不登校で発覚!発達障害が分かったらやるべき、子どもの将来につながるお家サポート!

思春期で突然の不登校に。これまで問題なかったのに、ご家族もびっくりしますよね?そんな時、勧めらた発達検査で発達障害まで指摘されると、さらに慌ててしまいます。ですがこれをチャンスに変えて、お子さんを適切にサポートする方法をお伝えします!

1.発達障害の検査って必要なの?

お子さんが不登校になり、発達検査を勧められたら、どうしますか?最初は多くのご家庭が戸惑うと思います。

発達障害は軽度であればあるほど、親子間ではなかなか見つけにくいもの。お子さんが小さなころから身近で接しているご家族は、ごく自然にその特性を受け入れてしまいがちです。

グレーゾーンとよばれるような軽度な特性なら、わざわざ検査する必要性まで感じないかもしれません。

しかし、不登校になっている場合、いえ、そこまでいかなくても社会生活に支障の出るようなお子さんの特性は、早期に対処する方がいいと言われています。

なぜなら、早期であればあるほど、治療や療育、教育の効果が上がりやすいからです。また、脳の発達には「旬」の時期があり、発見が遅くなると、発達の旬を逃してしまう可能性もあり、子どもの脳を成長させるためにかかる時間は増えます

さらに、年を重ねるほど問題が複雑化する傾向にあります。発見が遅れるということは、未熟な脳部位を放置しておくことを意味します。そのため、得意な脳部位との差がどんどん大きくなり、脳のアンバランスさが増していきます。

周囲へ与える影響は大きくなり、叱られたり孤立したりして、失敗体験による二次障害となって表れるのです。

もちろん、発達検査の情報がすべてとは言いませんが、発達の状態を理解するためには参考にになります。現在のお子さんの状況だけでなく、将来の発達を予測しながら、療育や教育における支援の方法を決定していくのです。

では、実際どのような検査なのでしょうか?

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2.子どもの謎行動の理解を助ける「WISC-Ⅳ検査」

今、児童用の知能検査として用いられているものでポピュラーなものの一つに、先ほど出てきたWISC-Ⅳ(ウィスク・フォー)検査があります。世界各国で使用されている知能検査で、全体的な知的能力や記憶・処理に関する能力を図ることができるため、発達障害の診断やサポートに活用されています。

5歳0か月から16歳11か月の子どもを対象としたもので、子どもの発達状況や、得意不得意を把握するうえで便利な手段です。この結果だけで発達障害の診断がつくわけではありませんが、サポートを考える際に役に立ちます。

大きく分けて以下の4つの指標があります。

言語理解指標言語による理解力・推理力・思考力を測ります。

知覚推理指標目で見た情報を把握し推理する力や、視覚的情報に合わせて体を動かす力をみます。

ワーキングメモリー指標…主に耳からの情報を記憶しながら処理する力に関するもので、読                み・書き・計算といった学習能力や集中力に大きく関わります。

処理速度指標目で見たものを処理するスピードで、目と手の連携運動などに関わります。

このような指標で発達を評価することで、お子さんの得意不得意が分かり、得意な部分をどんどん伸ばしたり、得意な部分を使って苦手な部分を克服することもできます。

このように検査によってお子さんの特性を理解しやすくなるのです。

3.不登校になってから受けた検査で納得できた、今までの息子の謎行動!

我が家の場合、中学校1年の冬に不登校になってから、学校でのカウンセリング発達検査を勧められました。

小さい頃から、「周囲とは違う変わった子だな」と思う程度で、発達障害・グレーゾーンまではいかないと感じていました。検査を受けたところで、何か役立つ情報が得られるのか疑問すらありました。

私はこのころ、パートタイムで保健師の仕事をしていました。

実際に、乳幼児健診で気になるお子さんや発達障害児の親子教室で見るお子さんは、明らかな特性を持ったお子さんばかりでした。そういうお子さんばかりに接していたので、かえって我が子の軽い特性に気がつかなかったのです。

しかし、勧められて受けたWISC-Ⅳ検査(子ども用発達検査)で、「ワーキングメモリー」や「処理速度」の数値の良さに比べ、「知覚推理」の項目が著しく低いのが分かりました。また、「言語理解」の中でも凸凹があり、語彙は多いが言葉の理解の部分が弱いという結果でした。

この結果を見て、これまでの息子の行動面での「謎」が解明されていくようでした。

息子の発達検査で一番低い値を示した「知覚推理」という力は、目で見て物事を理解したり、目で見た情報をもとに考えたり推理したりする力です。

あるお祭りの日のことでした。息子が、屋台の「豚ばら1本500円」の看板を見て、「あれが食べたいけど、ちょっと高いよね?」と言ってきました。私は「お祭りだから、高くてもいいよ。」と言って、財布の中を見ました。小銭が見当たらず、1000円札を手渡しました。

私は、息子が1本だけ買い、おつりを渡してくれるものと思っていました。ところが、息子は2本購入しており、私が「おつりは?」というと、驚いた表情で「2本買っていいってことかと思った。」と話します。

私の「お祭りだからいいよ」の言葉手渡された1000札を見て、息子はてっきり1000分買っていいものだと解釈したのです。知覚推理の弱い息子は、目からの情報を正確な理解に結びつけにくく、「耳からの情報」と「1000円を手渡されたこと」で、このような判断をしているのでした。

そうやって思い返せば、今までのちょっとした違和感が、霧が晴れるように解明されていきました。

こうやって、不登校になってはじめて認識した息子の特性ですが、その後のサポートに大変役に立ちました。

実際に、どのようにサポートにつなげたのか、その方法をご紹介します。

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4.子どもの将来が明るくなるお家サポート!

我が家の場合は、ワーキングメモリー処理速度得意でしたので、耳からの情報の処理や目と手を連携させる作業を好みました。家にいる間は、工作で目と手の連携をひたすら繰り返したり、オンライン個別指導で耳からの情報で勉強をしました。また、洋楽を聴くことを好んで楽しんでいました。

逆に、「言葉の理解」や「目からの情報を取り込む」のが弱く、言葉をそのまま受け止めたり相手の表情やその場の状況を正しく読み取ることが苦手だったりしました。ですので、家では1対1の「はっきりと伝える方法」でのやりとりで成功体験を積ませ、外に出てからは相手の表情や周りの状況を見るように助言することができました。

このような対策で、家でサポートした後、息子は自信を持って外の世界に出られるようになり「友だちとの付き合い方が分かった。もう大丈夫だ。」と言えるようにまでなりました。

実際の状況と発達の検査でお子さんのサポートを考え、より社会生活に適応し、お子さん自身が過ごしやすいように支援ができるとお子さんの将来が明るいものになると思います。

みなさんも是非お家で発達のサポートをしてみませんか?

執筆者:大下真世
(発達科学コミュニケーショントレーナー)

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