1.子どもがやる気がでない理由は誤った対応が原因⁉
どれだけ叱っても、どれだけ言い聞かせてもやる気がなくて、日常生活の当たり前のことをしない思春期凸凹キッズ。
発達凸凹子育てに悩む保護者の方で、子どもをやる気にさせる方法を知りたいという方はとても多いです。
子どものやるべき事に取り組まない様子をみて
「本を読んだり、話を聞きに行ったり、いろんなことしているのに全然良くならないんです」
「学校では問題ないですよと言われるんですけど、私には、そうは思えなくて…できないことが多すぎるんです。」
そんな風におっしゃる方も多いです。
なかなか改善しない理由は、高学年・思春期凸凹キッズの「やる気がない・やらないタイプ」には適した対応があるのに、誤った対応をし続けていたからなんです。
やるよと言いながらやらない、聞いているのかできないのかわからないから、ついお母さんは、ガミガミ言ってしまう…。そうすると、子どももだんだん反抗的になってきて親子関係がギクシャクしてくる。
お母さんとしては、「なんとかしないと!」と焦ってしまうことも多いですよね。
私もそうだったので、お気持ちはよーくわかります。
しかし、お母さん達の対応が子どもにやる気を出させないようにしてしまっている可能性があるのです!
2.本で書いてあることを試してもうまくいかない発達凸凹子育て
我が家の息子は、グレーゾーンの中学1年生です。
実は、高学年になるにつれ
・めんどくさそうな態度をする
・明確な目標がない(目的意識がない)
・勉強のやり方がわからない
・(今やらなくても)まだ間に合うと思っている
・やらなければいけないとは感じているけど、なぜかやる気を出せていない
こんな様子が見られ、自ら動かないことが多くなってきました。
苦手なことは、やろうとしないしやりたくないことは後回し。そして、結局やらない。
やってなくても、平気なそぶりの時もあれば、焦る時もある。
また指示を出すと反抗的になることも増えてきました。
そんな態度に焦った当時の私が取った行動は
「本や世間で良いと言われることを試すこと!」
本を読んで、褒めたらいいと書いてあれば褒め、こんなテクニックが効いたよと聞けば試してみる、手当たり次第に色々試みてみましたが、うまくはいかず…
「この本に書いてあること本当?」
と本のせいにしたりしていました…。
息子の態度は良くなるどころが、どんどん扱いにくくなっていきました。
もう何も言わずただ見守っている方がいいのかも、と思い試してみましたが、それも結局うまくいきませんでした。
どうしたらいいんだろう?
なんて言ってあげたらいいんだろう?
と毎日頭を抱えていました。
3.「努力はムダ」とお母さんが教えてしまっている⁉
実は、お母さんの間違った対応が発達凸凹の子どもたちに
「無力感」を与えたり
「やる気」を失わせている
可能性があるのです。
どういうことかというと、お子さんがお子さんなりに努力していること、たとえば
テストの点数が上がらない!
勉強がうまくいかない!
片付けられない!
うまく説明できない!
部活でレギュラーになれない!
などに対して、
「なんでできないの?」
「もうちょっと頑張れると思うな」とか
「このぐらいはできて普通だよね」とか
お母さんも意識していないこんな余計な一言を言ってしまう…それが要注意なのです!
努力しているのに、うまくいかなくて望む結果が得られない、お母さんにガミガミ言われることが続くと、子どもは何をしても無駄なんだと考えるようになるんです。
大きな挫折やできないことよりも、小さな挫折・失敗を積み重ねていくことで、「無力感」が生まれ、「自己肯定感」が上がらないまま、思春期に突入していくんです。
そうするとやっても無駄だしどうせダメだしと思って行動しなくなり、めんどくさいと感じるようになって、だるそう・眠そうな様子を見せるので、「やる気がない」とますます思われてしまいます。
凸凹キッズは、なんのためにやるのか、ゴールや目標を決めるところからつまづいているので、やる気のスイッチが入らないのは不思議ではありません。
また、やろう!と取りかかりをするものの、
・段取りが悪い
・計画が立てれない
・優先順位がつけれない
・時間配分ができない
ために、やろうと行動したのにできないという失敗体験を繰り返したりします。
そして、だんだんやろうとしなくなり、目の前にある好きなこと楽しいことに飛びついてしまって、やるべきことを後回しにしてしまうことが日常の習慣になってしまっているのです。
「うちの子、まさにこんな状態かも…」と思われたお母さん、ちょっと視点を変えてみてくださいね!
4.凸凹キッズをやる気にさせる“好き”のチカラ
お子さんが何を言ってもやる気が出ないのであれば、まずやるべき事をやらせようというお母さんの意識を手放して、お子さんがやってみたいこと・好きなことを思いっきり体験させてあげてください。
好奇心から生まれる
「もっと頑張りたい!」
「もっと知りたい!」という気持ちはどんな子どもでも持っています。
その気持ちをまずは大切にしてあげましょう!
好きなことで自信がつくと、やがて苦手なことにも取り組んでみようかなというチャレンジ意識が芽生えてきます。
ぜひ、お子さんに好きなこと・できそうなことから取り組ませてあげて「僕はできる!」「私はできる!」という達成感を与えてあげてくださいね。
それが、自分から動けるやる気につながっていきますよ!
執筆者:山南あや
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
▼こちらでもコミュニケーションのコツをお伝えしています!