1.子育てに不安を感じて鬱々としていませんか?
学校がお休みになり、子どもと過ごす時間が長くなると、子どものできていないことが目について、いつも以上に子育てに不安を感じてしまうということはありませんか?
今の時期「来年こそは、もっと子どもをしっかりさせよう」なんて、力が入ってしまっているかもしれませんね。
今回は、“充分がんばってる”お母さんに向けてメッセージをお伝えします!
私がある日、自宅の掃除をしていて、あるものが出てきました。
それは、長男の保育園のときの連絡帳1年分でした。
その手書きの連絡帳を見た時、こんなに毎日、よく書き続けたな~とその当時の自分を褒めてあげたいと思いました。
このときは、まだ息子が発達障害・注意欠陥多動性障害(ADHD)の傾向があると分かっていなかった頃です。
この連絡帳、今振り返って見るとなるほどねーと思う、息子のADHDの特性と思われる出来事がたくさん書いてありました。
当時は息子の行動の理由がわからなかったのですが、「ああ、あのときのあの行動はそういうワケだったのね」 と今では穏やかに受け止められます。
下の娘が生まれたときは「あれ?子育てってこんなに楽だったかしら?」と思うくらい下の娘には手がかからず、上の息子にばかり手がかかっていました。
下の娘は本当に手がかからず、公園に連れて行っても息子ばかりがトラブルを起こす!
息子にばかり注意を払い、ふと振り返ると、娘は公園の池の水を静かにごくごくと飲んでいたり、 公園の砂をもぐもぐ食べていたり…なんてこともありました。
こんなワイルドな状態でしたが、娘がそれくらい放置されるほど、息子に手がかかっていたのです。
そんなこともあり、当時は息子にばかり手をかけていて、
「息子の対応に精一杯で、下の娘に手を掛けてあげられない」
「なぜトラブルばかり起してしまうのだろう」
など 母親としての自信はだいぶ失っていました。
でも、こうやって振り返ってみたらこんなに頑張って毎日連絡帳を書いている。
しかも、毎日毎日子どもの変化を見つけては記録を続けている…
それだけで、母親って、偉大!と思いました。
2.情報があるからこそ、お母さん達の不安が膨らみやすい時代
私は、この連絡帳から当時の記憶を思い出して、私は息子のことをとっても大切に思っていたんだと改めて感じました。
ところが、いつしかその「大切」が暴走し始めて、
周りの友達と同じことができないのは どうしてなのか?
母親として、できないことは何としてでもやらせなければ!
そんな風に思うようになってしまったのです。
それがどんどんエスカレートして
「あれしちゃダメ」
「これしちゃダメ」
「これは必ずやりなさい」
「できるまでやりなさい」
こんながんじがらめの子育ての道を歩みました。
発達障害ADHDタイプの子どもには、このような育児は意味がないということを当時の私は知りませんでした。
息子がまだ抱っこ紐に入っているくらいの頃、信号待ちで偶然居合わせた初老の女性に声をかけられたことがあります。
「今の母親たちは大変でしょう?」と。
私は「昔に比べれば便利な家電やサービスも増えましたから。昔のお母さんに比べたら楽になってると思いますよ」と答えました。
するとその女性はこう言ったのです。
「今は、いろんな情報が溢れているでしょ?こうした方がいい、とかこうすべき、とか。その中で子育てするのは本当に大変だと思うのよ」と。
「ああ、なるほどなー」とそのとき私は思いました。
なるほどなぁ、と思ったはずなのに、その後、完全に「情報」の渦に飲みこまれて、私はさらに厳しくしつけ、困りごとはどんどん膨らむという事態になったのです。
3.年末におすすめ!“今年やったこと”リストアップ
私たちが向き合うのは情報ではなくて子どもです。
どんな些細なことでもお子さんと向き合っている、向き合おうとしている、そのことに価値があります。
お子さんの発達の特性による困りごとは、決して母親のせいではありません。
発達障害やグレーゾーンの子を育てているお母さんは、お子さんに手がかかる分、自分の子育てに自信を持てない人が多い!
今、目の前の子育てが思い通りにいかなくて不安を感じているお母さんへ。
発達障害・グレーゾーンのお子さんをどうにかするよりも先に、お母さんご自身が少し意識を変えてみましょう。
母親としてまずやってほしいこと、それはご自分の「がんばり」を認めるということです。
この1年、ご自分がやってきたことをリストアップして書いてみてください。
・毎日子どもに「おはよう」と声をかけた
・毎日ご飯をつくった
・仕事から帰ってきたら必ず話をするようにした
・テレビを見ながら一緒に笑った
何でもいいのです。何か「スペシャルなこと」である必要はありません。
毎日これだけのことを積み重ねてきた、それだけで十分に価値があります。
不安を感じるお母さんには“自分のがんばりをもっと認めること”をとくにして欲しいと思うのです。
毎日子どものために一生懸命がんばってきたご自身を褒めてあげてください!
自分を褒めて笑顔になってから子どもに話しかけると、子どもは「いつもお母さん笑ってるな」と話を聞いてくれるようになります。
子どもの褒めるところが見つからない~と思っているお母さん。
まずは、自分の当たり前を褒めてみませんか?
そうすると、お子さんの当たり前も褒めることができるようになりますよ!
執筆者:清水畑亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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