HSCの登校しぶりで癇癪を起こしたらスポーツがオススメ!感情コントロールが上手くなる秘訣

登校しぶりをするHSCの子どもが「学校が嫌だ」と癇癪を起こして困っていませんか?もしかして、その癇癪は運動することで解決するかもしれません。低学年のHSCっ子が習い事のスポーツによって前向きなチャレンジ力を身につけたエピソードをお伝えします。

1.HSCの子どもが癇癪を起こしやすいシーズン

登校しぶりを繰り返しているお子さんにとって、新学期はとても緊張するシーズンです。

クラス替えでクラスメイトや先生が変わってしまう
教室や靴箱がいつもの場所と変わる
先生が変わることで生活のルールも変わる

人一倍敏感な子ども(HSC:Highly Sencitive Child)は、自分に自信が持てないことが多く、環境の変化にうまく対応することが苦手です。

自分に自信があれば「困ったら先生に聞けばいいや」「誰か一人くらい友達いればなんとかなるか」と、立ち向かう心ができてくるのですが、自信がないと、

「新しい先生に怒られたらどうしよう」
「仲の良い友だちと同じクラスになれなかったらどうしよう」

と、心配事ばかりが頭に浮かんできてしまいます。脳の中で「嫌だ嫌だ」「怖い怖い」という気持ちを作り出すエリアがどんどん刺激されると、イライラと怒りっぽくなってきます。

そのため、ちょっとしたことで癇癪を起こすようになります。

不安が強いと体は停滞モードになり、気分を変えるためにおでかけをしたりすることも億劫になってきます。

「学校嫌だー」
「学校始まったら行きたくない。」

と言い、家でもちょっとしたことで癇癪を起こす子が、苦手なことにも立ち向かう力をつけるコツをお伝えしますね。

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2.運動することで怒りっぽい脳がストレスに強い脳へ変化する!

HSCの子が登校しぶりが強くて、鬱々としたり、お母さんのちょっとした言動に敏感になり癇癪を起こしているような時は、おうちでゆっくりした過ごし方をすることが多いかもしれません。

「疲れているのだから、ゆっくりさせてあげて気持ちを落ち着かせてあげないと」

と思うものですよね。

けれど、そんな時こそ運動することが必要なのです!

運動をすると、脳由来神経栄養因子(BDNF)という物質が脳の中でさかんに分泌されます。

このBDNFというものは、脳のニューロンの栄養のようなもので、 「脳の肥料」 とも言われています。

脳細胞を生き生きと保ち、外的ストレスに対処できるようにしていくことができるようになるため、運動すると感情コントロールも上手になっていくのです。

運動は、少し息が上がるくらいの強さのものが効果的です!

けれど、運動習慣があまりない子には、少しずつ体を動かしていく習慣を身に着けさせてあげることが必要です。

続けなければ運動の効果が現れにくいからです。

子どもの好きなことで、
コツコツ継続できる。

そんな運動がオススメです!

3.登校しぶりで荒れて分離不安となった娘

我が家の長女は、小学校低学年の頃に登校しぶりが起きました。

幼い頃から、ちょっとの物音でびっくりして怖がったり、ちょっとした失敗でひどく泣いたりと、「敏感な子だな」という傾向はありました。

登校しぶりのきっかけは、学校で給食を食べるときのルールが変わり、嫌いなものを無理に食べたことから始まりました。(本当は食べなくてもよかったのに、先生に言えずに食べてしまったそうです。)

登校しぶりが解決しないまま、3学期が終わり、新学期が近づくにつれて、娘はどんどん荒れていきました。

いつもイライラしている
ちょっとしたことで泣く
母に八つ当たりする
自分に自信がなく外見へのこだわりが強すぎる

癇癪がひどいときには、私に手を出すことや、暴言を言ってくることもありました。

また、一人になることをとても寂しがり、私が外出するのを嫌がり、一緒に行こうと誘っても「外は怖いから嫌だ」と言われ…

春休みはずっとピリピリしている娘と同じ空間で過ごすことに、私も神経を使う毎日で疲れてしまいました。

そして、迎えた新学期。

「学校には行く」と言うものの、学校へのストレスを抱えたままのため、体がついていかず、時々お休みする必要がありました。

とはいえ、休んだからといって楽しくおウチで過ごせるわけでもなく、学校を休んだ自分を責めてまた更にイライラしている様子もありました。

学校へ行けた日は疲労困憊…宿題をやっても頭に入らず、間違うと余計に不安になるという悪循環。

学校へ行く前は、着ていく服や髪型にあまりにもこだわり、何度も何度も着替えをやり直し、気に入らないと癇癪を起こす…

「勉強ができなくてもいい」
「洋服なんて何を着てもかわいい!」
「笑顔でいてくれるのが一番!」

そう思うのに、娘にはその想いが伝わらない…

この生活がずっと続くのだろうか…

そんなどん底の気持ちでいっぱいだったのです。

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4.HSCの繊細ちゃんが強くなったのは運動のおかげ!

私達親子が笑って学校の話をできるようになったのは、娘が習い事を始めた頃からでした。

元々、踊ったり歌ったりすることが好きだった娘が、「新体操とかバトンとかバレエとかやってみたい」と言っていたので、色々な教室へ行き体験させてもらい、娘が「ここがいい」と決めた教室で習うことになりました。

HSCで、いつも周りの雰囲気や人の表情を見て深読みしたり、自分の気持ちを優先できずに人に合わせてしまうことが多かった娘にとって、音楽に合わせて体を動かし、音楽や振りで伝えたいことを体や表情で表現することが合っていたようでした。

低学年の頃は、自主練習も一人ではできないので、私が付き合いました。一緒に体の使い方の確認をしたり、踊っているところを動画に撮って、「もっと上手くなるにはどうしたらいいか?」と分析したりと徹底サポート。

「うまくできているね!」
「楽しそうだね!」
「嬉しそうな踊りを見ているとこっちも幸せ気分になれるなぁ」

と伝えていくと、

毎日、おウチでも練習をし、ストレッチや散歩などもして体力をつける努力もするようになりました。

うまくできないときは、イライラすることもありましたが、「継続は力なりだよね!」と言ってコツコツ練習をすることで苦手なことにも逃げずに立ち向かう力がついていきました。

すると、自分に自信がついてきて、学校でも先生や友達に少しずつ自分を出せるようになったり、苦手な勉強も「わかるようになりたいから」と言って自分で工夫して勉強するように。

そして、外に出るのが怖いと言っていた娘は、飛行機に乗って全国大会へ出場し、部門での優勝も手にすることができたのです!

「学校が怖い」
「外に出るのが嫌」

と言って引きこもりがちになっていた日が嘘のようです。

子どもにとって、体を動かすことは、体にとっても心にとっても重要なことなんです!

今では、気持ちが落ち込んできたなと感じたり、スッキリしないなと感じるときには、「体動かしたい!」と言って自分でメンタルの調整をしようとするようになっています。

昔はいつでも子どもが外を走り回っていたものですが、現代の子どもたちが体を動かすには大人のサポートも必要になっています。元々運動が苦手だったり、学校を休みがちになって運動不足になっている子においては尚更です。

子どもがやってみたいと思うこと。
お母さんが「こんな運動楽しいよ!」と提案できること。

みなさんも、どんなことでもいいので、子どもの運動するチャンスをたくさん作ってあげましょう。

子どもが自分で自分の心をコントロールできるようになっていきますよ!

執筆者:すずき真菜
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)

新しいことが苦手なHSCの子どもが体を動かしたくなる声かけの秘訣もお伝えしています!

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