1.不登校の子どもになぜ運動が必要?
不登校のお子さんとお家で過ごす際、動画やゲームの時間が長くなり、運動不足が気になりませんか?
不登校の子ども達にとって、動画やゲームが心の居場所となりやすく、鬱々した気持ちを解消する上では仕方ないとは分かります。
しかし、『ゲームだけの生活より勉強もさせなきゃ』とゲームに熱中する子どもの姿に不安を覚えるあまり、親は勉強もさせたくなりますよね。
しかし、脳科学的には楽しいことが脳を伸ばします!勉強の意欲がわかない子どもにはゲーム以外に意欲的に取り組める運動に着目してみませんか?
運動が大切な理由は、おもに2つあります。
1つ目は、子どもの脳の発達を促すためには、運動野を育てることが大切だからです。脳の中にある運動野は脳の中心を貫く、まさに『木の幹』のような存在です。
脳の様々な部位の発達を促すためにも、木の幹に当たる運動野をまず育ててしっかりとした土台を作ることが大切です。
小学生のうちは運動野へのアプローチがとくに必須です。手足や全身を動かす「粗大運動」から指先、目、口などある特定の部分を小さく動かす「微細運動」をバランス良く伸ばしていくと良いと言われています。
2つ目は、運動をすることでセロトニンというホルモンが身体から分泌されるからです。
セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、やる気や幸福感を感じさせ、ポジティブな気持ちにさせる効果があります。
とはいえ、不登校の子どもは人目が気になるため、まずはお家の中で親子で出来る様々な運動体験を考えていきましょう。
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2.小学校低学年から不登校の我が子
我が家は長男が小2から不登校で中1でクラス復帰、次男は小1から不登校で小5でクラス復帰をした兄弟がいます。
長男は吃音とHSC(Highly Sensitive Child)、次男はギフテッドと言われ、発達凸凹を持っています。
2人とも小さいうちから集団生活に馴染めず、小学校低学年は家庭教育主体で過ごしていました。
生活リズムは乱れなかったものの、不登校中は午前中3時間、午後も3時間の動画やゲーム中心の生活でした。
最初に不登校になった長男は、対人恐怖や抑うつ症状などの2次障害もあり、『人に見られたくない』と家からは出られず、引きこもりがちな日々。
動画やゲームでは固定された姿勢で目と親指・人差し指位しか使わなく、ほとんど動かない事や加えて視力の低下も心配でした。
当初から気をつけている点はなるべくテレビ画面でゲームをするようにし視野を広く使う事です。
また、立った状態やバランスボールに座ってのゲームも勧めたり、休憩時間を設けストレッチをしたり、バルコニーで外の景色を見るように声かけしています。
3.不登校の子どもにオススメ!親子でできる100均グッズを使った運動3選
我が家にはトランポリン、バランスボード、バランスボール、ダンベル、パンチングバッグ、鉄棒、時計型万歩計、卓球…と次々と運動に関する物が増えていきました。
ただし、毎日同じ運動や活動だと子どもは飽きてしまいがちです。
そこで、100円ショップのアイテムも利用して、新たな運動刺激を取り入れています。
次に我が家の兄弟に人気のあった100均グッズを紹介します!
①風船
◆風船バレー:単純に風船を打ち合い、どれだけラリーが続くか数えていきます。力の強さで風船の動きが変わるので、祖父母も入ったり、老若男女みんなで楽しめます。うちわを使って打ち合ったり、2個3個風船を増やしていくと、更に注意・集中力も養えます。
◆水風船:お風呂に持っていき、風船に水を入れます。この時、風船の口を蛇口に入れるには、かなりの指先の力とじっくり見る力、集中力を要します。この出来た風船を凍らせるとキレイなアイスボールになり、一石二鳥で楽しめます。
◆風船ボクシング:紐をつけた風船を上から垂らし、パンチやキックをします。風船の高さを変えることで腕や足の上がる範囲も変わり、段階付けをしながら筋力増強になります。
他に自分で風船を膨らませられたら肺活量促進、自分で風船の口を縛れたら指先の筋力増強にもなりますね。
我が家は常に風船は常備しており、風の強い日は紐をつけた風船を凧に見立てて揚げていたり、農作業のツナギ服に風船で作った顔を合わせて人形にしたり、かなり幅広く遊べています。
子ども達が自分のアイディアで、風船の遊び方を広げています。
②スクラッチアート
下絵が書いてある黒いシートを付属の竹ペンで削ると、下から絵が浮かび上がってきます。広い面を削ったり、模様に削ったり、想像力を駆使しながら、自分の好みで自由にカスタマイズを楽しめます。
不登校中だった長男・次男は漢字の書き取りが嫌いで、字を書く機会が大変少ないものでした。
苦手はスルーしつつも、付属の竹ペンでカリカリ削っているスクラッチアートに対しては『しっかり竹ペン持てているね』『細い線も上手になぞれているよ』と声掛けをします。
書字に繫がる微細運動の獲得になりますね。
③3Dパズル
発泡スチロールに紙が貼ってあり、イラストを参考に組み立てると、恐竜や働く車、宇宙ステーションなどが立体的に出来上がります。
こちらはプラモデル風なので、両手を一緒に使う活動となり、右脳と左脳の連携が欠かせない、更に高度な微細運動になります。
投げ出さないで最後まで作ったときの達成感の表情に『最後まで集中していたね』『右手と左手が上手に使えているね』と声かけをします。
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4.運動の効果と子ども達の成長
いかがでしたか?
我が家の長男・次男は完全不登校中の2年間は好きな動画やゲームを楽しみながら、お家での運動を重視して積極的に取り入れていました。
不登校当初、『生きる価値がない。もう死にたい』とまで落ち込みの見られた長男は、生き生きとした表情になり、幅広い事に興味を持ち、自分からやりたいことをどんどん言ってくれるようになりました。
不登校当初の引きこもりも解消し、マラソンや野球を始めるなど活発になり、中学校入学後は勉強もバドミントン部の活動も一生懸命頑張っています。
長男に続き不登校になった次男も鉄棒で逆上がりを1週間で2000回したり、短期間でスクラッチアートや3Dパズルのシリーズを全部制覇するなど集中力が物凄く養えました。
次男は3年生まで全く勉強しませんでしたが、半年間で1年生から3年生のドリルを一気に終わらせるなど、やる気スイッチが入った時の集中力は目覚ましいものがありました。
私は定期的に100円ショップに行っては、様々なアイテムを買って兄弟の反応をみていました。
ボール、けん玉、ヨーヨー、コマ、ブーメラン、剣、鉄砲、シャボン玉、折り紙、ペン…
子どもって目新しい物には目を輝かせてすぐに飛びつきますよね。すぐに飽きても大丈夫!様々な運動体験をすることが重要なんです。
脳の幹をぐんぐん太くするために、日常の中で体をどんどん使っていきましょうね。
執筆者:みしまひかり
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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