ADHDの朝の不機嫌・暴言への対応に疲れたママへ。脳科学で「怒らない脳」を育てる2ステップの秘訣

ADHDタイプの子が朝から不機嫌なのは脳の特性が原因。ママは自分を責めなくて大丈夫!脳科学に基づく「スルー」と「肯定」の2ステップ対応で、朝のバトルを卒業しましょう。親子の笑顔を取り戻し、理想の未来へ一歩踏み出す方法を詳しくお伝えします。

朝の「絶望感」に一人で耐えていませんか?

「もう、いい加減にして!」

朝の忙しい時間、キッチンに立ちながら、あるいは玄関で靴を履かせようとしながら、そう叫びたくなったことはありませんか?

ADHD(注意欠如・多動症)タイプのお子さんを持つママにとって、朝は一日の中で最も過酷な戦場かもしれません。

やっとの思いで起こしたのに、「うるせーな!」「あっち行け!」という暴言から一日が始まる。

昨日あんなに準備したはずの持ち物を「ない、ない!」と探し回り、見つからないイライラをママにぶつけてくる。

何を聞いても生返事か、あるいは突然の爆発。

「私はただ、普通に『行ってらっしゃい』って笑顔で送り出したいだけなのに」

「どうしてうちの子は、こんなに朝から不機嫌なの?」

「私の育て方が悪いのかな……」

そうやって、子どもが学校へ行った後の静まり返ったリビングで、一人で自分を責めて、疲れ果てて座り込んでしまう。

そんなママの「生々しい痛み」を、私は痛いほどよく知っています。

理由もわからずぶつけられる怒りのエネルギーに、ママの心の方が先に折れてしまいそうになるんですよね。

だけど、その「朝の不機嫌」は、ママのせいでも、お子さんの性格のせいでもありません。

実は、脳の仕組みが関係しているのです。

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なぜADHDの子は朝に荒れるのか?脳科学が教える「不機嫌の正体」

なぜ、ADHDタイプの子どもはこれほどまでに朝、不機嫌になりやすいのでしょうか。

それは、彼らの脳が「覚醒(目覚めること)」と「感情の切り替え」において、独特のハードルを抱えているからです。

ADHDタイプの子は睡眠の質に課題があったり、脳のエンジンがかかるまでに時間がかかったりする傾向があります。

体は起きていても、感情をコントロールする脳の部位(前頭葉)がまだ眠っているような状態なのです。

本人も無意識のうちに「イライラ」や「不機嫌」として表れてしまいます。

ここで多くのママがやってしまいがちなのが、「シャキッとしなさい!」「そんな言い方しないで!」と正論で言い返してしまうことです。

しかし、脳が覚醒していない状態で強い言葉を浴びせられると、脳の「原始的な部分(扁桃体)」が「攻撃された!」と誤認し、さらなるパニックや怒りを引き起こしてしまいます。

また、よく「感情コントロール」という言葉を聞くことがあるかもしれませんが、朝起きた瞬間に「感情」などと言ってる場合ではないのです。怒りは二次感情と言われます。

・眠たい
・悔しい(昨日悔しいことがあった)
・怖い(怖い夢を見た)

などが一次感情です。

その感情を表す手段として不機嫌になったり、激しく怒りをぶつけてきたりするのです。

起きた瞬間に自分の一次感情にじっくり目を向けるなんて、なかなか難しいものですよね。

つまり、朝のバトルは「性格のぶつかり合い」ではなく、「脳の反応の連鎖」なのです。

この連鎖を断ち切るためには、ママが「脳を育てる関わり方」を知ることが唯一の近道です。

脳は、適切な刺激を与えることで新しい回路を作ります。

今からお伝えする対応を積み重ねることで、お子さんの脳は少しずつ、自分で自分の感情を穏やかに整える「怒らない脳」へと成長していくことができるのです。

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振り回されない自分になる!「怒らない脳」を育てる2ステップ対応

朝から不機嫌なADHDタイプのお子さんに振り回されないための2ステップ対応をお伝えします。

朝の不機嫌は「思いきってスルー」!

お子さんが不機嫌だったり、暴言を吐いたりしているとき、ママの心は「なんとかしなきゃ」と強く反応してしまいますよね。

ですが、そこをグッとこらえて「スルー(注目しない)」してみてください。

ここでのスルーとは、無視することではありません。

「あ、今は脳のエンジンをかけている最中なのね」と心の中で一線を画し、お子さんのネガティブな感情にママが巻き込まれないようにすることです。

暴言に対して「そんなこと言わないの!」と反応すると、お子さんの脳には「怒ればママが注目してくれる」という間違った学習が定着してしまいます。

逆に、不機嫌な態度に反応しないことで、脳の「怒りの回路」がクールダウンするのを待つのです。

落ち着いた瞬間に「特大のハナマル」を!

不機嫌の嵐が少し収まった瞬間が、最大のチャンスです。

「あ、自分でお箸を持てたね」
「靴下が履けたね」
「顔を洗ってこれたんだね」

どんなに小さなことでも構いません。

お子さんの「できている行動」を、実況中継するように肯定してあげてください。

ADHDタイプの子は、普段から注意されたり叱られたりすることが多く、自信を失いがちです。

しかし、この「肯定のシャワー」こそが、脳の報酬系を刺激し、「穏やかに行動する方が気持ちいい!」という新しい回路を作ります。

そうすることで、少しずつ、朝の不機嫌の時間は短くなっていきます。

 

朝の対応を変えるということは、単にその場のバトルを避けるためだけのものではありません。

 毎日、不機嫌な子どもに振り回されていたエネルギーを、他のことやママ自身のために使えるようになるための第一歩です。

明日からの朝、まずは一呼吸おいて、「スルー」から始めてみませんか?

その先には、必ず親子で笑い合える穏やかな朝が待っています。

執筆者:津森あかね
(Nicotto Project 発達科学コミュニケーションアンバサダー)

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