1.以前できていた勉強をやらなくなっている理由
お子さんが高学年になり、こんな悩みはないですか?
・昔はイヤイヤでも勉強していたのに、最近やらなくなってきた
・以前できていた勉強もやらなくなってきた
・宿題を全部やりきれない
・宿題や勉強をさせるとイライラしたり荒れたりする
こんなお悩みのように高学年という時期に、勉強嫌いが加速する理由が、実はあるのです。
それは、年齢を重ねる中で、勉強や宿題でたくさんのマイナス体験を積んできてしまったから起きていたことなのです。
・ノートはきれいに書きなさい
・間違えた問題はできるまで何度もやろうね
・みんなと同じ量の勉強をやらなくちゃいけないよ
こんなふうに言われても、みんなと同じにやるのが辛いのが、発達障害グレーゾーンの子たちです。勉強が苦手なのは、やる気の問題ではなく、発達の特性が影響しているだけなのです。
・書くことが苦手
・情報を整理することが苦手
・授業の情報を全部キャッチするのが苦手
・読むことが苦手
など、いろんな苦手さを抱えています。
だから大人が思う勉強の「常識」の通りにできないことが多いのです。
注意されること、叱られることも多い。うまくできないな…と自信を失う場面も多い。こんなふうに、勉強嫌いな発達障害グレーゾーンの子は、高学年になるまでにたくさんのネガティブな体験を積んできています。
だからそんな子どもたちには 、今までとは視点を変えたサポートをしてあげて欲しいのです。 子どもがもう一度「勉強やってもいいよ!」と思えるようになるには、サポートのコツがあるんです。
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2.「たくさん勉強させましょう」の落とし穴
高学年&発達障害グレーゾーンの子の勉強への姿勢は、低学年の頃ができていたからといって、そのままずっとがんばれるかというと、そうではありません。勉強の難易度があがる、たくさんやらなければいけない、そんな変化の中で息切れをしてくる子たちもいるんです!
学年が上がってくると、ママの意識の中に「中学進学」がチラホラ見えて、だんだん焦ってしまうママも多いと思います。そんな想いが焦りとなって…
・苦手を克服しましょう
・1日●時間は勉強しましょう
・覚えられないならたくさん書きましょう
・本はたくさん読みましょう
こんな対応になってしまいがちですが、ここが落とし穴!
勉強の苦手さのサポートの方法として、低学年の頃は、療育などでやっている「書く練習」や「読む練習」などの方法があります。
ですが、ドリルを買ってきてやらせようとしても、お子さんが嫌がる、やらないお子さんをみてお母さんもイライラする、結局親子でイライラして終わり。なんていうご経験をされている方も多いのではないでしょうか?
また、塾の先生は、もしかしたら「たくさん勉強しましょう」「苦手をしっかり克服しましょう」というかもしれませんが、それが発達障害グレーゾーンの子にフィットしたやり方とは限りません。
すでに、勉強や宿題に対してとてつもなく大きな抵抗感が育っている子たちにTHE・トレーニングというスタイルのやり方は合わないのです。
だからこそ、高学年専用のサポートの視点が必要なんです。
高学年&発達障害グレーゾーンの子にフィットした、学習サポートにシフトしてみましょう!
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3.高学年&発達障害グレーゾーンの子が勉強嫌いからやる気を取り戻すには?
今までの勉強スタイルではフィットしない息子に私がやったのは
「スモールステップ」&「やることをフォーカス」作戦です。
息子は不注意傾向のある 注意欠陥多動性障害(ADHD)学習障害(LD)のグレーゾーンタイプの子。勉強の集中力は中1の時で10分間程度。国語と数学で言えば数学のほうが得意。数学でも計算問題はできるけど文章題は苦手、そんな子でした。
だから、
「宿題は10分でよし!取り組むのは計算問題だけでよし!」
ここからスタートしました。
計算問題も、「小学校で習う範囲の計算問題でもオッケー!」
と言って、学び直しも取り入れました。
そして、取り組んだところだけは点数で点が取れる、という経験を積んでいくことで、学習への小さな自信を育んであげたのです。
そうするうちに高校受験を迎える中3の頃には、1日4時間〜6時間勉強に取り組む「学習習慣」を手にすることができ、志望校に合格!今年の春からは大学生になりました。
いかがでしたか?
高学年&発達障害グレーゾーンのお子さんの勉強のやる気を取り戻すには、どんなサポートが合うか見えてきましたか?
慌てなくても大丈夫です。「できた」記憶をシンプル積み重ねていくことで、その行動は定着していきます。
「計算10問とけたね!」
「集中してできたね!」
「毎日頑張ってるじゃん!」
と、「できた」ことを肯定する声かけをし続けてあげましょう。すると、勉強のできる出来範囲も増えていきます。
お子さんが「何が苦手」で勉強につまずきを感じているのか。高学年になって、どれくらい勉強に「抵抗感」をもっているのか。
ここをしっかり把握してサポートの戦略を練ってあげられるママになりましょう!
執筆者:清水畑亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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