発達障害で英語が苦手なのはなぜ?英検もサクッと合格できた我が子専用学習法

発達障害の子どもが「英語が苦手」「英語が大嫌いになってしまった」と、悩んでいませんか?子どもの学習するチカラの凸凹がわかると勉強は楽しくできるようになります!不登校で勉強大嫌いな子どもが英語好きになった方法をお伝えします。
 

1.発達障害の英語が苦手な子には、4技能チェックからはじめよう!

英語授業が小学生のうちから導入されて、英語ができるようになるのは必須!という教育の流れを感じているお母さんは多いもの。

けれど、英語をやらせないと!と思えば思うほど子どもは英語を嫌いになっていく悲しい現実を抱えていませんか?

発達障害・グレーゾーンの子どもたちは、集中力の問題があったり、読み書きの苦手さがあったり、学習する上で様々なネックを抱えています。

学校の英語の点数が低いから、塾に入れよう、毎日問題集を解く習慣をつけよう!

と、やみくもに英語勉強をさせようとすると、さらに英語嫌いになり英語への苦手意識が強まってしまいます。

英語が苦手な子にとって大事なのは、「どうして苦手なのか?」を分析すること。

更に、自分の得意な能力の使い方がわかると、英語嫌いな子が英語好きになれるんです。

実は、勉強に必要な能力の凸凹はお母さんがチェックしてあげて子どもに合った勉強法を考えることができるんですよ!

普段の生活の中でよくお子さんの動きや会話を観察してあげましょう。英語には4つの技能が必要です。

Speaking(話す)
Listening(聞く)
Reading(読む)
Writing(書く)

おウチでできるチェックポイントはこちら。

話す
親子で会話するとき意味がわかるように話せているか?
考え込むことなく話すことができているか?
読む
読むことに苦手はないか?
活字の本は読めるか?
漫画は読めるか?
聞く
お母さんの話したことをちゃんと理解できるか?
聞き間違いや聞き忘れることはないか?
書く
書くことは嫌いじゃないか?
書けないわけじゃないけど、イライラしたり、すぐやめてしまったりしないかな?

などと、どんなことが得意な能力でどんなことが苦手な能力かを日常生活の中でチェックすることができます。

上記のような項目でできないことが出ていたら、勉強方法にも工夫が必要になってきます!

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2.読み書きが苦手だった中学生男の子、得意と苦手は?

我が家の息子は現在中学2年生、小学4年生で不登校となりました。

1年ほどは、時々興味のある教科の時だけ登校したり家で休んだりという生活だったので、学校へ行くことに疲れ勉強どころではありませんでした。

登校をしなくなってからも、勉強への拒否反応は強く、けれども本人にも勉強をしないことへの心配があったことから、週1回の学習塾へ行ったり、家で1日1問だけ問題を解くと決めたり、色々とあの手この手で勉強する機会を作っていました。

しかし、いつも長続きしない勉強。

特に、母親の私が小さい頃から「英語は将来のために必要だから!」と色々な教材を使ってやらせようとしていたことから、息子は英語が大っキライになってしまいました…

「勉強嫌いにさせてしまっては意味がない!」と、息子と、とことん遊ぶことにしました。すると、息子との遊びを通して、なぜ息子の勉強に関わる能力がわかるようになりました。

話すこと
理解したことを言葉で話すことができる
早口
読むこと
見てすぐに内容を理解することができる
速読できる
聞くこと
口頭で言われたことをすぐ忘れる
1日(ついたち)、20日(はつか)などの読み方を未だに覚えられていない
書くこと
字が汚い、すぐ忘れる
真似して書くことはまぁまぁできる
自分の頭の中の考えを書き出すことはとても疲れる
まとめることが苦手

ということがわかり、息子の能力は、

話す>読む>聞く>書く

の順番に優れているのだと判断できました。

実際、普段からよく話します。親子で話すこともたくさんありますし、他の人とのコミュニケーション場面をみていても、チャットやメールなどよりも直接話すことが好きで楽なようでした。

勉強するときも、得意な能力を使う割合を多くすることで子どもの脳の負担は軽くなり、勉強そのものに集中して取り組むことができます。

そこでその判断材料を元にして、ある日「英語のゲーム実況を理解できるようになりたい!英語勉強してみようかな」と言った息子に息子オリジナルの学習方法を試してみました!

