ買ってきてくれたときにも「えっ、これ嫌いだよ」といったりして自分の気持ちに素直じゃない場面がありました。
そんな息子に対して「なんで?」と、私はイライラしていました。
そんなことが続いた日々を過ごし、ある日また素直じゃない態度を取る息子に、「なんでそんな反対のことばかり言うの?好きでしょ?変だよ」と言ってしまいました。
その頃から、息子の吃音が悪化していくのを感じていました。
そんなある日、保育園から帰ってきて出席ノートを見ている息子でしたが、なぜか2冊のノートがあり不審に思った私は「どうしたの?」と聞くと答えずにしばらく黙っていて「お友達のだよね?」ときくと首を縦に振りました。
「持ってきちゃったの?」ときくと「うん」と言って「間違えたのかな?」ときくと違うと首を横に振りました。
「遊びたかった」と言って、泣き出す息子をハグしながら慰めました。

友達に対してどう関わっていいのかわからず、素直に「遊ぼう」が言えずに「取る」ことで気を引いていたのです。
それから「○○くん最近、本当の気持ちを教えてくれないけど、それはどうしてかな?」ということも聞いてみました。
すると「お兄ちゃんだから」といわれました。
私は息子に対して「お兄ちゃんだから」という言葉は、我慢をさせる言葉なので、いわないでおこうと決めていました。
かわりに、褒めるときに「さすがお兄ちゃんだね」という風につかっていたのですが、それが息子にとっては、プレッシャーに感じていたようです。
「さすがお兄ちゃん」でも、お兄ちゃんというワードが「ちゃんとしなさい」という責任を感じさせてしまっていました。
そんな思いが強かったことには気が付きませんでした。
素直さがなかったのは「お兄ちゃん」という私の言葉に対する抵抗だったんだなと感じました。
それにプレッシャーを感じて、ストレスになって吃音が悪化していた事もわかりました。
そして、素直じゃない態度を取っているので、お友達に対しても素直になれなくなってしまっていて、保育園でも影響が出ていることもわかりました。
子どもが素直な気持ちを話してくれるママの声掛け
「お兄ちゃん」と言われて張り切る子どももいれば、それがプレッシャーに感じる子どももいます。
そこで「お兄ちゃん」という言葉を封印して、使うのをやめました。
息子には妹と弟がいるのですが、下の子たちに手がかかり大変な場面が多い中で、「さすがお兄ちゃん」という言葉で褒めてあげれば、色々と積極的に動いてくれるのではないかというと言う気持ちが私の中にあったことは事実でした。
やめてみて思ったことは「さすが○○君だね」という風に、褒めた方が「さすがお兄ちゃん」よりもストレートに伝わるなと感じました。
それから、息子が素直じゃないと感じる場面では笑顔で「自分の気持ちに聞いてごらん?」と息子に聞くようにしました。
すると、少し考えて「うーん、やっぱり本当はちがう」と素直な気持ちを話してくれるようになりました。
素直に言ってくれたことに対して「本当の気持ちを教えてくれてありがとう、ママ嬉しいよ」と褒めます。
すると、徐々に自分の気持ちに素直になってきて、わざと逆をいうことはなくなり吃音も落ち着いてきました。
本当の気持ちを言えたとき、凄く嬉しい顔をしました。
保育園でも、お友達に「遊ぼう」と素直に自分の想いを伝えることができるようになりました。
自分の気持ちに素直になれないと、モヤモヤした気持ちが残り、そのモヤモヤがストレスとなり、吃音を悪化させてしまいます。
吃音が悪化すると、登園しぶりも同時に悪化しやすくなります。
何でも思ったことを素直に話せる親子関係をつくることは、想いをため込まなくなって、気持ちが楽になり、ストレスを減らすことにつながるので吃音と登園しぶりのある子どもにとって大切なことです。
子どもに嫌なことがあったときにも、嫌な気持ちを話せる安心できる帰れる場所があるということは心の安定と強さになり、乗り越えるための原動力になります。

親子のコミュニケーションを日常から取ることで、信頼関係は作ることができます。
子どもが「ママに何でも話したい」と素直に思える関係性を作って、子どものストレスを軽くして、吃音と登園しぶりを良くしていきましょう。
執筆者:広瀬つばき
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)