1.進級・進学の節目は一歩前に出る勇気が湧きおこる⁉
不登校の子どもは100人いれば100通りの不登校になった理由があり、そこが不登校支援の難しさとも言われています。
なので、不登校の子どもが動き出す時、例えば再登校を始める、進学先を決める、新しい何かを始める…などの時期も子どもによって様々です。
インターネットで「不登校 復帰 きっかけ」と検索してみると、数週間で学校に戻る子もいれば、新学期、新学年、新入学という節目で勇気を出して学校復帰をしている子どもの様子が分かります。
ここから分かることは休み明けには心の充電が貯まって前に進むエネルギーが蓄えられていること、学年の切り替え時期は気持ちの切り替えになりやすいことなどが挙げられます。
次からは小学校2年生から不登校になった息子が中学校は普通に学校に行きたい!という希望を実現した過程をお伝えします。
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2.小学校5年間、不登校・別室登校で教室に入れなかった発達グレーの息子
我が家には吃音・HSC(繊細な子ども)・視線恐怖があり、小学校2年生から不登校になった息子がいます。
2年生に進級後、吃音が悪化し、人前で話せなくなった恐怖体験から視線恐怖が強くなり、人前に出られず、2年間完全不登校となりました。
その後、小4の時コロナ休校があり、日本中の子ども達が強制不登校状態に勇気をもらい、『会議室で勉強したい』と希望が出ました。
そこで、学校に協力してもらい、人に見られない環境を作ってもらい、1時間別室登校ができるようになりました。
小5になってからは給食まで会議室に滞在する時間が延び、小6ではタブレットでの授業視聴が可能になったことで、6時間目まで会議室で過ごしていました。
息子は『自分は人からどう思われているのか』を大変気にしており、学校では会議室から出ることはなく、生徒と会わない時間帯を狙って、親の送迎で小学校に通っていました。
中学校進学に向けて息子の希望は『中学校は普通に学校に行きたい。みんなと同じようにクラスで勉強したい』と話しました。
次からは、5年間不登校・別室登校を行っていた息子が中学校進学で教室復帰を果たした際の親のサポートをお伝えします。
3.進級・進学を乗り越える親のサポート2つ
◆生まれ変わりたい!という願望のある息子への声かけ
息子は6年生の時に『あ~あ、何で不登校になったのかなぁ』『不登校になる前に戻ってもう一度人生やり直したいなぁ』としみじみとつぶやいていました。
学校に行きたくても行けなくなった息子にとって、不登校になった自分を認めたくない、理想の自分に生まれ変わりたい、という気持ちが伺えました。
それに対し私からは『そう思うんだね。人生にはムダなことは何1つないっていうから、不登校の経験はあなたを成長させてくれるチャンスかもしれないよ。今のままで、あなたのままで十分だよ。まぁ、なりたい未来に向かって行動していけば道は開けるはずさ~』と伝えていきました。
不登校への負い目を感じていた息子に対し、気を付けていたのは、
子どもの気持ちに共感しつつも今の自分自身が十分価値のある存在であること
未来はスモールステップによって自分で切り開いていけること
など、息子の自主性を引き出し、希望が持てるような会話を心がけていきました。
◆息子のストレスサインを把握する
新年度のスタートは学校が変わり、人が変わり、場所が変わり、環境が大きく変化するため、大きなストレスがかかることになります。
元々、息子はストレスがかかると片頭痛が起こったり、吃音が強く出たり、入浴時間が長くなったりする傾向があるので、そのようなストレスサインは見逃さないように把握します 。
他にも
・朝、決めた時間になかなか起きられない
・いつもの量の食事を残してしまう
・『いってきます』『ただいま』の時の表情や声に元気がない
などの様子が見られたら、ストレスを取り除いてあげる必要があります。
ストレス対策としては緊張を取り除くのが1番であり、お家での過ごし方をリラックスできるように整え、肯定的な言葉かけや息子の好きな食事メニューを出して、エネルギーを蓄えられるようにします。
NG対応は『提出物を早く出して!』『まだやってないの?』など追い打ちをかけるような否定的な言葉かけはせず、ゲームやYouTubeもストレス解消に役立つので、上手に活用していきましょう。
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4.中学校入学で別人⁉5年ぶりに教室復帰した息子の変化・成長
中学校入学式当日『緊張するわ~』と連呼する息子に対し、『そうだよねぇ~』と共感し、学校へ向かいました。
学校の駐車場に着き、スーッと車から降り、玄関に行き、同じ小学校の友達と談笑する息子。
小学校では人に見られない生活をしていたのに、余りの違いにびっくり仰天。その後の3時間の入学式もみんなと同じように終えました。
入学式後も5年ぶりにスクールバスでの登下校を行い、5年ぶりに教室に入り同級生とのやり取りを楽しみ、息子の別人ぶりには本当に驚きました。
息子曰く『入学式は最初から参加できて、みんなと同じスタートラインに立てたからね。中学校は自信がつくわ~』と笑顔で話す様子に大きな成長を感じました。
家で自己紹介の練習をした後、最も苦手な自己紹介もこなし、吃音を気にして人に話しかけられなかった息子が『自分から話しかけて友達できたよ』『友達から給食の盛り付けがプロ級にうまいねって言われた』など充実した中学校生活のスタートとなりました。
ただ4月は良くも悪くも緊張しているので、何とか乗り切ることもできるのですが、本当の勝負は1~2か月後に訪れるとも言われています。
まずはゴールデンウイーク辺りでエネルギー切れを起こしていないか?ストレスを溜めすぎて疲れていないか?しっかり観察して、必要あれば先生と連携してサポート準備も考えていきます。
大きな勇気を出して中学校進学と同時に教室復帰した息子。
子どもの可能性は無限大!
安心して学校に慣れていくように学校と家庭が協力しながら、子どものペースを大事に一歩一歩これからも前に進んでいきたいと思います!
執筆者:みしまひかり
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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