1.不登校での家でのサポートはご飯作りが忙しい!
不登校のお子さんがいてお家で過ごすことが多い場合、毎日子どもと遊んで話をして、家事をして、仕事して、一息つく暇がなーい!というお母さんが多いのではないでしょうか?
発達凸凹の子どもは感覚過敏もあり好き嫌いがあり食事作りに苦労が多い…甘いお菓子やジャンクフードが大好きだったりする子も多く、出来合いのものを買ってきたり、レトルトを使っての食事にしてしまおう!ということもありますよね。
不登校や発達凸凹のお子さんをもつお母さんが、少し楽をして家族で楽しく食卓を囲むための一つの手段ですよね!
ただ、食生活が乱れてしまうことで子どもの体調面や情緒面まで崩れてしまうと悩みます。
どうしたらしっかりご飯食べてくれるの?でも面倒…という気持ちで毎日を葛藤している方は、今回のインタビューを読んでみてください!
発達科学コミュニケーション(以下、発コミュ)のリサーチャーである、くまざわえみさんは体に優しい料理を作る重ね煮アカデミー®認定師範でもあります。小学2年生の不登校の息子さんとお家で過ごしながら、おいしくて楽な食事作りをすることで上手に息子さんの好き嫌いをなくし穏やかに不登校のサポートをされています。
忙しいお母さんでもできる、凸凹の子ども達を支える食事作りの心構えについてお話を伺いました。
ーーくまざわさんは、おいしくて楽な家庭料理で息子さんや、たくさんの親子の体調や心を整える活動をされていますね。凸凹の子どもには、風邪を引きやすかったり、イライラしやすかったり、癇癪を起こしたりと体調とともに情緒的なところで不安定な子も多いですが、食を改善することでどうして良い影響がでるのでしょうか?
「体になじむということを大事にしているからです。
何か不調があって改善したいとなると、体にいい栄養素をとろうと思いますよね。それを体に取り入れて消化吸収して排泄する力がなければ、排泄できないものとなり、体内に留まりアレルギーや便秘になってしまいます。消化吸収排泄の乱れを改善することなくいい栄養をとっても意味がない。
だから体に負担をかけない食べ方をすることが大事ですね。」
ーーくまざわさんがお家の食事を改善しようと思ったのはなぜですか?
「私自身が虚弱体質で子育てがとても大変だったんです。結婚前から栄養ドリンクを飲んで、出産後は高価なサプリメントを飲んだりしていました。その頃は料理も苦手で冷凍食品やお惣菜を使うことも頻繁にありました。
家族にとっても自分にとっても健康に良くておいしい食事を作りたいと思ったんです。」
ーーくまざわさんも最初から食生活に気をつけていたわけではなかったんですね。くまざわさんが抱えていた悩みを持っているお母さん達も多いと思います。
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2.子どもの体調、イライラ、が日々の食事で変わる⁈
ーー重ね煮で食事が改善されてから息子さんの様子が変わったのですよね?現在小学2年生の息子さんの幼い頃はどんなことで困っていましたか?
「息子が幼い頃は体調を崩すことが多くて中耳炎になったりというのがしょっちゅうでした。 1年間に25回も小児科や耳鼻科に通っていたのですけどそれが心配で心配で私がダウンしてしまうという状態でした。
息子は偏食がすごくて緑の野菜を食べないということで離乳食以降困って大変だった、という記憶しかないですね。」
ーーそうなんですね。今は緑の野菜も食べられるんですか?
「大人と同じものを食べられますね。昔は小松菜などをジュースにしてパンケーキにしてそれでも食べなくて、『こんなに頑張ったのに!』と思うこともあったんですけど。
野菜は茎の部分が苦手だったりするので、少し細めに切ったりしてあげるようにする等ちょっとした工夫でも、食べるようになりましたね。
保育園の先生が卒園する時に『こんなに食べられるようになったんだね!』とびっくりしていたくらいでした。風邪もほとんどひかないし、ちょっと調子を崩しても家庭で少し対処してあげるだけで病院にまで行かなくても治るようになりました。」
ーー体調面以外で情緒的な変化もあったんですよね?小さい頃の息子さんはどんな困りごとがありましたか?
「癇癪をいつ起こすのかわからない!という状態で、保育園に行く時にその頃通っていた保育園は布おむつで行かなくてはいけなくて紙おむつから布おむつに替える時に両端をピリッと破るじゃないですか。そのときに『破らないで欲しかった〜‼️』と言って大泣きして、最終的にはガムテープを貼ってもう一度履かせて無理やり保育園に連れて行くということがありました。
あと、車道の真ん中のラインを見て『あそこを歩いてみたい!』と言って、『こんなところ歩いたらひかれちゃうから』と言っても『ひかれてもいいから〜‼️』と大の字になっちゃったということもありました。
やりたいと思っていることが駄目となると癇癪を起こすことが多かったです。その頃は発コミュもやっていなくて、どう対処していいかのコミュニケーションもわからなかったので親子でわーわー言って余計ヒートアップしちゃうという感じでした。」
ーーそれは本当にお母さんとしてはどうしたらいいの?と途方に暮れてしまいますよね。食事やコミュニケーションを改善してどのように変わりましたか?
