「どうせ無理」自己肯定感の低い子どもにチャレンジ精神を育てる親が毎日やっていること

「なんでできないの?」「勉強しなさい!」などの言葉は、「どうせ無理」とチャレンジしなくなる自己肯定感が低い子どもを育ててしまっているかも⁉「やってみよう!」とチャレンジ精神を育てる毎日の対応と声かけマジックで、親子で変化しちゃいましょう!

1.日本の子どもの「自己肯定感」は低い⁉

最近「自己肯定感」という言葉をよく耳にすると思います。

自己肯定感とは「自分は生きる価値がある、誰かに必要とされている」と、自分の価値や存在意義を肯定できる感情で、自分の悪いところも含めて自分のすべてを肯定できる、前向きな感情とも言えます。

自己肯定感の高い子どもは自分に自信があり、何事にも挑戦していける「折れない心」を持っています。

スピードを増して変化していく時代の中でも、自己肯定感があれば自分に自信を持って頑張ることができます。

ところが、内閣府の公表している「子ども・若者白書」によると、日本の若者の「自己肯定感」は諸外国の若者に比べて低い傾向にあります。

同時に実施した欧米など6か国との比較ではもっとも低いという結果になっているのです。(出典:「令和元年版 子供・若者白書(全体版)」

我が子には、困難に負けない強い心を持ってどんどんチャレンジしていって欲しいですよね。

そこで「自己肯定感の高い子」に育てるために、親ができる接し方のポイントをお伝えします!

2.子どもの発達にはこの目線が大切なワケ

お母さんは、わが子のことを思うからこそ勉強も、家の手伝いも、身の回りの片付けも、習い事も、人並みにできるようになって欲しいと考えると思います。

できていない事を見つけると、ついガミガミ言ってしまいがちになりますよね。

でも、実はガミガミ言うことではなく「肯定すること」「褒めること」で子どもの発達を加速させることができるのをご存知ですか?

そうは言っても、褒めるのが苦手だったり「一体、どこを褒めれば良いの⁉」と感じるお母さんもいらっしゃるかもしれません。

そんなお母さんたちには、ぜひ「目標設定」の考え方を少し変えていただきたいと思います!

大人にとっては簡単にできることでも、子どもにとっては大変なことがたくさんあります。

たとえば
・お箸や鉛筆を持つこと
・ぬり絵をすること
・じっと座っていること

どれも大人にとってはできて当たり前ですが、小さな子どもには大変なことですよね。

発達障害やグレーゾーンの子どもたちは脳の発達にかたよりがあるため、大人から見るとできて当たり前のことでも、スムーズにできない子が多いです。

その時に、叱られたりネガティブな注目をされると、さらに自信を失くして自己肯定感がより低くなってしまいます

大人にとっては当たり前のことにも気づいて褒めてあげましょう!

そのことが子どもにとっては立派な成功体験になります。

そして小さな達成感が自信になり、その積み重ねが自己肯定感につながります。

子どもの発達を加速させる上で大切なポイントは「子どもがちょっと頑張ればできそうなこと」を目標にすることです。

3.“子どもの”目標設定に変えてみましょう

たとえば、宿題を例にとって考えてみましょう。

お母さんが「宿題は、帰宅したら、テレビやゲームをやる前に必ず終えなければいけないもの」と思っているとします。

これがお母さんにとってお子さんに達成してもらいたい「目標設定」になります。

一見、「当たり前のこと」なのでお母さんとしてはそんなに難しい要求をしているつもりはないかもしれません。

一方で「宿題わからないし」「どうせやっても褒めてもらえないし」と思っている、自己肯定感が低いお子さんの立場で考えるとどうでしょうか。

お子さんが勉強が苦手だったり嫌いだったりしたら、お母さんの希望通りに宿題をするのはハードルが高すぎるのではないでしょうか。

だから、大好きなテレビやゲームを先にやってしまうし、お母さんが「宿題しなさい!」と言ってもなかなか動かないし、あわよくばやらずに学校に行けたらラッキー!なんて思ってしまうのです。

では、このようなお子さんのレベルや状況に合わせた「目標設定」はどうすればいいでしょうか?

たとえば
・ゲームの後でも、次の日の朝でも、勉強をやったら「OK!」とする
・全部やりきれなくても着手したら「OK!」とする
・始めようとしてドリルを出したら「OK!」とする

いかがですか?

子どもの脳を発達させて自信をつけるためには、お子さんの今のレベルに合わせて「ちょっと頑張ったらできそうな目標設定」にしてあげることがとっても大切です。

こんなふうに「褒めポイント」を作っておくと、ちょっとしたことでも褒めてあげることができるようになります。

発達障害グレーゾーンの子どもたちは、学校生活の中で“うまくできないこと”をたくさん経験して自信を失いがちです。

子どもの一番近くにいるお母さんが、当たり前のことでも認めて、褒めてあげて、小さな「できた!」体験をたくさん積ませてあげることが大切です。

我が子の褒めポイントは、お母さんが目線を変えて目標設定をすることで作り出していけます!

4.親も新しい子育てにチャレンジするときです!

もしかしたら、お母さんたちの中には先ほどの褒めポイントを見て「そんなちょっとしたことくらいで褒めていたら天狗になってしまうのでは?」とご心配される方もおられるかもしれません。

でも、それは無用な心配で、自己肯定感が低いお子さんには、まず毎日ちょっとしたことでも認めてあげることが大切なのです!

実は、自分の力にあわせた目標“スモールステップ”で褒めてもらうことで「勉強=大嫌い・嫌なこと」と記憶されていた情報が「勉強=やってもいいかも」というポジティブな記憶に書き換えられます

ポジティブな記憶に書き換えられた行動に対しては子どもは行動を起こしやすくなるんです。

そして行動することで、脳の発達も促していくことができ、苦手なことが少なくなっていきます。

そんな一石二鳥のポジティブな関わり、やってみない手はありませんよね!

とはいえ「いやいや、うちの子、来年は受験を控えていて、とにかく猛勉強しないといけないんです!」などのご事情があると、どうしても高いハードルを設定したくなりますよね。

でも、今のガミガミ言うやり方でうまくいっていないのであればそれを続けることに意味があるでしょうか?

ぜひ、勇気をもって新しいやり方にチャレンジしてみることをオススメします!

最初のうちは騙されたと思っていただいても構いません(笑)

半信半疑ながらもトライした方だけが知ることができる「変化」があります。

騙されたと思って「褒めポイント」をたくさん作ってみてくださいね。

子どもの一番近くにいるお母さんがたくさん褒めてあげることで、子どもの自己肯定感は高められます!

執筆者:清水畑 亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)

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