思春期の子どもが友達関係でイライラ…ママとの会話で“自分の気持ちを言えない子”を卒業させる方法

思春期は、お友達に自分の気持ちを言えないことでイライラしてしまうことがあります。大人になるまでに身につけておきたいコミュニケーション力は、お母さんとの日々の会話の中でUPしていきます。会話の中で気をつけるポイント、ご紹介します!

1.お子さんがお友達と遊んだ後にイライラしていることありませんか?

思春期の子どもが友達と遊んだ後に、気持ちが荒れてしまっている様子が見られて気になる…なんてことはありませんか?

私の息子は中学1年生で、友達が多く、普段の会話をすることは問題ないのに、自分の気持ちを言えないところがあります。

今年はコロナの影響もあって、ほぼ毎日我が家にお友達がゲームのスイッチを持って遊びに来ます。

その中で一人、お家から電話が入るまで、我が家で遊んでいる子がいました。

いつも楽しそうに遊んでいたのであまり気にしていませんでしたが、お友達が帰ってから、息子はイライラしながらゲームに没頭し始め、「ご飯だよ!!」という私の言葉すら聞こえていない様子

お友達が帰った後、イライラしている息子に「どうしたの?ケンカしたの?」と聞いてみると、

「僕の時間を大切にしたいんだよ!!」

との答えが返ってきました。

各家庭によって、ゲームのルールは様々です。

息子は
「○○(お友達の名前)は自分の家でゲームをする時間が決められているから、僕の家のゲームをやりたいんだよ。そうすれば自分のゲーム機を使わないから、○○が家に帰っても自分のゲーム機でゲームをする時間ができる。でも代わりに、僕がゲームを一人で楽しむ時間が減っちゃうんだよ‼」
と言ってきました。

今まで毎日のように遊びに来ていたお友達。一緒に遊びたいけど、自分の時間も減らしたくない。こんな気持ちが息子のイライラの原因になっていました。

なぜ、このようなことが起きるのでしょうか?

2.自分の気持ちを言えない子どもの本当の気持ちとは?

小学校高学年になると、少しずつまわりを意識し始める時期になります。

その場の空気を読むことを始めたり、相手の気持ちはどうなんだろうと考えて言葉を選んだり、「自分の気持ちをはっきり言っていいのかな?」とためらう子が多くなってくるのが高学年の時期です。

繊細な子はこの高学年で、自分の気持ちを言えずにイライラしたり、無口になったり、休み時間たわいない会話をするのがちょっと苦手と感じ始めます

普段から自分の気持ちをなかなか言わない子は、感情を伝える経験が少ないため、感情を表現する語彙を多く持たず、気持ちを伝えるべきシチュエーションで言葉がうまく出てこないのです。

こんなこと言ったら、相手を傷つけるかな?嫌われないかな?と気にしてしまいます。

何と言ったら自分の気持ちをうまく伝えられるのかわからず、その結果我慢をしてイライラしてしまったり、気を使い過ぎて疲れてしまうことがあります。

そんなゲーム好きで繊細な子にとって、ゲームはイライラ解消、さっと頭を切り替え集中できるツールの1つです。

イライラをコントロールしようと始めたゲームですが、いつしかイライラ解消よりもゲームに夢中になってしまい、周りの声も聞こえなくなってしまうことがあります。

本人は気持ちを落ち着かせようと始めた行動なのですが、この行動に隠された気持ちは、周りには伝わりにくいのです。

お母さんからすると「ただゲームをしている」ようにしか見えません。

その結果、「聞いてるの?」「もう時間なのにまだやめてないの?」と怒るようなことが日常で起きてしまいます。

これでは、子どもも余計に自分の気持ちを言えないですよね。

さらにゲームに没頭して、お母さんの言葉はなかったことになってしまいます。

その結果どうなるかというと、お母さんが注意をしても、集中している子どもにはその言葉は聞こえていない。

だからお母さんは余計にイライラしてしまい、親子の関係も悪くなってしまいます。

3.お母さんの対応を少し変えるだけで自信がつく方法とは

お友達と遊んだ後にモヤモヤした気持ちを抱えないためには、お友達に自分の気持ちを適切に伝えられるようになる必要があります。

息子のケースでいえば、お友達に「僕もやりたいことがあるから、そろそろ帰って欲しいな」と言うことができればイライラが解決されます。

そのためには、きちんと自分の気持ちが伝えられるという自信を子どもに持たせることが大切です。

息子が気持ちを言えるようになるために、我が家で取り組んだこと…

それは、母親とのコミュニケーションです。

母である私が、息子のことを尊重しながら、1番に話を聞いて受けとめてあげるようにしました。

「そうなんだー」
「そう、思ってたんだね。言ってくれてありがとう。あなたの気持ちがわかって嬉しいな。」
とこんな風に子どもの言っていることを聞いて共感していきます

自分の気持ちを言えない子は、こんなこと言ってもしょうがない…と勝手に思い込み、言うことを止めてしまうことが多いのです。

なぜなら、自分の言葉を使って相手に気持ちを伝える経験が少ないため、相手が自分の気持ちを聞いてくれるという自信が持てないのです。

ですから、一番身近なお母さんが練習台になってあげて、自分の気持ちを言うことは大切なことだと気づかせてあげましょう!

こんなこと言ってもおかしくないんだ!!
こんなこと言っても変に思われないんだ!!
自分の気持ちをきちんと伝えることをすれば、相手も聞いて理解してくれようとするんだ‼

こういう気持ちをお母さんとの会話の中で感じさせて、自信を持たせてあげるのです。

勇気を持って気持ちを話した時に、お母さんが共感しながら聞いてくれることで成功体験を積むことができます。

その結果、自分の気持ちを口に出して言う事に抵抗がなくなり、言えないことでイライラすることがなくなります。

たまには、お母さんが自分の気持ちを、ぽそっと吐いてみてください。
「今日は、なんかすっきりしないなー」
「一生懸命やったのに、気分は晴れないなー」
など、お母さんが自分の気持ちを率先して伝えるのもいい方法です。

そうすれば、「お母さんでもそんな風に思うんだ」「こんな風に言ってみればいいんだ」と自分の気持ちを言えない子にはお母さんが良いお手本になります。

自分も言って良いのだという認識ができ、少しずつ気持ちを言ってみようと思えるようになります。

これを積み重ねていくと、お子さんが自信をもって自分の意見が言えるようになりますよ!

自分の気持ちを相手に伝える力は、人との関係を築く上で大切な力です。これからの時代に必要なコミュニケーション力を家庭での会話の中でつけさせてあげて下さい。

お子さんの勇気の源は、お母さんの応援です!ぜひ試してみてください。

執筆者:上坂なおこ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)

これからの時代に必要なコミュニケーション力を伸ばすヒント、発信しています‼

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