「怒りの正体」がわかれば発達障害・グレーゾーン子育てのイライラガミガミから卒業できる!

発達障害・グレーゾーンの子育ては思い通りにいかないことが多く、お母さんも思わず怒ってしまうことがあると思います。実はお母さんの怒りはあるものを手放すことで収まっていきます。怒りの正体を知って、イライラガミガミから卒業しましょう!
 

1.怒りの感情をなくすには、お母さんが〇〇を手放すこと

お子さんが約束事を守らなかったり、目の前でだらけていると、ついイライラしてしまうお母さんが多いのではないでしょうか?

子どもに対して優しいお母さんでいたいのにイライラして怒ってしまう…というのもお母さんが抱えがちな子育ての悩みの1つだと思います。

以前は、私も怒りの感情のコントロールが苦手で発達障害・注意欠陥多動性障害(ADHD)タイプの息子にガミガミ怒ってしまっていました。

実は、怒りはお母さんの「こうするべき」という想いから生まれます

真面目なお母さんほど「規則正しく生活すべき」「毎日、勉強は〇時間すべき」「宿題は遊ぶ前に終わらせるべき」など、たくさんの「べき」を抱えています。

発達障害・グレーゾーンの子育ては、お母さんの考える「こうするべき」から外れるような予期せぬ出来事が度々起こるため、イライラが生まれやすいのです

お母さんの中に「こうするべき」という想いがあるから、子どもがそこから外れたことをすると自分が信じている「べき」が目の前で裏切られたように感じ、起きた出来事をネガティブに捉えてしまい、怒りの感情が生まれるのです。

そのため、まずお母さんが「こうするべき」という想いを手放す必要があるのです。

2.怒りの感情が生まれる3ステップ

なぜ、「こうするべき」という想いから解放されると、怒りの感情が収まるのでしょうか?

お母さんがイライラして怒ってしまうとき、そこに至るまでには3つのステップがあります。

1つ目のステップは「出来事との遭遇」です。

たとえば、発達障害・ADHD傾向の子どもが、最後まで宿題をやらずにゲームをしている…。このような「出来事」が起こること。これが1つ目のSTEPです。

2つ目のステップは「意味づけをする」です。

先ほどの例で考えると、宿題をやらずにゲームをしている状況に対して

「最後まで宿題を終わらせてからゲームをするようにいつも言っているのに…
全然私の話を聞いていないのね!ゲーム以外興味がないのね!」と

子どもの本心とは別にお母さんの中で、子どもが言うことを聞かない、勉強に対してやる気がないと「意味づけ」をします。

そして3つ目のSTEPで「怒りの感情が生まれる」のです。

やるべきことが終わっていないのに、好きなことをしていることに対して「怒り」の感情が生まれます。

怒りの感情を発生させないようにするためにポイントになるのは、STEP2の「意味づけ」です

起きた出来事に対してどんな感情が生まれるのかは、自分がその出来事に対してどのような意味づけをしているのかによって決まります。

お母さんの中に「宿題を終わらせてからゲームをするべき」という想いがあるので、子どもが本当は休憩してから宿題をしようと思っていたとしても、「言うことを全然聞かない!」「やる気がない」と子どもの行動にネガティブな意味づけをしてしまうのです。

子どもが宿題を終わらせずに、ダラダラしていた時に「今日は疲れているみたいだな」「ゲームをしてからでも宿題をやればOK!」くらいに捉えられれば怒りの感情は生まれないのです

3.発達障害・グレーゾーンの特性を理解することでイライラが消える⁉

そうは言っても、お母さんが持っている「こうするべき」という想いを、そう簡単に手放せるわけではないですよね。

そこで、お母さんの「べき」を手放すために発達障害・グレーゾーンの子どもが「どうしてできないのか」を理解して欲しいのです。

世の中にお母さんの怒りをコントロールするメソッドはたくさんあります。

アンガーマネジメントの本もたくさん出ています。

ですが、それだけでなかなかうまく行かないのは「発達障害・グレーゾーンの子どものことがいまいちよくわかっていない」からです。

実は、発達障害・グレーゾーンの子どもたちは、その特性のためにお母さんが考える「こうするべき」の通りに動けないこと、できないことが多いのです。

それがわかっていないので、努力や気合いや根性だけでなんとかなると思ってしまいお母さんの「べき」を手放せない!
頭の中が「べき・べき・べき・べき…」でいっぱいになって、怒りの感情が生まれやすくなってしまうのです。

できなかった原因が発達の特性にあることがわかれば、今までこだわっていた「べき」に「こだわる必要がないのか」とわかり、心の重りが外れるはずです

ちゃんと我が子の発達特性を理解をする。
これが実は大事です。

なんて、こんなことを言っている私自身が、実は怒りのコントロールが大の苦手でした。

昔の私はといえば
・勉強は1日2時間すべき
・ゲームは勉強が終わってからやるべき
・私が仕事を終えて帰宅したら宿題は終わっているべき

数えきれないぐらいの「べき」が私の頭の中にあって、息子にガミガミ怒っていました。

しかし、ADHDの不注意傾向が強く、集中力が続かないという特性があるうちの息子には2時間の勉強は長すぎました。息子の様子を見て、せいぜい15分がいいところとわかったのです。

お子さんがどのようなタイプかは、お母さんが観察すればわかることが多いです。

発達支援の鉄則は「あとちょっと頑張ったらできること」を目標にスタートすること。

我が家の息子の場合でいうと、まず目標を「15分間はしっかり集中して勉強しよう」としました。

15分「やりきった!」という自信が20分、30分、と継続するチカラになり、子ども自身も勉強に対してやる気が持てるようになります。

まずは、お母さんがお子さんの特性を理解することで「こうするべき」を手放し、あと少し頑張れば達成できる目標を設定してあげることが大切です。

 

執筆者:清水畑 亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)

 

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