ADHDグレーキッズの宿題をやらない問題はママの永遠の悩み?
私には注意欠陥多動性障害(ADHD)グレーの小学生の息子がいます。
私は、息子が小学校に入学してから、学校の宿題をやらないことに困るようになりました。
そこで、
「宿題をやりなさい!」
「今日の宿題は⁉」
「早く机に座って!」
など 指示を出して息子に宿題をやらせるようになりました。
しかし、
・とりかかるまで時間がかかる。
・始めても集中できず、他のことを始めてしまう。
・文字は汚いし、最後は殴り書きで読めない。
・宿題には意味のないイラストが描かれている。
・ノートを何ページも飛ばして使う。
・一,二行書いて終了…。
学習内容は学年が進むと同時に難しくなっていきます。
低学年のうちはなんとかついていけても、中学年にあたる小3に差し掛かると一気に難易度があがってきます。
私は、学習は基礎が大切だから今できないと、この先もずっとつまづいてしまうのでは?と心配でした。
そのため、宿題をやらない息子にさらなる通信教材や家庭学習などをやらせるようになりました。
そんなある日、小3だった息子から「ママの勉強の教え方が嫌だ。やりたくない」と訴えられました。
そこではっとして、息子の気持ちを尊重せず私の考えをただ押し付けてしまっていたことに気付いたのです。
宿題をやらないという行動に限らず、朝から晩まで息子の行動を確認し、指示する関わりでした。
しかし、指示してもできることが増えていかない息子に将来への不安がいつも頭の片隅にありました。
そして正直、仕事と子どもの対応で私自身も疲弊していきました。
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宿題をやらない理由と「やらせる」ことでおこる影響
ADHDグレーキッズは、次のような特性があります。
・気が散りやすい
・行動を持続できない
・やりたいことを先にやってしまう
・やる気があっても行動を起こせない
この特性が「宿題をやらない」問題を生じやすくしています。
また、小学生の中学年くらいになると子どもの視野や友達関係も広がり、
自分の思うようにやってみたい!
やってみた結果を確認したい!
という思考と行動を深めていくことが大切な時期となります。
いわゆる本格的な自立へ向かうための通過点です。
この時期のママの指示的・過度な関わりは、子どもの脳の発達や自主性・主体性や自立心が育つための壁となってしまいます。
そして、ADHDのあるなしに関わらず、自分の考えや行動を邪魔されたどうにもならないネガティブな気持ちは、反抗や無視・無気力といった形で現れてきます。
過干渉な関わりは「現状のあなたに満足していない」というメッセージとして子どもに伝わります。
子どもにとっては存在を否定されているのと同じくらい悲しい気持ちにさせてしまうのです。
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宿題をやらない問題を解決するママの視点チェンジとメモトレ
宿題について、子どもはどのタイミングにどのようにやろうと考えているのか、
どのように支援すればできるのか、
子どもの気持ちや考えを尊重して見守り・サポートすることが必要です。
宿題に関するママの視点チェンジ
まずは、宿題に関するママの視点をチェンジしましょう!
ADHDグレーキッズの宿題の目的を「やらせる」ことから、「行動を起こせているか」「結果をどう受け止めているか」という視点に変えましょう!
「100点をとる」ことなど学習成績やテスト結果へのこだわりも捨て去ります!
ADHDグレーキッズが自分で宿題を始めるメモトレ
しかし、本人の自主性にまかせると言っても、完全に手放しするのは心配です。
やっぱり小学生の子どもですからある程度のサポートは必要です。
そこでメモトレです!
帰宅後、寝るまでの時間の中に「宿題をする」ことを生活ルーティンの中に入れ込んで、スケジューリングしたメモを目の付く所に置いておくのです。
ママ側のメリットは
・子どもが行動するまで口出しせずに様子をみることができる
・矢継ぎ早に指示しないですむ
・監視しなくていい
・その間はママ時間を確保できる
メモを置いたら子どもを遠巻きに観察します。
そして、できたことを褒める、好ましい行動が見えたら認める、実況中継のような声かけをしていけばいいのです。
今、宿題をやらない子どもに注力するのではなく、
やろうとしたその行動を見逃さず、すかさず褒める声かけをしながら、ママの空いた時間は自分の時間として楽しむことだってできてしまいます。
子ども側のメリットは
・タスクが整理されているので次にやるべきことがわかりやすく行動にうつしやすい
・好きなことをする時間のご褒美タイム(ゲームやYouTubeなど)がきちんとある
・ご褒美タイムを目標にやる気スイッチが入りやすくなる
そして、何よりも自分でできたという達成感を感じ、自分に自信がついていきます。
ママの視点チェンジとメモトレを活用した親子の大変化
私は、息子の宿題に関して何も指示をしないと決めたとき、怖かったし、不安でした。
大袈裟ではなく一か八か大きな崖から飛び降りる気持ちでした。
成績やテストの結果も含め、どんと受け入れる覚悟をしたことを覚えています。
ところが不思議なことに、指示を手放しメモを活用すると、私は、実況中継のような声かけをしていけばいいだけなので気持ちがとっても軽くなりました。
息子は、勉強に対する苦手意識が薄れ、自分の意志で宿題を終わらせようと思い立ち、行動に起こせるようになっていったのです!
そして、宿題を終わらせるどころか、100点のテストを持って返ってくるようになりました!
自立への階段を登るサイクルを回しはじめることができると、子どもはどんどん自立していきます。
自立に向かう過程で自主性や主体性をもつことは、結果的に子どもの脳を発達させ行動を後押しすることになりますね!
執筆者:一宮えり
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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