3.楽しく話してとことん理解を深める英語勉強法

書くことが特に苦手な息子がどうやって英語勉強をするようになったのかお伝えしますね。

まずは、勉強の中で書くということを一切行わない‼ということに決めました。

まずは楽しく!英語を理解するところからスタート。ご飯の準備ができたとき、好きなことについて話しているとき、ちょこちょこと英語を混ぜて話すようにしました。

「Here you are!」
「thank you!」
「what?」

など、お母さんから声をかけて「こうやって答えるんだよ〜」と教えてあげます。英語に慣れていくことができますよ。

次に、英語の文字にを慣れるため、子どもの興味を引くような本を買うといいです。一緒にお母さんも聞いて対話しながら読んでいきます。最初は英語と日本語訳が書かれた漫画などがおすすめです。

我が家では、ドラえもんのコミックを一緒に見たり、スパイダーマンやバッドマンが出ている英語記載のみのコミックを辞書を引きながら読んだりしました。

「英語は、〜しました、〜誰が?、〜を?っていう風に話すんだよ」

等と、英語の読み方をごくごく簡単に伝えながら読みました。

そして、最後にネット教材でクリック又はタップするだけ!という問題で、話したり書いたりするチカラを少しずつつけていきました。

いくつかのアプリやオンライン教材を使うと、ペンで書く必要がなく、選択式なのでテンポのよいペースで進んでくれるのでおすすめです。

我が家で使ってみてよかったのは、

Duolingoという無料スマホアプリと、スタディサプリでした。

Duolingoは、とても簡単なレベルから英語を始められ、ネイティブの発音で問題を聞き、選択式の問題をタップするだけで進めることができました。

本当に初心者の状態からでもOKなので、「わかんない!」ということが起きず、かつ繰り返しサクサク問題を進められるのでストレスなくできていたようでした。

その後、もう少し勉強らしいことをしたいという理由から、スタディサプリをに変更。

こちらも、短い単元の授業動画を見て問題を最後に解くだけという作りなので、どんどん進めることができました。

また、どの教材を使うときも意識してほしいのは、お母さんも一緒に勉強に参加するということです。

話すことが一番得意な子どもにとって、教材をやりながら対話するということは、理解を深めることに繋がります。

仕事や家事もある母としては、「1人でブツブツ話してやってくれたら楽なんだけどなぁ」と思ってしまうことも正直ありましたが、まずは勉強って面白い!という気持ちを持つことが大事だと思って頑張りましたよ!

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4.勉強できるようになると自信がつく!

息子の能力に合わせて、対話重視で勉強を進めていった結果、2年間ほとんど勉強できなかった息子は、3ヶ月ほどの勉強で英検にチャレンジする!と言い、合格することもできました。

そして、最初は書くという作業を一切していなかった勉強でしたが、話す、読むの2つの方法で理解を深めたことで書くという作業にもチャレンジするようになりました!

最初は息子の書きやすいホワイトボードにちょっと書く、というところから始め、今ではドリル等に書き込んで問題を解くこともできます。(それでもやっぱり書くのは疲れると言っていますが…)

また、英検の試験に関しては、マークシート方式であるため、書くことが苦手なお子さんでも受験できます。

資格を取ることで自信を得ることにもつながりますので、子どもに意欲が出てきたら勧めてみるのも良いですよ。

不登校や発達に特性があって勉強しない子は、勉強しないのではなくて、「勉強したくてもできない子」かもしれません。

勉強方法の考え方で大事なことは、まずは得意な力を使って勉強すること。

お母さんが学生時代にやっていた勉強法が、発達の特性を持つ子どもに適しているとは限りません。お母さんの当たり前を手放して、子どもの得意な力でぐんぐん勉強頭を育てることで、苦手なことも少しずつ伸びていきます!

学校のように単語をひたすら覚えたり、書いたりしなくてもできるんです。普通とは違うやり方で、自分にとって楽な勉強法でできるようになって、「勉強っておもしろい!」と言える子育てをしてみませんか?

子どもの一番のサポーターはお母さんです!

ぜひ、遊びの中で子どもの力をチェックすることから始めてみてくださいね。

執筆者:すずき真菜
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)

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