1.子どもの作文嫌いに悩んでいませんか?
「うちの子、文章書くのが大嫌い」こんなお悩み抱えていませんか?
これから、中学高校、そして大学、社会人と進んでいく中で、必要とされるスキルの1つが「文章を書くこと」ですね。受験でも作文や論文がついてまわります。
ところが、勉強に苦手を感じる発達障害・グレーゾーンキッズのママへのアンケートでは、作文の苦手さは小学校6年で1位になるほど、多くのお母さんが悩んでいます。※パステル総研調べ
作文嫌いから卒業させて、学ぶチカラをのばしてあげるために、「書くこと」だけにとらわれない発達サポートの視点をお伝えします。
発達科学コミュニケーション講座の受講生からも、こんなお悩みをいただきました。
中学1年生・男子のお母さんSさんからのご相談
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クラス文集にのせる作文を書かなければいけないのですが、何週間も前から「書かないといけないよ」と
伝えているのにまったく書こうとしません。
私もつい言いすぎてしまい、最後には子どもがキレて「もう学校にも行かない!」と言い出してしまいました。
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お母さんは困り果てていました。そこで私はあるアドバイスをしました。
結果的に、お子さんは、作文を仕上げて、無事提出することができました!そしてそれだけでなく、それをきっかけに、苦手だった勉強にも「嫌だけどがんばる!」と取り組むようになりました。
なぜこんな変化が起きたのでしょうか?
2.作文が苦手になる理由
実は、文章を書くことが苦手でも、小さい子ころはなんとか頑張っている子も多いです。
低学年の頃は、伝える内容も比較的シンプルです。例えば日記ならば「今日やったこと」「感想(楽しかったですなど)」を書けば、一応「できた!」ことになります。苦手ながらに、ギリギリ頑張っているんです。
ですが、学年が上がれば、お題や書く内容も次第に難易度があがっていき、「もうやりたくない!」「もうめんどくさい!」となりやすいのです。
こうなってくると苦手意識が先立ってしまい、やらせようとするたびに子どどもイライラ…。ちゃんとやらなくてママもイライラしてしますよね。
この先必要になるスキルとはいえ、今以上に嫌いにさせるのは得策ではありません。
発達障害グレーゾーンの子で、勉強が苦手なお子さんが、文章を書くのが苦手な理由、それは1つではありません。
文章を書くという作業は脳のいろんな役割を同時に働かせる複雑な作業なのです。
●お題に対してのエピソードを思い出す、考える
●気持ちを言葉にする
●できごとを整理する
●1つずつの文章を考える
●文章として組み立てを考える
●書く
こんないろんなことを組み合わせてやっているのです。1つずつにも苦手があるだろうし、さらにその苦手を組み合わせてやらなければいけない。勉強が苦手、文章を書くことが苦手な発達障害グレーゾーンの子にとっては、大人が思う以上に辛い作業です。
3.書くことにとらわれないサポートで変わる!
発達障害グレーゾーンの子どもが作文が苦手になる理由をお伝えしてきました。
サポートのスタート地点は、「全部を完璧にやらなくてよし!」です。苦手なことを別の方法で補ってあげながら取り組むことをお勧めします。
まずは1つずつの工程の何が苦手なのか把握しましょう!
そして、どこをサポートして、どこを自分でやらせてあげるか、作戦を立てます。
冒頭でご紹介したSさんのお子さんはとにかく「書く」ことへの抵抗感が強いお子さんでした。そんなお子さんに「書く」ことを無理強いすると、書くことだけではなく考えることまで嫌いになることがあります。
せっかく考えることができているのであれば、それを上手にアウトプットさせてあげるほうが発達しやすいんです。
だから、私のアドバイスは「書くことにこだわらずにしゃべらせることにシフトしましょう!」でした。お母さんには、お子さんへインタビューをしてもらいました。
お子さんはしっかりした考えをもっていて、お母さんも感心するほどにこれからやりたいことに対する想いを語ってくれました。
そして、そのインタビューで聞き出した内容をお母さんが付箋にメモして、お子さんと一緒にパズルのように並べ替えて文章の構成を完成させました。
お母さんも「うちの子、こんなにしっかり考えているって初めて知りました」と嬉しそうにご報告してくださいました。
「自分には書けない」とすっかり自信を失っていたお子さんでしたが、それをきっかけに自信を取り戻して苦手な勉強にも取り組むように変わっていきました。
高学年を迎えた「勉強嫌い」な発達障害グレーゾーンキッズのサポートは、「苦手意識を今以上に持たせないこと」ここからスタートしてみてください。
執筆者:清水畑亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
学校や勉強が苦手な子は、お家で発達させることができます!
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