不登校で引きこもる中学生をどう褒める?子どもが未来設計を始めるママの声かけ

発達障がいグレーゾーンの不登校の子が引きこもってしまっていませんか?部屋にこもって好きなことしかしていないと不安になりますよね。今回は、不登校だった中学生が自分の力で明るい未来を描くまでに変化したお母さんの対応の仕方についてお伝えします!

1.不登校の子どもが部屋に引きこもったときの対応に悩んでいませんか?

発達障がいグレーゾーンの不登校の中学生の子どもが

・全然勉強をやりたがらない
・朝も夜も関係なくダラダラと過ごしている
・部屋にこもって全然出てこない

そんな様子が見られたら心配ですよね。

お母さんは、ついうるさく言ってしまったり、表情やため息でプレッシャーを与えてしまったりするかもしれません。しかし、これでは子どものやる気は引き出せません。

今回は、不登校の中学生のやる気を呼び起こすためのヒントになるようなストーリーをご紹介します。

Mさんの息子さんは、発達障がいグレーゾーンの中学校3年生。

中学校という枠組みになじめず、夏休み明けから不登校になりました。不登校になってからは、

・パソコンが好きで部屋にこもる。
・学校に関すること(卒業文集の原稿・勉強)は一切やらない。

という状況が続いていました。

息子さんは自分の好きなことは徹底的に追求するタイプで、コンピューターグラフィックを学ぶ高校に進学することが決まっていました。

進学が決まっているなら安心では?と思う方もいらっしゃるかと思いますが、

やりたくないことは一切やらない息子さんが、在籍する中学校の卒業文集も書かないことに、このままでは社会と折り合いがつけられなくなってしまうのではないか?という不安を感じたのです。

そこで私のところへ相談にいらっしゃいました。

Mさんはとても真面目でそしてお子さん想い。その分、お子さんのやらない姿を見ると心配で仕方なくて、いつもイライラしていました。

発達科学コミュニケーションで一番最初に取り組んでもらうのはできていることに注目して褒めるということです。

しかしMさんはできていないことにばかり目がいってしまうため、この肯定の実践がうまくできませんでした。

「ただ部屋にこもっているだけで何もやらないのに褒めるどころではありません!」

そこで私がMさんにやっていただいたのは、できていないことについて一切触れないということ。

ネガティブな注目と発言を一切しないようにしてもらいました。

ガミガミ言ってもやらないのであれば、否定的なコミュニケーションが少ないほうが良いですよね?

Mさんがガミガミ言うのをやめたら、思わぬ変化があったのです‼

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2.お母さんがガミガミをやめたら子どもが大変身!

ガミガミ言うことをやめた後のMさんの息子さんの嬉しい変化についてご紹介します。

◆親子の会話が成立するようになった!

以前はMさんは「部屋にばっかり引きこもるんじゃありません!」と怒っていましたがその言葉は封印し、そのかわり

朝起きてきたら「おはよう」
ごはんの時間には「ごはんできてるよ」

など、本人の好ましい行動を言葉にしつつ、あなたのことを見ているよという肯定のメッセージを送り続けました。

しばらくすると、以前のように親子の会話が成立し、息子さんがリビングで過ごす時間が増えていきました。

発達障がいグレーゾーンの中学生は、自分と他人を比較し、「どうせ俺は…」と自信を失いかけて自分を否定してしまっていることが多いのです。

お子さんと関わるチャンスがあった時に、お母さんが肯定的な関わりをしてあげることが大切です。

◆得意なことをきっかけに再登校

提出物はなんとしても取りませないと!と焦るお母さんも多いと思います。

でも相手は対応の難しい中学生。「やりなさい!」と叱ってやるわけがありません。

そこでMさんは方針をチェンジ。卒業文集に関しては指示するのではなくインタビューする形式でサポートしました。

本人が話す内容をいっさい否定せず、ひたすら聞くということを実践。するとインタビューの中で将来について子どもなりに考えていることがわかり、成長を感じる嬉しい時間にもなったそうです。

そんな生活の中、息子さんは得意なパソコンでCGの作品作りをするようになりました。

Mさんがその作品を担任の先生にみせるとそのクオリティーの高さにびっくり。「すごいね」というメッセージを本人に電話で伝えてくれたそうです。

そしてその電話がきっかけになり「学校には絶対に行かない」と言っていた息子さんが「俺、今日学校に行ってくるわ」と登校したのです!

しかし、感動はここでおわりません。

高校生になったMさんの息子さんは、自分を認めてくれる友人や先生とのつながりで自己肯定感も高まり、「しっかり勉強して大学で技術を学びたい」と未来設計をし始めたそうです。

すごい変化だと思いませんか?

3.成長を焦らず「今、できていること」を認めよう!

Mさん親子のストーリーは、お母さんがそれまでの対応をガラッと変えたことで、子どもの意識や過ごし方もポジティブに変化したことがよくわかるエピソードでした。

学校の先生からの働きかけもありましたが、お母さんがネガティブな注目をやめて、子どもに届く声かけをしたことが大きかったと思います。

発達障がいグレーゾーンの子どもたちの成長は一足飛びにはいきません。

スモールステップで「ちょっと頑張ったらできそうなこと」を少しずつ達成して自信をつけていくことが大事です。

Mさんの息子さんの場合、不登校だった中学生の時に無理やり勉強させられたり、登校を強要されていたとしたら…明るい未来を自分で描くことはできなかったのではないかと思います。

お母さんには、わが子の「今」できることをしっかり把握してもらい、周りとペースが違ってもいいからそれを応援できるようになってもらいたいと思います。

お母さんの心からの応援が子どもに届くように言葉や表情で伝えると、子どもたちに根強く残っている「勉強・学校=嫌なもの」という感情を書き換えていくこともできますよ。

最後にそれでもどうしても進路が不安で高い要求をしてしまうというお母さんには、学校の徹底リサーチをおすすめします。

「進学率がいいところ」
「全日制でなくては」
「家から通える」

などのこだわりを外して調べれば、選択肢はたくさんあることに気づいて安心できるかもしれません。

お母さんが要求を手放せば、子どものできていることをそのまま褒めることができるようになります。

子どもが動き出すのはそれからです。

お子さんにとっていちばんの応援団長はお母さんです!まずは自分が変化することに挑戦してみませんか?

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☆メルマガ読者さんからのご感想☆
不登校の息子をどうにかしたい、息子の気持ちを知りたいとネットサーフィンする中、パステルジャンプの記事にたどり着きました。清水畑さんのメルマガを読み始めたとき、思春期の子どもと会話が出来るようになんてなるの?と半信半疑でしたが、毎日届くメルマガの中に不登校を経験しても子どもの未来は明るい!とご自身の経験談が書いてあり、説得力がありました。(Oさん)

執筆者:清水畑亜希子
(発達科学コミュニケーションマスタートレーナー)
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