子どもが緊張して参加できない…行事当日泣いてしまう理由とは?
「やる!」と言っていたのに、当日になると固まってしまう。
運動会、発表会、習い事の試合。
会場に着いた瞬間、表情が変わり
「行かない」
「やっぱり無理」
「帰りたい」
低学年の子どもが緊張して参加できない姿を見ると、お母さんも胸が苦しくなりますよね。
家では楽しそうに練習していたのに、本番になるとできない。
周りの子は普通に参加しているのに、わが子だけ泣いている。
なぜ、本番当日になると動けなくなってしまうのでしょうか?
実は、子どもが緊張して参加できないのは、性格や甘えではありません。
脳の仕組みが大きく関係しています。
子どもが緊張して参加できないとき、脳では「扁桃体(へんとうたい)」という部分が強く反応しています。
扁桃体は、不安や恐怖を感じるセンサーです。
特に低学年の子どもは、まだ感情を整理する力が発達途中のため、以下のような刺激を「危険」と過剰に捉えてしまうことがあります。
知らない人が多い
失敗したくない
いつもと違う空気
注目される緊張感
脳が危険を感じてパニック状態になると、考える脳が働きにくくなり、動き出すことさえ難しくなります。

「やりたくない」のではなく、「脳が不安で動けない」状態なのです。
ここで無理に引っ張ったり叱ったりするのは逆効果です。
今必要なのは、気合いではなく「安心感」。
安心できると、脳は少しずつ前に進めるようになります。
「また参加できないかも…」子どもの行事が怖かった私の本音
脳の仕組みが原因だと知らなかった以前の私は、行事が近づくたびに不安でした。
「また泣くかもしれない」
「みんなに迷惑をかけるかも」
応援したい気持ちはあるのに、正直、学校行事に行くのが怖かったのです。
周りのお母さんたちが嬉しそうにカメラを準備する中、私は「どうやってパニックを防ぐか」「どうやって車から降ろすか」ばかり考えていました。
「最後まで参加させなきゃ」「ちゃんとやらなきゃ」という私の強い思いは、子どもにも緊張として伝わっていました。
励ましているつもりの「頑張って!」「せっかく来たんだから!」という言葉も、当時の子どもにとっては大きなプレッシャーになっていたのです。

周りと比べては焦って、空回りして、落ち込む毎日。
「やりたいのに、できない」という葛藤で、一番苦しかったのは子ども自身だったはずだと、あとから気づきました。
やりたいのに緊張して参加できない子どもが一歩踏み出せた関わり方
子どもが緊張して参加できないときに大切なのは、「完璧にやらせる」ではなく、「安心しながら挑戦できる脳」を育ててあげることです。
そのために、私が変えた2つの関わり方のステップをお伝えします。
ステップ1|見通しを作って「脳の予習」をしよう !
緊張しやすい子どもは、「分からないこと」が不安に直結します。
事前にこれからの流れを具体的に伝えましょう。
「最初に受付をするよ」
「次に席に座るよ」
「終わったら帰ろうね」
写真や紙に書いて視覚的に説明するのもおすすめです。
脳が先にタイムスケジュールをイメージできるだけで、安心感がガラリと変わります。
ステップ2|「これならできる!」まで目標を細分化しよう
以前の私は、「最後まで参加する」「みんなと同じようにやる」が目標でした。
しかし、それが子どもには高すぎたハードルだったのです。
そこで、目標を極限まで小さくしました。
会場に行けたら花丸
席に座れたら大成功
5分いられたらOK
ここまで細かくしました。
すると子どもの表情が変わりました。
「それならできるかも」と、脳が“できそう”だと判断すると、前に進む力が湧いてきます。

小さな成功体験の積み重ねが、次の挑戦への自信になります。
全部やらせるのをやめたら、帰り道に子どもが放った「嬉しい一言」
行事のたびに泣いていたわが子。
「全部やらせる」のを思い切ってやめて、この関わり方で “一歩だけ”を目標に変えていきました。
すると、少しずつ変化が現れたのです。
まずは、車から降りられた。
次は、列の近くまで行けた。
そして、少しだけ参加できた。
そんな小さな“できた”が、一歩ずつ、確実に増えていきました。
そして運動会の帰り道、子どもがポツリとこう言ったのです。
「参加してよかった」 その言葉を聞いた瞬間、これまでの不安が吹き飛び、胸がいっぱいになりました。
子どもが緊張して参加できないのは、心が弱いからでも、わがままだからでもありません。
「やりたい」という強い気持ちがあるからこそ、不安で怖くなってしまうのです。
だからこそ必要なのは、無理に背中を押し出すことではなく、安心感を与えてスモールステップで進むこと。
ママの関わり方ひとつで、子どもの脳は「安心して挑戦できる脳」へと育っていきますよ。
執筆者:峰かよこ
(Nicotto project 発達科学コミュニケーションアンバサダー)


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