1.帰宅したお子さんにこんな対応していませんか?
習い事や部活などで、スポーツを頑張るお子さんたちが陥りやすい、おうちでの現状をお話しします。
スポーツを頑張って帰宅した子どもたちは結構疲れています。
こんな時に「ゲームやめなさい!」「勉強したの?」「早くお風呂に入りなさい!」「ご飯もっと食べなさい!」のような命令や指示ばかりしていませんか?
あれダメ、これダメと言われているような状況は、じわじわとストレスがたまってきます。
この状況が続くと、しだいにやる気がなくなったり、自信をなくしたりしてしまいます。
大人でもダメ出しばかりされると、やる気をなくしませんか?
仕事をして帰宅したらお子さんに「ご飯まだ?」「スマホをいじってないで早くご飯作ってよ」など言われた時にはキーってなりますよね。
その時に、お母さんだったらどんな言葉をかけてほしいですか?
今回は、疲れて帰宅したお子さんには、ダメ出しではなくポジティブな声掛け(ポジ出し)をすることで、明日からの行動が違ってくるというお話をします。
2.ダメ出しばかりしていると脳は働かなくなる
脳科学ではダメ出しばかりが続くと、脳にストレスをかけることがわかっています。
では、ダメと言わずに何て言うの?どう言えばいいの?そう思ってしまう場面あると思います。
以前の私は、口癖の様に、あれダメ!これダメ!と無意識に使っていました。
しかし!子どもの脳には、伝わる言い方があるんです!
私が発達科学コミュニケーションで学んだのは、脳に伝わる言い方でした。
脳は、わからない言葉や否定語が届いても活動しません。
「ゲームやっちゃダメ」
「早くご飯食べなきゃダメ」
日本語は、否定の言葉が後ろに来ます。
最後まで聞かないと
「このゲームやっ…」っていいの?悪いの?
あれシロ、これシロも
『あれ○○』『これ○○』『それ○○』と最後まで聞かないとわからないですよね。
脳は、言葉を聞くとイメージを浮かべます。
「このゲームをやっちゃ○○」「これ食べちゃ○○」
いつもお母さんが言う言葉のあとに「ダメ」や「シロ」が来ると記憶していて、言葉をシャットアウトしちゃいます。
脳の衝動性部分が強いお子さんほど、いったん始めてしまった動作を今さらやめろと言われても、ときすでに遅し。
なかなか止めることができなくて、さらに「ダメって言ったでしょ!」と、怒ってしまう。
この時には、お子さんの脳にしっかり届く声のかけ方が大切なのです。
3.ポジ出し変換をして毎日ご機嫌に過ごそう
お子さんにダメ出ししそうになったら、脳に届かせる声かけに変換してみてください。
お子さんも、習い事や部活で疲れていると脳は受動的になり、ゲームやテレビなど脳を使わない楽な方へ行きたがるのです。
なので、上手にお母さんお声かけで素直さを伸ばし、切り替えさせるのです。
まずは習い事や部活などで帰宅したときに、お子さんの様子をよーく観察します。
疲れている様子だったら、「勉強はいつするの?」ではなく「疲れてるみたいね。お疲れ様」と声かけを変換し、肩をポンとするのもいいですね。
嫌なことがあったような様子なら「何かあった?」と聞いてみて、反応があったら「あなたがこうだったからじゃない?」とかではなく「そっか悔しかったね」など、気持ちに共感してあげる。
「別に」「なにもない」と言われても、くじけずに「そうなんだ、何もなかったんだね」と返事をして、落ち着いたころに「ご飯だよ」などと声をかけてみる。
こうして、ダメ出しばかりから、ポジ出しばかりに声かけを変えると、子どもにしっかりと言葉が伝わるようになり、次の行動をスムーズにできるようになってきます。
脳に届くスムーズなコミュニケーションを増やしていきましょう!
ダメ出しばかりして親子ともにストレスをためるより、親子で機嫌よく毎日を過ごしていたら、自然とやる気がアップしていきますよ。
執筆者:遠藤有里
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)