1.なかなか前向きに動けない発達障害・グレーゾーン反抗期の子どもたち
家で過ごしていて子どもが何もしていないとき、お母さんが「●●やってみたら?」と提案しても、動ける子と動けない子に分かれますよね。
たとえば、お母さんが子どもに声をかけたときに「よっし!大掃除でもするか!」とか「今日はおやつ作りしてみよう!」と、ポジティブに捉えて動ける子とそうではない子がいます。
“前向きに動く力”はさまざまな状況下で工夫努力しながら進んでいく力とも言えるので、困難に負けずに人生を生きていくのに必要な力です。
なかなか言う事を素直に聞くのが難しい反抗期の子どもたち。
そこに発達障害の特性も加わると、お母さんも子どもを動かすのに一苦労だと思います。
さて、発達科学コミュニケーションでは、子どもたちが、前向きに過ごせるようになるための基本テクニックがあります。それはなんでしょう?
2.褒め方によって“褒め”が逆効果になってしまうことがある!
子どもに「前向きさ」を授けるテクニック…
それは「褒める」ことです。
「じゃあ、早速、今日からガッツリ褒めていきます!」と気合いを入れてしまった方、ちょっと待ってくださいね。
褒めは誤って使うと子どもがチャレンジしなくなる…というリスクがあることをご存知ですか?
特に、中学生くらいの反抗期までこじらせてきてしまった凸凹キッズは、要注意なんです。
お母さんが褒めているのに、
・以前はできていたことも最近やらなくなってきた…
・やる前から「どうせできないし」と言うことが多い
・完璧にできない自分を卑下して自己肯定感を下げていく…
こんな様子があれば褒めがうまく届いていないサインです。
褒めているのに子どもたちがチャレンジを避けるようになるときには、その「褒め」のやり方を見直した方がいいかもしれません!
例えばテストでいい点がとれた時の褒め方で考えてみましょう。
「テストでいい点数が取れて偉かったね」 と褒めたとします。
この褒め方を繰り返すと子どもたちは「テストで点をとること」を要求されていると感じます。
つまり”点数が取れる=偉い”という価値観が、子どもにのしかかるのです。
その結果、
・点数が悪かった時に自分に対して無力感を感じる
・評価を失いたくないために確実にできることしか取り組まなくなる
・失敗を恐れる気持ちが強くなる
こんな状態になっていくのです。
褒めて育てるつもりが逆効果になっているなんて、そんなの辛いですよね。
そこで、子どものチャレンジ精神を育む“褒めテクニック”をご紹介します。
3.子どもの「チャレンジ精神をつぶさない」肯定的な関わりが大切
「褒めてもなかなか子どもの困りごとが変わらない」 と感じているお母さんには、「評価」の言葉を交えない肯定のテクニックを使うことをおすすめします。
「偉い」「すごい」「よくできた」
これ、実は”評価”の言葉です。
褒めるというとこのワードを良く使うと思いますが、もっとシンプルな声かけでいいのです!
「勉強したんだね」
「片付けを始めたんだね」
「お皿をさげてくれてありがとう」
子ども達を前向きにするための褒め方は、実はこんな風に超シンプルで良いのです!
評価をするのではなく、子どもたちの「行動」に注目して声をかけてあげてください。
もちろんすごく頑張ったときは思いっきり「すごいね!」と言ってあげてほしいですが、「すごい」を求めすぎると子どもたちは息切れします。
評価をするような褒め方ではなく「子どもがしていることに対して肯定的な声かけをしてみよう」という視点を持ってください。
子どもたちのチャレンジ精神をつぶさない関わり方がポイントです!
執筆者:清水畑 亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
▼反抗期の発達障害の子どもたちに「前向き」さを授ける、正しい褒めテクニックをお伝えします!