通級面談の日、初めての場所が不安で車から降りられない子ども
我が家には、自閉症スペクトラム(ASD)と注意欠陥多動性障害(ADHD)グレーゾーン診断がある小3の息子がいます。
来年度から通級を利用する予定となり、初めての通級面談の日のことでした。
通級がどんな場所なのか少しでもイメージできるように、イラストを描いたり通級チケットを作ったりと事前に準備をしていました。
ところが当日の朝、「オレ、通級なんて行かない!ママだけ行って!」と不機嫌になり、動こうとしません。

なんとか車には乗ることができましたが、通級担当の学校に着くと今度は車から降りることができません。
うつむいたまま無言の息子。
「先生を待たせてしまっている…」
「面談の時間もあるのに…」
と、私の内心はとても焦っていました。
発達科学コミュニケーションを知る前の私だったら、きっとここで世間体を気にして無理に車から降ろしていたと思います。
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なぜ初めての場所で動けなくなってしまうの?
では、なぜ子どもは初めての場所でここまで頑なに動けなくなってしまうのでしょうか。
実はこれは、わがままや反抗ではなく、脳の仕組みが関係しています。
発達の凸凹(でこぼこ)がある子どもたちは、想像する力が少し苦手な傾向にあります。
そのため
「これから何が起こるのか」
「そこは安全な場所なのか」
という見通しが立たない状況に対して、脳の危険を察知するセンサー(扁桃体)が過剰に反応してしまいます。

つまり、車から降りられないのは「怖い」「不安だ」というSOSのサインなのです。
言葉でうまく言い表せない強い不安が、フリーズするという行動となって表れています。
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環境の変化が多い今こそ「安心」を教えよう
進学や進級など、新しい環境や初めての場所に行く機会が増える今の時期。
ここで無理やり連れ出して「嫌な記憶」として脳にインプットされてしまうと、今後さらに新しい場所への拒否感が強くなってしまいます。
だからこそ今、対応しておく必要があります。
初めての場所に対する不安を和らげ、
「ここは安全な場所だ」
「自分にもできた!」
というポジティブな記憶を脳に積み重ねていくコミュニケーションが今後の子どもの自信と行動力につながっていくのです。
ママがゴールを変える!子どもの安心を引き出す関わり方
不安が強くなっている子どもを無理に連れ出さないために大切なのは予定どおり進めることではなく、子どもの不安を軽くすることです。
私はこのとき、「通級面談に行くこと」をゴールにするのをやめました。
そして、「息子が安心して一歩動けること」を今日のゴールに変えたのです。
「通級面談に参加する」ではなく、「玄関に来られたらマル」「車に乗れたらマル」と、ゴールを小さく切り替えました。

「ここにいていいよ。まずはママが先生と話してくるね」と伝え、先生に状況を説明して車まで来てもらえるかお願いしました。
さらに、息子が家で今ハマっている「トランプ」や「絵を描くこと」を先生に伝えると、先生が「一緒にトランプしましょうか」と声をかけてくれました。
すると息子は、自分から車を降りることができたのです!
トランプや他のゲームをして、帰り際には「簡単だった!楽しかった!」と満面の笑顔を見せてくれました。
初めての場所が「不安な場所」ではなく「できた場所」に変わった瞬間でした。

初めての場所に不安を感じる子どもにとって大切なのは、「できるかどうか」より「安心できるかどうか」です。
親はつい周りの目を気にして予定どおり進めることを優先してしまいがちですが、ママがゴールを変えることで子どもは安心して一歩を踏み出すことができます。
その小さな「できた」の積み重ねが子どもにとって大きな成功体験になり未来を切り拓く力になっていきますよ!
執筆者:森崎こころ
(Nicotto Project 発達科学コミュニケーショントレーナー)

https://desc-lab.com/sakuraitomoko/10715/


