2024年8月1日から、いよいよ9年ぶりの第2弾が公開される「インサイド・ヘッド2」。夏休みは親子で映画を楽しむのいいですね!特に「インサイド・ヘッド」は発達障害の子どもにおすすめなんです。なぜ発達障害の子どもにインサイド・ヘッドがおすすめなのかこの記事では理由をお伝えします。(「インサイド・ヘッド」のネタバレ含みます。これから映画を観られる方はご注意ください。)
「インサイド・ヘッド」は感情を理解するのに最適な映画
こんにちは!
夏休みへカウントダウンが始まっていますが、この時期、夏休み映画も関心が高まっていますね。
今年の夏休みの映画は9年ぶりに第2弾が公開される映画「インサイド・ヘッド2」が話題です。
発達障害の子育てをする私が、子どもと過去に見た第一弾の「インサイド・ヘッド」は発達障害の子どもと親御さんにぜひ見てほしい映画だと感じました。
今日は「インサイド・ヘッド」がなぜ発達障害の子どもと親御さんにおすすめなのか、お話ししていきますね!
インサイド・ヘッドのあらすじ
主人公の少女ライリーは11歳。
父親の仕事の都合で地方のミネソタから大都会サンフランシスコへと引越しする事になりました。
ライリーが新しい生活に慣れようとするなか、
彼女の頭の中の5つの感情、
ヨロコビ、イカリ、ムカムカ、ビビリ、カナシミは、
その幸せを守ろうとするあまり、ぶつかりあってしまいます。
思春期に差し掛かる少女の脳を覗いてみながら、思春期の葛藤と家族の在り方を描いた作品です。
感情の発達が未熟な発達障害の子ども
発達障害の子どもは自分の感情に気づきにくい特性があります。
感情面の発達が未熟で、衝動的にすぐカッとなったり感情のコントロールが苦手なこともあります。
自分の感情をうまく言葉で表現することができず、暴力、暴言、癇癪などの不適切な行動になってしまうのです。
不適切な行動ではなく、言葉で感情を伝えることができたら、人に理解してもらうこともできますし、自分の気持ちも落ち着けることができます。
自分の感情に気がついて言葉で説明できるようにしてあげたいものです。
この感情の発達が未熟な発達障害の子どもが自分の感情に気がつく効果が映画「インサイド・ヘッド」にはあります。
次項でご説明しますね!
インサイド・ヘッドを発達障害の子どもと一緒に見てほしい4つのポイント
インサイド・ヘッドを発達障害の子どもと一緒に見てほしいポイント4つをお伝えします!
擬人化されたキャラクターが子どもに感情を理解しやすい
発達特性がある子は感情のコントロールが苦手な子も多いです。
その怒る手前にモヤモヤした気持ちが出てくるけれど、このモヤモヤはなんなのかは理解することが難しいのですよね。
この映画は感情にラベルがついてキャラクターから視覚化されイメージがつきやすいので、自分の感情を結びつけて理解しやすくなるように思います。
そして、自分だけではなく誰にでも色々な感情があることがわかりやすいです。
実際、この映画を好きでよくみている発達障害の娘は、怒っている時
「今、私の頭は『イカリ』がわーっ!て騒いでる!」
なんて、自分の頭の中を表現することがあります。
今の自分の状態を映画のキャラクターに置き換えて考えられるようになるということは、怒っている興奮状態から客観的に捉えられていることになります。
このように自分の感情を理解して、言葉で表現して人に感情を伝えアウトプットすることができると、イライラしていた気持ちも落ち着いてきます。
冷静になれたら、じゃあどうしたらいいか、と、次の行動を考えられるようになるんです。
自分の気持ちを伝えて理解してもらう大切さがわかる
この映画ではネガティブな「カナシミ」とポジティブな「ヨロコビ」が同じ人の中にいることを示しています。
いくら明るい人でも、いつもポジティブなわけでもなくネガティブになることもありますね。
ライリーは故郷ミネソタに戻りたい、と、ミネソタから離れ悲しい本当の気持ちを両親には話せずに自分の中に閉じ込めていましたが、両親に話した時、両親はライリーの気持ちを受け止めてくれました。
ここの場面で正直な感情を話したら両親も実はミネソタに帰りたい気持ちをライリーに伝え、自分の思いを共感してもらったことで心のモヤモヤが晴れて親子関係が修復していきました。
感情にラベルをつける効果があり、自分の気持ちを理解するのにも役に立ちますし、誰もが頭の中に色々な感情があり「それでいいんだ」という気持ちになります。
自分だけがイライラして辛い、怒ってしまう、悲しいなどネガティブな気持ちを持ってしまうわけではなく誰にも同じような気持ちがあることがわかり安心につながります。
思春期の入り口にいる子の脳の中で起こっていることが親もわかりやすい
この映画を見ると主人公ライリーの感情がジェットコースターのように上下する不安定な思春期の入り口の状態を大人も理解することができます。
思春期の時期に親子の信頼関係が失われやすい場面、お互いの気持ちが通じ合う場面などをみて、子どもを理解して気持ちに寄り添うことの大切さを再認識します。
人間の脳は変わることを感覚的に理解しやすい
過去の経験や思い出から作られた「性格の島」
この島が崩れたり、新しくできることが表現されていて脳がアップデートしていくことが感覚的に理解できるんです。
今、たとえ良くない状態であっても、脳はカタチを変えて修復していくことができることが描かれています。
記憶によって性格も変わるということがイメージしやすいですよね。
どんな記憶を作っていってどんな性格にするのか、というのは脳の中で起こっていること。
私たち親は子どもにどんな記憶を作ってあげるのか。
子どもが前向きに成長していくには、親子の理解を深め、子どもに素敵なポジティブな記憶を作ってあげることの大切さを再認識させられます。
いかがでしたか?
「インサイド・ヘッド」普段は見ることができない脳の中を覗いて発達障害の子ども自身の感情の理解に役立つ映画です。
私は続編の「インサイド・ヘッド2」を映画館で鑑賞する楽しみにしています!
お子さんと一緒に映画を楽しみながら、どんな感情になり、何を発見するのか、この夏休みの学びにしてみてくださいね!