1.お母さんの理想どおりにできた時だけ褒めていませんか?
突然ですが、どのような時にお子さんを褒めていますか?
よくあるのが…お子さんがお母さんの理想どおりにできた時だけ褒める。
これ、やってしまいがちなのですが、今日でやめて頂きたいと思います!
なぜならお母さんが求めるレベルは、発達障害やグレーゾーンの子ども達にとってハードルが高すぎることがあるのです。
お母さんの求めるレベルに到達していなくても子どもとしては「がんばった!」ということが必ずあるはずです。
子どもはそれを認めて欲しいし、肯定して欲しいのです。「褒めるのが苦手」とか「褒めるところがない!」と言うのは、終わりにしましょう。
褒めポイントはお母さんが目線を変えることで作り出していけるのです。
お母さんからの肯定的な声かけが子どもの成長に繋がっていくことを覚えておいて欲しいと思います。
2.なぜお母さんが求めるレベルを変えることが必要なのか?
お母さんが「これぐらいできて当たり前!」と思っていることは、発達の特性のために発達障害やグレーゾーンの子ども達にとっては難しいことである場合が多いのです。
お母さんが子どもの現状の力を考えずに、自分の求めるレベルばかり追求すると何が起こると思いますか?
お母さんからの要求が高すぎると、子どもはやる気を失います。
100%到達できそうもないと思ったことに対しては子どもは「どうせできないし…」といってチャレンジすることすらしなくなるのです。
そうすると、子どもたちが頑張るチャンスも成長のチャンスも、失ってしまうことになるのです。
発達支援の目標設定を考える時は「子どもがちょっと頑張ればできそうなこと」を目標にするのが大切です。
3.発達障害・グレーゾーンの子どもの褒めポイントを見逃さない!
たとえば、宿題を例に考えてみましょう。
お母さんとしては
「宿題は帰宅したら、テレビを観たりゲームをやる前に必ず終えなければいけないもの」と思っているとします。
これがお母さんにとってお子さんに達成してもらいたい「目標設定」になります。
一見、「当たり前のこと」なのでお母さんとしてはそんな難しい要求をしているつもりはないかもしれません。
これを子どもの目線から考えてみましょう。
お子さんが勉強が苦手だったり嫌いだったりすると、お母さんの理想通りの条件で宿題を遂行するのはハードルが高すぎるわけです。
だから大好きなテレビやゲームを先にやっちゃうし、お母さんが「やりなさい」と言わなければなかなか動かないのです。
そんな時お母さんは「早くやりなさい!」「まだ終わらないの⁉」「いい加減にしなさい!」 などネガティブな言葉をかけてしまいがちです。
残念ながら否定的な言葉では子どもの脳は働かず、お母さんからの言葉をシャットアウトしてしまいます。
こんな時の「目標設定」はどうするかと言うと…
例えば
・ゲームの後でも、次の日の朝でも勉強をやったら「OK!」とする
・やろうとしてドリルを取り出したら「OK!」とする
・全部やりきれなくても着手したら「OK!」とする
など、お子さんに合わせてちょっと頑張ったらできそうな目標設定にしてあげましょう。
小さな成長も見逃さず、少しでも取り組んでいる様子が見られたら「今からやるんだね。」「がんばっているね!」と声をかけて肯定してあげることが大切です。
発達障害・グレーゾーンの子どもたちに小さな「できた!」体験をたくさん積ませてあげることで、チャレンジしようとする気持ちが育ってきます。
お母さんの「肯定する力」が上がれば、子どもの成長は加速します。
そのためにはお母さんが少し目線を変えて褒めポイントを作り出す工夫がとっても大切です!
今日からでも、いまからでもできます!
お子さんがやろうとしていること、やっているところを褒めるを実践してみてくださいね。
執筆者:清水畑 亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
子どものチャレンジする気持ちを育てる工夫、どんどん発信していきます!