1.子どもが遅寝遅起きで昼夜逆転が心配?
コロナによる学校休校や学級閉鎖で、子どもの生活リズムが乱れていませんか?
冬休みが終わったと思ったらオミクロン株の流行で、学校の子ども達へまた影響が出ていますね。学校に行く日や行ってはいけない日、コロコロ変わる状況に登校することで規則正しい生活を送れていた子の生活が乱れてしまうこともあるでしょう。
家にいる時間が長くてゲームや動画視聴の時間が長くなった
夜遅くまで友達とのスマホでのやり取りが頻繁
夜遅くまでゲームやスマホをやっている
寝る時間が遅くなるため朝はなかなか起きてこない…
そんな子どもの様子を見て、もうすぐ進級なのに!
春には中学校へ上がるのに!
勉強しなくてもいいからせめて規則正しく生活して!
と叫びたくなってしまうお母さんのお気持ち、よくわかります。
今回は、思春期の子どもが昼夜逆転になりがちな理由と、子どもとの喧嘩にならずに生活リズムを整える方法をお伝えします!
2.思春期の子ども達が昼夜逆転しやすい理由
どんどん遅寝遅起きになっていく子ども達を見ていると、よくそんなに眠くならないねと思いませんか?
書籍『10代の脳』、著フランシス・ジェンセン博士によると、
10代の若者は「ふくろう型」で遅く寝て遅く起きる。睡眠パターンは脳のシグナルとホルモンの複雑な関係によってコントロールされていて、成長に応じて調整される。
睡眠を誘うホルモン、メラトニンの放出が大人より2時間遅い。10代はメラトニンが体内に残りやすいので朝もなかなか起きられない。
睡眠は、眠っている間にその日に学んだ全てを思い出し、脳に定着させる役割と、1日働き勉強し遊んだ身体を休ませて回復させる役割があります。
アメリカでは、学校の始業時間を遅らせる実験を行ったところ、睡眠時間が長くなり、テストの成績が良くなり、鬱になる生徒が減ったそうですよ。
日本の学校ではまだまだ学校の始業時間は8時台が多いですよね。部活の朝練や朝勉強をするような学校もあるでしょう。
そのため、遅く寝た子どもたちは、無理矢理睡眠時間を短縮させて学校へ行かなくてはいけない状況なのです。
このことを知って、「いい加減早く寝なさい‼︎」と子どもにやみくもに叱りつけることはできないな…と感じませんか?
3.YouTubeが楽しくて仕方ない娘の長期休みに起きたこと
我が家の娘は小学4年生です。小学3年生頃からぐっと体つきも大人に近づき、精神的にも成長し思春期に入ったのだなと感じることが多くなりました。
娘はHSC(Highly Sensitive Child:人一倍敏感な子)の傾向があります。聴覚過敏があったり、人の気持ちを強く感じすぎてしまったりします。加えて、刺激的なことも好むことが多いため、積極的に学校活動に参加することも多く、毎日とても疲れて帰ってきます。
そんな娘は学校のお休みが大好きです!
今年の冬休みは、新たにファンになったYouTuberをチェックするため、iPadばかり見ていました。
宿題は自分で終わらすことができるため、私はあまりガミガミ言うことなく自由に過ごさせていたのですが…
夜になっても全然寝ないのです‼️
少し前までは21時半頃には寝ていたのに、22時になっても23時になっても寝ない…
親の私は朝早く起きる習慣であったため、先に寝落ちしてしまう日々。
「いったい何時に寝ているの?」
と聞くと、
「わからな〜い」
と、なんとも自由気ままな答えが返ってきました。そして毎日朝はずーっと寝ています…
これは、冬休みが明けたらやばい‼️でも、YouTubeを心から楽しむ娘の気持ちを無視して「早く寝なさい‼️」と叱りつけただけでは親子バトルになるのが目に見えていました。
さて、我が家でたどり着いた親子で一緒に昼夜逆転を防ぐことができた方法を次でお伝えしますね。
4.夜まで好きなものをとことん楽しんで昼夜逆転を改善!
私が娘にしたのは2つだけです!
一つは、睡眠について正しい知識を教えること。もう一つは、とっても楽しんでいるYouTubeを使って起きる時間と寝る時間を娘自身に意識してもらうことです。
詳しくお伝えしますね。
◆子どもに睡眠がなぜ大事かを伝える
子どもは遅寝遅起きでも意外と何も感じていないものです。眠たくなれば寝るし、目が覚めれば起きる。ただそれだけですね。
いくらお母さんが「早く起きないと学校始まったら大変になっちゃうよ!」と焦らせても効果はないのです。子どもが知って「なるほどね!やってみよう!」とポジティブに受け止められるような情報でなければ無駄な労力に終わってしまいます。
「しっかりぐっすり眠ると考える力が増えて勉強する力が上がるんだって。」
「10代の子どもに必要な時間は9時間くらいなんだって。」
「お肌の調子も良くなってもっと美人になるよ〜」
「朝早く頑張って起きると夜自然に眠れるようになるんだよ。」
と、コツコツと夜の会話の中で話をすると良いですよ。
◆好きなことを使って睡眠時間を意識してもらう
好きなことを使うと子どもは案外大人の言うことを聞いてくれますよね。
寝る間際までゲームをしている、YouTubeを見ているような子には、その好きなことを使って時間の会話をしましょう。
我が家の娘としたのはこんな会話です。
母「今日は〇〇(YouTuberの名前)の動画はどうだった?」
娘「よかったよー!今日22時にも新しい動画公開予定だよ!」
母「22時から見たいんだね。じゃあその動画が最後でいい?それまでに寝る支度全部終わらせられるかな?」
娘「うん、オッケー!」
母「明日は何時に起きる?」
娘「6時半に起きる。起こしてね!」
母「わかったよ。自分で計画立てていいね!」
という具合に毎日毎日会話をしました。若干、10代の推奨されている睡眠時間と比べると不足していますが、時々夕方眠くなり昼寝をしてしまってもOKとしました。
夜寝ない、朝起きないということを叱ることなく、朝寝坊を改善し昼夜逆転ぎみだったところを改善することに無事成功しました。冬休み明けも遅刻することなく起床でき、少しずつ早く眠れるようにもなりました。
お母さんたちに大事にしてほしいのは、絶対に遅寝遅起きを責めない!ということ。
子ども達の脳と体の自然な成長に、我々社会のシステムが合っていないことが問題なのです。是非、子どもが好きなことで睡眠時間を確保できる作戦を考えてあげてくださいね。
執筆者:すずき 真菜
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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