「今では癇癪を起こすことはほとんどありませんし、元々とにかく待てない子で『今!今!』という様な子だったんですが、私が仕事や用事のある時に事前に説明をすれば、『じゃあ、その間〜して待ってるね』と言って待っててくれるようになっています。」
ーー食事に目を向けること、お子さんがお母さんの話を聞いてくれるコミュニケーションをとるようにしたことで息子さんが落ち着いて行動できるようになったのですね!
3.子どもが伸びる!一緒に食事に目を向ける過ごし方
ーーくまざわさんの息子さんは学校に行かない日も多いと伺いましたが、不登校のお母さんは毎日のお昼ご飯の準備が大変だと思うんです。レトルトを使ったり、買ったものが多くなったりして、子どもの体調がちょっと悪くなってきて反省…ということが私はよくあるのですが、くまざわさんは、どのようにしていますか?
「もともとお弁当の小学校なので、毎日のお弁当作りを覚悟して入学しました。そのため、学校に行っても行かなくてもお弁当を作っておくと臨機応変に対応できます。とはいえ、毎日のお弁当作りは大変だなと感じがちですが、少し工夫すれば負担が軽くなりますよ。
前の日のおかずを多めに作る、肉魚は味付けしておく、お芋類は蒸しておくなどしておいて、三種類くらいのおかずをお弁当箱に詰めるだけです。
寒いので温かいものも食べたいよねとも思うので、晩御飯にお味噌汁を多めに作っておいてその残りとおにぎりという風にすることもあります。また、私と一緒に作ろうかという時間もとっています。パンを一から捏ねて一緒に作ることもありますよ。自分で野菜を切ったお味噌汁は『これ全部自分で作ったんだよ!』と自慢げに喜んでいますね。」
くまざわさんの息子さんのお昼ご飯の様子
ーー自分で実際に作ったご飯が完成すると自信にもつながりますね。野菜を切ったり、パンを捏ねたりするのも良い運動機能の発達につながりそうです!一緒に作る過程でお母さんとコミュニケーションがとれて心も安定しそうですね。
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4.親子で一緒においしく食べれば子どもに強い土台が作られる!
子どもが不登校になると、どうしても今後のことが心配になってしまいます。
ですが、くまざわさんのお話を聞いて将来の心配よりも、まずは今の土台作りが大事!と感じました。
子どもの体や心の土台がしっかり育っていないと、いくら良さそうな勉強方法を探してきても、いくら将来安心できそうな進路情報を探してきても子どもにマッチせず宝の持ちぐされになってしまいますね。
今回、くまざわさんに教えてもらって体に優しそうな料理を作ってみました!本当に簡単で美味しく作れました!
とても簡単なのですが、レシピを見ながら丁寧に作ろうという気持ちで作った効果か、私自身が温かい気持ちになって作ることができました。
そして、私の気持ちを感じて子ども達が「お母さん今日作ったご飯はいつもより丁寧だね!」「僕、野菜も食べてアトピー治せる様に頑張りたいんだよね。」と言ってきました。
お子さんによっては、苦手なものは拒否感が強くどんなにお母さんが心を込めて作ったものでも最初は食べてくれないかもしれません。しかし、そんなお子さんについてくまざわさんは、
「ママが美味しく食べることが一番です。ママが食事に関心を持てば凸凹の子ども達は敏感なので伝わっていきます。好き嫌いの多いお子さんも、永遠に食べられないと悲観する必要はありません。味覚は必ず育つので、今は食べなくても大丈夫と思える様になりますよ。」と話してくれました。
いかがでしたか?
子どもの将来が心配だったり、「学校行く行かない」という問題が頭から離れなかったり、お母さんの頭の中は考え事でパンク寸前かもしれません。
ぜひ、お母さんが肩の力を抜いて食事作りに少し目を向けて、一緒にご飯を作ったり、「今日は体にいいこんなレシピを見て作ったんだよ!」とコミュニケーションをとる時間を作ってみましょう。
子どもが自分自身の体を大事にして人生を切り開いていくことができるようになりますよ!
くまざわえみさん
重ね煮アカデミー®認定教室 でこぼこkitchen主催
3歳のときに自閉症スペクトラム・軽度のADHDの診断を受けた小2の息子さんと、ご主人、義母さんとの4人家族
今回くまざわさんが重ね煮レシピを教えてくれました!
レシピおひるごはん(豚汁、ひじきのソフトふりかけ)
くまざわさんのオフィシャルサイトはこちら!
でこぼこKITCHIN~発達凸凹子育て中のママのための“食”の学校 困りごとの解決策は毎日のごはんにあります~
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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