不登校の子どもに勉強しなさい!と迫るよりも勉強へのやる気を手渡す親の対応3つ

不登校になると学校で勉強を教えてもらう機会がなくなるので、誰が勉強を教える?どうやって勉強させたらいいの?と親は不安に襲われます。今回は不登校の子どもに『勉強しなさい!』と迫るよりも勉強へのやる気を手渡す親の対応3つをお伝えします。
 

1. 不登校の子どもと勉強問題

子どもが不登校になる原因は千差万別ですが、家では勉強しない、あるいは勉強しようと思っても続かない、といった問題もよく見られます。

親としては学校に行けないのなら通信教材・塾・家庭教師をつけた方がいいのか、勉強が遅れると将来子どもが困ってしまうのでは、と焦りと不安がつきまといます。

子どもがなぜ勉強しないのか?その背景には以下のようなことが考えられます。

・心が疲れ、勉強に向かうエネルギーがない
・勉強が嫌い。勉強する意味が見いだせない
・勉強の仕方が分からない

まずは子どもが勉強に向かえない背景を知り、それぞれに沿った対応が求められてきます。


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2. 我が家の不登校兄弟も勉強どころではなかった‼

我が家には小2で不登校になった吃音とHSC(人一倍敏感な子ども)がある長男、その半年後に後を追うように小1で不登校になったギフテッドの次男がいます。

長男は学校に行くのが辛くなっていたのに無理して通い続けて、頭痛・腹痛・吐き気の身体症状が出て、学校に行けなくなりました。

長男の勉強の遅れを心配した私は、タブレット学習なら楽しく勉強できるかな?と通信教材を始めましたが『頭がモヤモヤする』と集中できる様子がなく、むしろ元気がなくなっていきました。

さらに『僕は何をやってもうまくいかない。消えてしまいたい』など悲観的な発言が増え、抑うつ症状が強くなったのでタブレット学習はすぐに辞めることになりました。

勉強以前に心を元気にすることが必要だと痛感しました。

次男に関しては全く勉強する気がなかったので、長男の反省も踏まえて本人のやる気が起きるまで勉強をさせるようなことは封印しました。

次からは、そんな兄弟の気持ちが勉強に向くようになった我が家の取り組みをご紹介します。

3. 不登校の子どもに勉強を迫るよりも大事な親の対応3つ

◆しっかり休ませる

長男のようなまじめで繊細な子は不登校で学校を休んでいても、頭の中は混乱していて休めていない様子が分かりました。

親が先回りしてあれこれさせようとすると、子どもの心はますます疲弊して、むしろ回復への道のりが遠くなります。

子どもの様子を観察し、子どもが自分から動き出せるまでは待つ姿勢が親に求められます。

数か月、数年という月日は人生の中でほんの一部、親の焦りと不安を押し付けず、しっかり休ませることが鉄則です。

◆楽しい活動でエネルギー充電

不登校中はどうしてもゲームと動画を中心とした生活になることもあると思います。

実際我が家もそうでした。不登校当初は1日6時間以上ゲームと動画に熱中していましたが、
徐々にその内容は広がりを持っていきました。

動画で見た料理を実際に作ってみたい、ゲームで強くなりたいから動画で研究している、友達と一緒にゲームで遊びたい…心の充電が進んでいくほどやりたいことが増えてきて、子どもは動き出します。

不登校中はお家時間がたっぷりあるので、好きなことや興味のあることをどんどんできるメリットと捉え、親はただ見守るだけではなく、子どもの興味・関心を観察しながら、更に広げたり、深めたりする姿勢も大事になっていきます。

『1番楽しいゲームは何?そのゲームのどんな所が楽しいの?』と聞いて、一緒にゲームをしたり、見せてもらったりする中で、ゲームに関連する漫画やリアルな体験を提案すると喜んで行動することができました。

楽しいことは全てエネルギーとなり、好きな活動を通して色々なことに意欲が増していきました。

◆親の思い出話で未来を想像

我が家では夕食の時間に夫婦の学校時代の思い出話をすることもよくありました。

例えば『お父さんは農業高校時代にアメリカに行ける研修生に選ばれたけど、その時は英語に自信がなくて断ったのだよ。今思えば行っておけば良かった。作文と英語が苦手だったけど、情報処理というパソコンの授業は好きだったな』

『お母さんは小・中・高と陸上部で走ってばっかり。帰りはお腹が空いてアイスやパンを買っていたの。大学時代は色んな国の人がいるオンボロ長屋に住んでいて、自由で最高に楽しい1人暮らしを満喫したよ』

など夫婦で学生時代の楽しかったことや嫌だったこと、大人になって役立っていること、などの話をしていると子どもも興味を持って聞いてくれました。

小学校低学年で不登校になった長男と次男は学校生活のイメージが湧きづらい中、親の思い出話を通して、学校では色々な勉強を教えてくれること、世の中には色々な人がいることを知れたのではないかと思います。

長男は『最初から勉強をやり直したいなぁ』
次男は『何で1年生の時に学校に行かなくなって勉強やめたのかな』

とそれぞれが過去を振り返るような言葉が聞かれるようになり、現状から変わりたい!と思っている様子を感じました。


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4.勉強への目的を見出した我が子のやる気の変化

完全不登校中の2年間は心と身体をしっかり休め、勉強以外の好きなことと楽しいことでエネルギーを充電していきました。

その後『会議室で勉強したい』と子どもが希望し、1時間教頭先生に勉強を教えてもらい、その後の自習時間が2時間ほどあっても、自分たちで黙々とドリルに取り組み続けることができました。

長男は『大学に行きたい!東京やアメリカの大学もいいなあ。広い世界をみてみたい』
次男は『地元の農業高校に行って家の農業を継ぐ!』

と勉強の目的がワクワクする未来に繋がっていきました。

これにより勉強へのやる気は下がることはなく、なりたい未来に向かって頑張る原動力になっていったのです。

それに対して私からは『いいねぇ。なりたい!と思って行動していけば絶対叶うよ。未来は自分で作るものだしね』と勇気づけの言葉を返し、子どもたちの夢を応援していきました。

現在、小6長男は会議室でリモート授業を6時間目まで受け、次男は小5の進級で完全にクラスに復帰しました。

明るい未来を想像することができれば勉強への向き合い方も変わってきます。

勉強しなさい!と迫るより、勉強って何のためにすると思う?学校で何を学ぶ?という問いに対する親子の会話を続けていけば、子どもが自分で答えを導き出していきます。

学校は1つの通過点です。

とにかく勉強してほしい、と目先の問題の解決を急ぐのではなく、未来のワクワクする目的に向かって今は何をしたらいいかな?と考えられる親子の会話をしたいですね!

未来は思った通りにはいかないかもしれないけれど、望む未来に向かって行動していけば絶対に近づける!

親子のコミュニケーションで明るい未来を実現していきましょう!

執筆者:みしまひかり
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)

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