1.受験直前期に勉強しないのは不安だから?
年が明けたら受験、という方。あと何日と思うと、ソワソワしているお母さんも多いのではないでしょうか。
今が頑張り時。ラストスパート。そう思えば思うほど、親も子も緊張感が高まりますよね。
お子さんにもいつもと違う様子が表れているかもしれません。
もちろん「がんばりたい」という様子から、「生き生きと勉強することが増えた」のなら、そのまま見守りながら応援してあげたいものです。
しかし、受験直前期になぜか勉強しない子も見受けられます。以下の様子が見られたら、不安がかなり増している兆候かもしれません。
☑口数が減った
☑勉強のペースが落ちている
☑愚痴を言うことが増えた
☑生活面で、今までできていたことができなくなってきた
受験という本番を前に緊張するのは、よくあることです。
しかし、上記のようなことが1か月以上も続くようなら、受験が終わってもこじらせてしまう場合もありますから要注意。
「合格」という結果に親子ともにどうしても目が向きがちな時期。
だからこそ、「受からなかったらどうしよう」と考え、「怖い」と不安が増すのです。
本番でチカラを発揮するためにも、「受験が終われば大丈夫」と思わず、お子さんの不安を和らげる対応が今すぐ必要なのです。
2.「本番が怖い子」をあおってしまう!ついつい言ってしまうお母さんのNGワード
わが娘は過去に中学受験をしました。
小6で初めて受ける受験。もちろん緊張するだろうな、と思っていました。
でも当時を振り返ると、子ども以上に私が不安に陥っていたのです。そしてその不安は娘に伝染していったのです。
私が受験直前期につい言ってしまっていたNGワードはこのようなもの。
・「大丈夫?」
・「試験まであと△日だね。がんばろう!」
・「模試でも合格可能性がいいと出ていたから、大丈夫だよ!」
「え?この声掛け、ダメなの?」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
疑問文で「大丈夫?」と言われても、見通しも立たずどれだけやったら大丈夫かわからない。
「あと△日」という切迫感。
太鼓判を押されるほど、「それでだめだったら」という気持ち。
これらは全て不安につながってしまうのです。
特に発達障害・自閉症スペクトラムのお子さんは特性上、見通しが立たないことや、切迫感が苦手な場合が多いです。ですから上記のような不安が表れやすいのです。
「すべり止め校」というのもご法度ですよ!
すべり止め校=絶対受かる
「絶対」と思うほど、失敗が怖いという想いが強くなります。
その子にとって難易度の高い学校の時は堂々と試験に向かった。
でも絶対大丈夫と言われていた学校の時には、不安で歩けなくなり、両親に担ぎこまれて会場に入っていく。
そんな子も試験会場で見られたのです。
ではどのように対応すると、本番でチカラを発揮できるのでしょうか。
3.今こそ見直して!受験で得たいもの
「受験で得たいものは何?」と聞くと「合格通知」と答えるお子さんは多いと思います。
ですがお母さんも同じく「合格通知」のみ、としか答えられないようなら、今すぐ「受験」に対しての想いを見直してほしいのです。
「合格通知しかほしくない」というのは、結果にのみ注目してしまっている証拠。
「合格する」ということは、どんなに本人が頑張っても、報われない場合もあります。
このように、本人の努力だけではどうにもならない結果だけにゴールを設定してしまう。
すると、頑張っていても結果がついてこなかったときに、
「がんばってもできなかった。がんばってもしかたがないんだ」と次から行動できなくなってしまいます。
ここが結果だけに注目するところの怖いところです。
しかし本人の行動を目標にすることは、自分の意思で何とでもなります。
ですから、行動自体にゴールを設定します。
試験前で言えば
・△問解く
試験当日で言えば
・試験会場に行く。
・全部の試験、最後まで受けてくる。
このように設定することで「やるだけのことはやった」と自信が持てます。
すると自然と「やったからできそう」と、試験に対して「怖い」という想いが減ってきます。
こうして少々怖い想いがあっても、立ち向かえるようになるのです。
このように、行動にゴールを設定すると、その結果がどうであっても、気持ちを切り替えられます。
そのため、受験期だけでなく、その後もどんどんチャレンジできていく子になるのですよ。
受験を通して得たいものは「合格通知」だけではないことを、受験直前期こそ思い出してくださいね。
「挑戦する勇気・行動力」をお子さんに授けてあげてましょう!
執筆者:青島 明日香
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
いよいよ受験直前期。子どもがチャレンジする勇気は、親子のコミュニケーションで育まれます。
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