1. 人前で話すことが苦手な子には2つの力を授けるサポートを!
人前で話すことを嫌がる子を見て、
「恥ずかしがり屋な子だな」
「もっと度胸をつければいい」
と思ってしまうことはありませんか?
でも実は、それだけではありません。
多くの場合、子どもは「何をどう話せばいいか分からない」のです。

この「分からない」が不安と緊張を増やし、結果として“人前に出たくない”という行動に結びつきます。
さらに、人前で話すには大きく分けて2つの力が必要です。
・構成する力 : 話す内容を整理し、順序立てる力
・口に出す力 : 声にして相手に届ける力
どちらかが苦手でも、両方が苦手でも、
本人は「自分は話すのが下手」「向いてない」と思い込みやすくなります。
だからこそ、“人前で話すこと”を成功体験に変えるためには、親がこの2つの力を意識してサポートしてあげることが大切です。
2.本番に苦手意識がある子に 「本番=自信と成功である」という記憶を刻もう
これからの季節、発表会・面接・進学説明など、人前で話す機会は自然と増えていきます。
本番前の準備は、数日前や当日だけでは足りません。
緊張や不安が強い子ほど、「本番=緊張と失敗」ではなく「本番=自信と成功」という記憶を脳に刻む必要があります。
脳は一度経験したことを、二度目以降はよりスムーズに処理します。
その練習が楽しく簡単にできるといいですよね!

3.小さな頃から人前が苦手で大事なチャンスを逃してしまっていた過去
私の高3の息子は、ASDグレーの特性があります。
幼い頃から人前で話す日になると固まり、動けなくなることがありました。
小3のテニスの試合の日の朝、自分が審判役で発言しながら試合を進めなければならないことがわかっていて表情が固まり、理由も言わず欠席になってしまったことがあります。
「なんで話してくれないの?」
「答えてくれないと分からないよ」
そう責めてしまったこともあります。

高校3年になり、息子は自分で選んだ大学のAO入試の 面接を受けることになりました。
「面接があるんだ…」とイヤそうに伝えてきた息子に私は思いました。
ーー自信を持って面接に臨ませたい。
ーーこれを成功体験にしてあげたい。
人前で話すことが苦手な子が、自信を持って面接に臨むことができ、面接を成功体験にさせてあげることのできる3つのポイントをお伝えします。
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4.「人前で話すことが苦手…」を「できた!楽しい!」に変えるための3つのポイント
◆「こういうことかな?」と子どもの本音を代弁して引き出す
本音を引き出すために、子どもの気持ちを想像して声をかけました。
面接があると聞いたとき…
私「面接って緊張しない?」
すると息子は…
「緊張するから苦手」
「練習しなきゃとは思ってる」
と本音を口にしてくれました。
練習がなかなか進まない様子を見て…
私「毎日学校で疲れがたまっているのかな?面接の練習手伝えることあったら言ってね!」
息子「一緒に考えてほしい」
息子の気持ちを想像した声かけをすることで、気持ちを口に出すことが苦手だった息子が本音を答えてくれるようになりました。
◆疲れている日は楽しく練習
志望理由や高校生活で頑張ったこと、自分の長所・短所を一緒に整理しました。
「〇〇と〇〇のオープンキャンパスにも行ったけど、ここを選んだ理由は?」
「鍼灸師に興味を持ったきっかけは?」
質問を投げかけると、スラスラと文章を書き出しました。
このとき、「内容を作る力はある、口に出すことが苦手なんだ」と分かりました。
だから、練習では“口に出す”部分に重点を置きました。
私が面白く面接官役を演じるなど、笑顔で練習できるよう工夫しました。
ふいに面接の練習を始めたりして、スッと答えられたときに「突然の質問にも答えられるなんてステキ!」と表情豊かに肯定しました。楽しい雰囲気で息子が口から言葉を出せるよう心がけました。

◆ゴールは「本番を成功体験にする」
面接当日、会場に向かう車の中で息子は「あー!」と緊張していることがわかる言葉を発しました。
私は、「緊張するよね。でもお母さんは〇〇のこと応援してるからね」と緊張という気持ちを代弁してから私の気持ちを伝えて励ましました。
終わったあと、息子は「全部答えられたよ」「途中から緊張せずに話せた」と笑顔で報告してくれました。
脳に“成功した”という記憶が刻まれた瞬間でした。
人前で話すのが苦手な子を変えるのは、度胸や根性ではありません。
・本音を引き出す会話
・負担のない楽しい練習、苦手の見極めとピンポイント練習
・「本番を成功体験にする!」というゴール
この3つで「人前はイヤ…」 が「できた!楽しい!」に変わります。
伝えるチカラをつけてあげることは、子どもの未来の選択肢を広げる大きなプレゼントです。
私は、子どもが思春期になっても悩み事が減らなくて、長年悩みを抱え続けていました。
そんなとき、発達科学コミュニケーションに出会いました。
もし、脳の発達が加速するもっと幼い時期に知っていたら、子どもとより充実した日々を過ごせていたかもしれません。
そう思うからこそ、今できることを大切にしながら、子どもと一緒に成長していきたいと感じています。
執筆者:黒柳ゆうみ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
脳が育つ、科学的に正しい方法で対応できるコミュニケーション術を発信しています!
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