吃音×発達凸凹キッズの吃音が落ち着けば、「やりたい」も戻ると思ってたママの誤解

体験者の声

 

吃音が増えたとき、

「無理をさせずに休ませる」
だけでは、
子どもの「やりたい」を
守れない理由をお話しします。

小学2年生の
男の子がいました。

運動神経が抜群で、
サッカークラブでは
コーチからも一目置かれる
ような子でした。

走ることも、
ボールを追いかける
ことも大好き。

ところが、ある日。

サッカークラブのお友達に、
どもる話し方を真似
されました。

それをきっかけに、

「もう、行きたくない」

と言い出し、
大好きだったサッカークラブを
休むようになりました。

そのとき、ママは思いました。

今は無理を
させない方がいい。

これ以上傷ついたらかわいそうだし、
吃音が増えている間は
休ませるしかない。

吃音が落ち着いたら、
またサッカーを始めればいい。

子どもを守るために、
休ませることを選びました。

サッカーへ行かなくなった彼は、
家でゲームをして
過ごすようになりました。

家にいる間に、
吃音は少しずつ
落ち着いていきました。

その姿を見たママは、

「そろそろ、またサッカーへ
戻れるかもしれない」

と思いました。

ところが、息子くんに聞くと、

「もう、やりたくない」

という返事が返ってきて
しまったのです。

吃音は落ち着いた。

それなのに、
サッカークラブにまた
行きたい気持ちは
戻っていなかったのです。

その後も、
家で休ませると吃音は落ち着く。

けれど、何かあるたびに
また吃音が増え、

家で一人、
ゲームをして過ごす時間が
長くなっていきました。

ママが怖くなったのは、
吃音が増えることだけでは
ありませんでした。

このまま吃音を理由に、
好きだったことを諦めて、

人と関わる場所を避け、
この子の世界が
少しずつ狭くなって
しまうのではないか。

その未来が怖くなったのです。

本当は、彼も
サッカーをやめたかった
わけではありません。

サッカーはやりたい。

けれど、
またどもったら怖い。

吃音が一度落ち着いても、
また出てくることを
彼自身がわかっていたからこそ、

好きなサッカーへ
一歩を踏み出せなく
なっていたのです。

このママがNicotto講座で
最初にしたのは、

無理にサッカーへ
戻すことでも、

どもらずに話す練習でも
ありませんでした。

まず、肯定の声かけで
息子くんの脳に安心を届け、

ママのことばを受け取れる
脳の余白をつくりました。

吃音を真似されて、
恥ずかしかった。
悔しかった。
悲しかった。

その記憶を
なかったことにはできません。

けれど、その後の経験を重ねて、
記憶の意味を
上書きしていくことはできます。

そこで、日常の小さな失敗やミスに、

「ま、いっか」

と言える経験を増やしていきました。

そして、
吃音についてどう感じているのかも、
少しずつ自分のことばで
話せるようにしていきました。

「またどもったら怖い」から、

「どもっても、ま、いっか。
 サッカーやりたいし」

へ。

さらに、おうちで
「自分にもできる」
という自信を育てたことで、

彼はもう一度、
自分の意志で言いました。

「また、サッカーやってみたい」

そして、
サッカークラブへ
戻っていきました。

これが、わが子の脳に合った
「攻めと守り」です。

まず、安心を届けて
傷ついた脳を守る。

そのうえで、

失敗や吃音への捉え方を変え、
「怖くても、やりたい」を
自分で選べる力を育てていく。

サッカーを休ませたことが
間違いだったわけではありません。

傷ついた子どもを
いったん休ませて守る時間も必要です。

ただ、吃音が落ち着けば、
傷ついた自信や「やりたい」まで
自然に戻るとは限りません。

だからこそ、学ぶのは
何かを諦めてからではありません。

今、子どもが
好きなことを楽しみ、

「やってみたい」と
言えているうちに、

次の波が来たとき、
何を守り、
どこから一歩を動かすのかを
ママが知っておく。

それが、吃音から子どもを
守るだけでなく、

吃音を理由に
子どもの世界を小さくしないための
準備になります。

 

タイトルとURLをコピーしました