季節が冬に向かい受験や面接などあらゆる緊張の場面が多くなる時期です。「うちの子メンタルが弱くて…」「緊張して本番に力を出せないみたい」と心配なお母さん。おうちでメンタルを整えてテスト・試合で緊張しない、本番に強い子にする方法を伝授します!
1.緊張する場面で力を発揮できない
これから受験生は、季節が冬に向かうにつれ、試験や面接など緊張する場面が多くなってくる時期です。
「うちの子メンタルが弱くて…」
「緊張すると本番で力が出せないみたい」
と心配なお母さんもいらっしゃるのではないでしょうか?
先日、元プロ野球選手でさらに巨人軍の監督も務められた、高橋由伸さんのセミナーに次男と参加し、高橋選手が子どもの頃から、監督を務め退任されるまでのお話を聞きました。
そのお話がちょうど「緊張」がキーワードだったのです。
そこに参加していたキッズアスリートたちの質問のほとんどが
『緊張して練習と同じようにプレーできない』
『緊張して動けなくなる』
『どうしたら緊張しなくなりますか?緊張しない方法はありますか?』
など、いろんなシチュエーションでの緊張についてでした。
スポーツには必ず本番があってこその「緊張」。その”緊張”でみんな悩んでいるんだと気がついたんです。
スポーツの試合前・試合中と同じように、子どもたちはこれから色々な本番に直面し、緊張する場面がありますね。
・テスト本番、受験の本番
・スポーツをしていたら、試合の本番
・進学試験や社会に出る時の面接の本番 などなど
緊張を制する者は、人生を制すると言っても過言ではないかもしれません。
テストや試合などの本番に湧き上がってくる「緊張」は同じ感情です。みんなが悩んでいる緊張をどう本番の力に変えてあげたらいいのか、次からお話していきますね。
2.テストや試合で緊張をコントロールしない
キッズアスリートや受験生を育てるお母さんに「本番で緊張したらどうしたらいいですか?緊張しない方法を教えてください」という質問に、私は『緊張したままで大丈夫です』とお伝えします。
なぜかというと、「緊張するな」というのは難しいですよね。
子どものことなので私たち親がコントロールできないですし、そもそも「緊張」というのは、無意識に湧いてくる感情。
さらに本人がその感情を打ち消して、別の感情に変えることはできないものなのです。
本能と同じで、好きなものは好き、嫌いなものは嫌い、というのと同じことなんです。
なので本人自身もテストや試合の本番で「緊張しない!緊張しない!」といくら思っても、緊張する、または緊張しているという感情は自分でもどうすることもできません。
「本番に強い」「メンタルが強い」と思っているアスリートやアーティスト、さらに誰でも緊張しないのではなくて 「緊張していても実力を発揮できるかどうか」という違いなのです。
そもそも「緊張」というのは悪いことなのでしょうか?
無意識に起こる感情ですから仕方がないですよね。
これを私たちは無意識に悪いことと思い込んでいませんか?
キッズに限らず、アスリートの方々で本番後に
「緊張してうまくプレーできなかった」
「緊張して〇〇だった」 など、話すことありますよね。
過去に緊張して失敗したという「緊張」と「うまくいかなかった記憶」がセットになってしまうから、それがネガティブな記憶として定着して無意識に緊張していると考えます。
発達科学コミュニケーション(発コミュ)では、良いことに関しても 「嬉しい感情」+「ご褒美」とセットで体験することで定着するとお伝えしているのですが、この逆もありき。
良いも悪いも、感情とその事柄とセットで定着する仕組みは同じです。
ですので、緊張してもいい、緊張したらどうするか?が大事になってくるのです。
3.おうちでメンタルを整えて本番に強い子にする方法
いつも私は、子どもに一番近い場所にいるお母さんは、子どもたちにとっては最強のサポーターとお伝えしています。
いわば、お子さん専属のメンタルトレーナーなのです。
お母さんが最強のメンタルトレーナーであれば、子どもが
「メンタルが弱くて…」
「集中力がなくて…」
「やる気がなくて…」
「本番で力が出せなくて…」
「緊張して…」
というような場面でも「いざという時に力を発揮できる子」になることができるのです♪
ではキッズアスリートや受験生などこれから本番を迎える子どもたちが「緊張」する場面では、どうしたらいいのでしょうか。
それは、本番前・本番後のホームケアが大事になってくるんです。
「緊張するな」と言うことは、子どもの感情を無視させることになります。
まず最初にやってあげたいのは、緊張を受け入れる(緊張を自覚させる)こと。
無意識に湧き上がる感情である「緊張」に素直に向き合っていくんです。
緊張という「感情」と、「今、何をするのか?」という”行動”これを切り離す方法をとっていきます。
この方法は、子どもたちが本番でいきなりこれをやってもうまくいきません。
毎日の生活の中で、お母さんとのおうちでの対話を重ねることで、子どもの感情と行動を分けて考えられるように、トレーニング(練習)していきます。
例えば、
「緊張していいんだよ。思った通りにやってみよう!」
「緊張しても大丈夫!」「緊張するよね」
「失敗してもいいよ。」「そうやってできるようになるからね♪」
「できること何かな?」
スポーツ場合「声なら出せるかな?」テストの場合「できる問題からやっていこう!」
など 1つ1つ感情や行動を言葉にしてサポートしていきます。
・緊張していても〇〇できた
・焦ったけど〇〇できた
・慌てていても、不安でも今できることをやる!
練習や本番の中で「緊張したけど、できた感」をたくさん味わいます。
そうすると、本当の意味でモチベーションが上がってきます!
こうして緊張が強いお子さんの専属メンタルトレーナーにお母さんがなると、子どもたちも安心して本番で実力が発揮できるようになりますよ!
執筆者:遠藤有里
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)