学校生活の疲れ、出ていませんか?発達障害グレーゾーンの子を会話で癒すホームカウンセリング

発達障害グレーゾーンのお子さん、学校生活の「疲れ」出ていませんか?疲れを感じやすい子には、お家でできるケアでストレスや緊張をほぐしてあげましょう。カウンセリング効果のある癒しの会話のポイントをお伝えします。

1.発達障害グレーゾーンのお子さん、頑張った「疲れ」出ていませんか?

お子さんが学校生活に疲れている様子、ありませんか?子どもの疲れは、ダラダラ・無気力として現れることがあります。

「学校に行きたくない…」と言い始める子も出てきます。

発達障害グレーゾーンの子どもたちは、苦手なことが多く私たちが想像する以上に外の世界で頑張っています。

その頑張りがうまく成長に繋がると、子どもたちの力は伸びていきます。

ただ一方で、成長するには負荷がかかるのも事実です。

新しい学年が始まった1学期、とくに子どもたちは、勉強、さまざまな行事、友達関係など、新しい出来事や変化に対応しようと頑張っています。

脳は「新しいもの」にふれるとき、とても負荷がかかります。

今までの記憶や経験に頼って処理することができないので、脳の中に新しいネットワークを作ってあげなければならず、 子どもたちは疲れてしまうのです。

もちろんこの疲れも、心地よいものであればやりがいになることもあります。一方で疲れをストレスや緊張として感じる人もいます。

受け取り方や反応は、人によって様々なのです。

発達障害グレーゾーンの子たちはどちらかといえば、後者(ストレスや緊張として捉える)の子が多いかもしれませんね。

ストレスや緊張を感じながらも精いっぱい頑張ってきたお子さんたち、そろそろ疲れがたまってきている頃かもしれません。

2.疲れた子にはお家でできるケアを~カウンセリング効果のある癒しの会話とは〜

もしお子さんが疲れが原因で、無気力だったりイライラしていたら、ストレスがたまりすぎて感情が爆発してしまう前に、お家でできるケアをしてあげて欲しいのです!

このお家でお母さんができるケアを“ホームカウンセリング”と言い換えることができます。

カウンセリングは必ず双方向のコミュニケーションを意識して行います。

双方向のコミュニケーションとは、つまり会話です。

親子の会話によってお子さんを癒していくのです。

普段、親子でどんな会話をしているか少し思い出してみてください。

ときどき「会話をたくさんしているのに、子どもの困りごとが解消しないんです」というお母さんがいらっしゃいます。

そんなときは、会話の中身をチェック!

会話の中身の多くが指示ばかりだとしたら、それは「双方向」ではありません

キャッチボールなしの一方的な指示ではカウンセリングの効果は出ないのです。

双方向での会話のやりとりがあるから、子どもの脳が落ち着いて、カウンセリングのような効果が出るのです!

脳にとってストレスがかかりすぎる、負荷が高すぎる、という状態はあまり良い環境ではありません。

新しいものにさらされて疲れた脳には「癒し」が必要になります。

学校生活がつらくても頑張ってきたお子さんに対して
「勉強しなさい」
「もっと○○しなさい」
という言葉をかけていませんか?

それだとお子さんが疲れている状況の場合、脳への負荷がかかりすぎてしまうかもしれません。

もしお子さんの無気力や何を言っても反抗してくる、暴言が出ているとしたらさらに要注意!

なにかを「させよう」とするよりも、少し脳を落ち着かせてカウンセリング効果のある会話をして欲しいと思います。

すると、疲れがたまって感情的になっていた脳が癒され、前向きな行動をしたり、お母さんの話を聞いたりする理性が戻ってきます

3.癒しの会話を実践しよう!カウンセリング効果を高めるためのポイント

では、お母さんが疲れたお子さんを会話で癒す“ホームカウンセリング”にさっそくトライしてみましょう!

カウンセリングというと、すごく特殊なテクニックや会話の方法があるのかと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、 基本は向き合って会話のキャッチボールをすることから始まります。

子どもからすると「ただ聞いてもらえる 」それだけでも十分なのです。

私たち大人に置き換えて考えてみましょう。

自分の想像やキャパを超える出来事、自分にとって理解できない未知のものやことに触れたときには、愚痴を言ったり、人に聞いて欲しくなることがあると思います。

「私は、今これだけの仕事をやっているのに、部長ったら、○○の仕事までやれって言うのよ!」
「仕事でミスしちゃって部長にも課長にも怒られちゃったしチームにも迷惑をかけちゃった…」

大人だってこんな愚痴を言いたくなるとき、ありますよね。

誰にも聞いてもらえず一人で抱えていてはいつまでもモヤモヤしてしまいます。

人には“自分一人で抱えきれないものは人に話したくなる”というメカニズムがあります。

それは、自分一人で考えたり理解しようとするよりも、人に話すと脳を広く使って思考が進むからです。

人に話すことで、自分の考えを整理できたり、問題解決のきっかけを見つけることができます。

何より、自分の話を聞いてもらえたという安心感が生まれます。

子どもの場合、愚痴を言いたいときは、きっとこんな時だと思います。
・やり方がわからなくて困ったとき
・新しいことへのチャレンジが不安なとき
・自分の中で処理しきれないモヤモヤした気持ちがあるとき
・頑張っているのにうまくいかなくて自信を失っているとき
緊張やストレスが高いとき

子どもがネガティブな感情を一人で抱えきれないような状況のとき、大事なのは心の中に抱えているモヤモヤを「吐き出させる」ということです。

親子の会話によって子どもが自分の気持ちを吐き出させることを手伝って、カウンセリング効果を生み出していきましょう。

このときに、とーっても大事なのが、親の態度を決めないで話すこと!です。

親の態度を決めないとは「アドバイスしてあげよう」という気持ちを手放して、子どもの話してくれたことをジャッジせず、そのまま受け入れることです。

子どもとの会話がうまく続かないお母さんに共通している特徴は、親の態度を決めてしまうという特徴です。

お母さんの思う正解の考えがあってこうすればいいのにという態度がにじみ出てしまうと、子どもは「どうせ話しても無駄だし」と思って話をしなくなってしまいます。

だから、おうちカウンセリングをするときは、親の意見は言わずに保留にしたまま話を聞くことがポイントです。

子どもが、自分の感情を整理して問題に立ち向かう心の準備ができるまで、ひたすら聴き続けるのです!

これが意外と難しいです。

つい、「その考え方はマズイよね」とか「そういう時は、こうすればいいの!」とか大人側の意見をポロリと言ってしまいがちです。

その気持ちを一旦封印して「そっかー」「そう思ったんだね」「それから?」「へー」 と、聴く、聴く、聴く…!

これを実践して、子どもが落ち着いたり安心した様子をみせるようになれば、そこから子どものエンジンをかけるステージに入っていけばいいのです。

子どもは家庭で安心できてはじめて、外の世界で新しいチャレンジをすることができます。

ホームカウンセリングでお子さんのエネルギーを回復してあげましょう!

執筆者:清水畑 亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)

子どものチャレンジする力を引き出す会話のコツがわかります!

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