1.発達障害の女の子はなぜこじらせやすいのか?
目に見えてわかる特性が出やすい男の子と比べて、発達障害やグレーゾーンの困りごとの発見が遅れがちな女の子。
発達障害・グレーゾーン(パステル)の女の子は、目立った困りごとよりも、気づかれずに重ねてきた失敗体験から無力感や劣等感を抱え続け、こじらせていく場合が多いです。
今まで”優秀”で通っていたのに、高学年進級や中学進学を機に勉強についていくのが大変になり、周りが「大丈夫だよ」と言っても、できない自分を責めて劣等感を強めてしまうなどがその例です。
それまでそこそこ頑張れていたので、お母さんも気づきにくいパターンと言えます。
2.NG対応を手放してSOSサインに気づけるママになる
ここでお母さんには、これまでの対応を振り返ってみてほしいと思います。
今までお母さんが無意識に「よくできたこと」ばかりを褒めていたとしたら…注意が必要です!
不安の強いタイプの子は、よくできたことだけを褒め続けられると「完璧であること」を求められていると感じます。
そしてその「完璧」に届かない自分にイライラしたり自信を失ったりするのです。
ほかにも、こんなSOSサインがあらわれたら要注意です。
・お母さんが肯定してあげても拒否する
・言葉を受け止めない
・耳を貸さない
日常の会話で心当たりはありませんか?
男の子に比べて女の子はお母さんをモデルにします。
お母さんの何気ない発言や行動が子どもの価値観になりやすいのです。
だからいつもきちんとしているお母さんを見て育った女の子は「そうあるべき」を自分にも求めてしまいます。
理想(こうあるべき)と現実(自分の実力)の「ギャップ」に大きく落ち込むのがパステルの女の子。
完全無欠な母はパステル女子にとってはプレッシャーになる!ということを知ってほしいと思います。
3.完璧ママをやめると、思春期女子の不安は軽くなる
こんなときに、お母さんにやってほしいのが 「完璧じゃない母」を演じることです。
うっかりやらかしちゃったけど、それでもちゃんと生きていけているよ!という姿を見せてあげるのが1つの方法です。
お母さんのうっかり失敗談を、毎日の会話の中で当たり前のように伝えてあげるといいでしょう。
どんなことでもいいです。
例えば…
「今日カレーを作ろうと思って買い物に行ったのに玉ねぎを買い忘れちゃった!」とか、
「職場ですすめられて資格試験を受けたけど、今回は落ちちゃったわ!次回は頑張るわよ」とか、
「お母さん、小学校のころ算数は苦手だったわー」とか。
お母さんの本来の姿がしっかり者だとしても ちょっと女優になってもらって演じきってもらいたいと思います。
失敗もたくさんしたけど今の人生も悪くないぞ!というポジティブな姿をお子さんに見せてあげてください。そうすることでお子さんの不安も和らぎます。
完全無欠な母を手放す!
これをテーマにトライしてみてください。
執筆者:清水畑亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
子どものSOSに気づける母になる情報、発信しています!