HSCの子どもの辛かった我が家の子育て
Hidhly Sensitive Child(HSC)とは「ひといちばい敏感」という特徴をもつ子どものことです。
我が家の3人姉弟はそれぞれ、このHSCの繊細な特徴をもって成長している子どもです。
今現在は高校生・中学生・小学生ですが、それぞれが幼稚園年長さんのころの様子はこんな感じでした。
・隣の子が怒られていて(自分は怒られていないのに)怖かったから、幼稚園行けない。
・注射をする病院に行くなんて、この世の終わり、お医者さんを蹴とばす。
・周りからどう思われているか気になって仕方ない。
・目の上にできものができたから、バイキンをうつしたらいけない。だから友達には会えない。
・ささいなことでよく泣く、スイッチが入るとしばらく泣き続ける。
・人から注目される機会がある習い事は絶対やらない、発表は断固お断り!
当時の私は
「大丈夫」
「気にしすぎ!」
「そんなことで泣かないの!」
と言い、納得させようとあれこれ手をつくしておりました。
だけれども、うまくいかない…。
そんな日々でした。
周りのママ友にも「大変だね…」と言われることもしばしばでした。
HSCの子どもにとって毎日が刺激だらけとなる脳の特徴
HSCの特徴を持つ子どもは、5人に1人の割合と言われ、持って生まれた特徴です。
その根っこには「DOES」と言われる4つの性質があるといわれています。
・深く考える
・過剰に刺激を受けやすい
・共感力が高く、感情の反応が強い
・ささいな刺激を察知する
よって、人が気付かないことにも敏感に反応してしまうので、
よく泣いたり、癇癪を起こしたり、考えていることを理解できなかったり
と ママにとっては子育てのしにくさを感じることがあるかもしれません。
HSCの子どもにとって、集団生活をしている園生活や学校生活は過酷な環境です。
こんな状況です。
・やんちゃな子は平気で人をたたいたり、悪口を言ったり、HSCの子どもには信じられないし許しがたい現状です。
・先生の大声で叱る声もダメージが大きく、びっくりしたり、不安で怯える。
・人前で発表することは大きなエネルギーがいることです。
・泣いている子がいると自分のことよりも心配になる。
・イライラしている子にも影響される。
HSCの子どもの心や脳の状態を理解すると、無理強いすることで成長できるとは到底思えません。
HSCの子どもは空腹や疲労、恥ずかしさやイライラなど不快な状態になると、すぐに不安になったり、自制心を失ってしまいます。
それを避けるために、子どもの要求を受け入れることが、HSCの子どもにとっては必要なことなのです。
HSCの子どもに今ママが授ける2つのこと
HSCの子どものために、今ママが授ける2つのことがあります。
堂々と「甘えさせる」
子どもに授けることの1つ目は、「安心」です!
安心を授けるためには堂々と「甘えさせる」ことです!
堂々と「甘えさせる」ことを意識し、子どもの気持ちに寄り添い、そのままを受け止めましょう。
その上で大切にしてほしいのは、共感すること&スキンシップ!
子どもの「怖いよ」「悲しいよ」「痛そうだよ」という不快な思いをしていたら、 その気持ちを否定せずに、共感しましょう。
「そうだよね~」
「ママもそう思うよ~」
「よくがんばったね」
と声かけします。
そして、その声かけと一緒に、 ギューっと抱きしめてあげましょう。
スキンシップは感情の脳を伸ばします。
寝る前のマッサージや、一緒に手をあわせながら手遊びをするのもおすすめです。
共感してもらうこととスキンシップで、子どもは「親から愛されている」と安心します。
また、私は、子どもの安心をあたえることを一番と考え、
学校行きたくないといえば休ませ、
習い事に行きたくないと言えば休ませ、
やりたくないと言えば、しなくていい、
という対応をしてきました。
しかし、世間からの厳しいアドバイスが押し寄せることもありました。
「甘やかしすぎじゃない?」
「休みグセがつくよ」
「大変なことも乗り越えさせないと!」
こんな声に胸を痛めたこともあります。
しかし、たとえ周りの人がどう言おうと、 HSCの子どもをよく理解し、無理強いせず、その子のペースを尊重することは間違えてないことです。
「甘やかしている」のではありません!
ですから、周囲の言葉を真に受けて落ち込む必要はありません。
子どもの良いところに目を向ける
子どもに授けることの2つ目は、「自信」です!
HSCの子どもがもつ特徴には素晴らしい、良い所がたくさんあります。
・心底優しいところ
・相手の気持ちによく気がつくところ
・正義感が強いところ
・ユーモアのセンス
・創造性
・芸術への感性
などなど こんな良いところに目を向けてあげましょう!
良いところに目を向けてもらえると、コツコツと「自信」をためることができます。
私自身が長所に目が向けられるようになって、子育てが楽しく感じられるようになりました。
私は堂々と「甘えさせる」こと、良いところに目を向けることをしながら子育てをしてきました。
あんなにママべったりで離れられなかった長女は、自ら高校は県外を選び、寮生活をしながら自分のやりたいことをとことん貫く生活を送っております。
子どもは堂々と甘えさせてもらえる「安心」の中で、良いところに目を向けてもらえると、コツコツと「自信」をためることができます。
これができれば、自分の意思で一歩踏み出し、行動を起こします!
HSCの子どもが大きく羽ばたける日がやってきますよ。
執筆者:浅田みほ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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