1.発達障害グレーゾーンの行動が遅い子に「早くしなさい!」は伝わりません
発達障害グレーゾーンの子どもの中には、行動の切り替えが苦手、時間感覚が希薄といった理由で行動が遅い子が多いです。
「学校に行く用意をして!」
「勉強をして!」
「お風呂にさっさと入って!」
など、 日常生活の中で「んー!!もっと早く動いてくれないかな!」と思うこと、たくさんありますよね!
だから、ついつい「~して!」「はやく~して!」と言いたくなってしまいますが…
この言い方、ガミガミにつながって親子関係の悪化につながってしまうことが多く、実は発達障害グレーゾーンの子たちには伝わりにくいのです。
【期間限定ダウンロード】
不登校で無気力になった子の
動き出す兆しを見逃さない!
休んでいる間に発達が伸びる!
↓↓↓
*小冊子は登録のメールに無料でお送りします
2.子どもに○○させることで、行動を起こさせる!
そんな時にトライしてもらいたいお母さんのテクニックは「選択させる!」です。
例えば、子どもに部屋を片付けさせたいとき。
「今片づける?それとも、ごはんの後にやる?」と、質問形式で話しかけることで片づけを促す指示を出します。
「本棚から片づける?それとも、机の上から片づける?」など、選択肢のバリエーションはいくつもあるのでお母さんの腕の見せどころですね。
我が家では、発達障害グレーゾーンの息子に、こんな場面で使ってみました!
●状況:息子は、せっかくの休みなのに家でゴロゴロしてスマホばかりやっている!
●母(私)の思惑:どこか外に行ってリフレッシュをしてほしい!
●テクニック例
母:「ねえ、お母さんと図書館に行くのと、運動するのどっちがいい?」
息子:「んー、運動」
母:「トレーニングジムとジョギングどっちがいい?」
息子:「ボーリング!」
母:「OK!ボウリング、いいね。」
こんな感じです。
こちらが提示した選択肢と違う案を子どもが出してきても、受け入れ可能な案なら採用してOKです。このときの私は、外に出て体と脳をリフレッシュさせるのが目的だったので、ボウリングでもOKなのです!
他にもこんな形で活用できます。
「着替えなさい」→白いシャツにする?青いシャツにする?
「宿題しなさい」→英語のプリントと数学のプリント、どっちからやる?などなど。
行動が遅いと感じるお子さんには「選択させる」という方法でアプローチしてみてください!
【期間限定 12月末まで】
荒れる・暴言・泣く!
学校を休んでいる間に
感情コントロールができる子に
変わります!
3.○○させるときに大事なポイントはコレ
この「選択させる」テクニックのポイントも、今回はお伝えします!
それは、子どもに選んでもらう選択肢はお母さんにとって「OK」なものを2つ用意してどちらかを選ばせるということです。
選択すると言っても、お母さんがやってほしい行動を実は選ばされている(笑)状態なのですが、子どもが自分で選ぶことでお母さんから「強制されている」と感じにくくなります。
発達障害の子どもたちは自己肯定感が低くなっていることも多いので、自分の意見を尊重してもらえたと感じられるのも大きなメリットです!
子どもが選択肢を選んだら、どんな対応ができるでしょうか?
・お子さんがどちらか一つを選べたとき→「いいね!」と言って子どもが選んだほうを支持してください。
・どちらも選ばないとき→お母さんがOKなもので代わりの案を出してみましょう。もし、いくつか選択肢を出してもダメなときは「じゃあ、今、一緒にやっちゃおうか」などとお母さんが選んでしまってOKです。
・お母さんが選んだことに不平を言う場合→もう一度、最初に戻って「じゃあ、今やる?ご飯の後にやる?」と聞いてみてください。
このときの注意点は、イライラを封印すること!
「そもそも、あなたが片づけないから悪いのに、どっちも嫌とか言う権利ないから!!」など感情的にならず、穏やかな態度と口調で接してみてください。
そして、この”選択させる”スキルは、肯定のスキルとセットで行うとより効果的です。
普段から、できて当たり前のことでも肯定するスキルをお母さんが持つことが大切です。
肯定のスキルについてはこちらの記事も併せてお読みください→発達障害・グレーゾーンの子どもの成長が加速する!お母さんの「肯定力」を上げていこう!
肯定のスキルでお母さんの話に耳を傾けやすくなった状態にしておくことが、お母さんの指示をスムーズに通すコツにもなります。
一生懸命なお母さんほど指示が多くなりがちで、一歩間違うとガミガミに陥りやすいという傾向があります。
ガミガミ言われ続けて自己肯定感が低くなっている発達障害グレーゾーンの子どもたちには特に「肯定のスキル」も意識してみてください。
ガミガミは、今までずっとやってきてなかなか効き目がなかったですよね?
だからこそ!「選択させる」&「肯定」 の合わせ技で、今まで行動が遅いと感じていたお子さんのやる気を引き出してあげてくださいね!
執筆者:清水畑亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
▼子どもとの日常での「困った」を解決するヒントはこちらから!